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今日も締めはゲームで  作者: 朝昼 夕夜
第3章 強化期間
154/612

153・隠しエリアに挑戦してみた⑧

ココアの言っていたことはビンゴだった。


螺旋階段横にの壁画上部に書かれている神像は床に書いてあるのとかなり似ていた。神像は数えるのも億劫な程描かれていたが、12体だけ体の中心に数字が書かれていた。最初に見つけたのは[三]で少し探すと[七]を発見。全員で手分けして[一]から[十二]までの全てを見つける。

そしてその神像画は全て手の数が違った。

恐らくあの神像の手に浮かび上がった[七]はこの壁画に描かれている[七]の神像画のことだろう。そしてこの神像画と同じ手の数の神像画が祭壇の床に描かれており、それを踏めばいいわけだ。


「間違わないように神像の台座部分に手の数も書かれてるわね」

「あ、ほんとだ」


[七]の神像画の台座部分には62と書いてある。


「手分けして12体全部の手の数をまとめよう」

「ならチャットを使うといいわね。記録も残るし共有できるわ」


リコさんの提案で発見した神像画を漢数字と手の数をチャットに書きこむ。ただしリコさんはそのチャットが見れないので、ココアと行動し個別にまとめる。


なまけもの :何だこれ?

ポンタ   :気にしないでいいから。というか今どの辺り?


いきなり書きこまれたチャットになまけものが反応した。なまけものからしたらなんのこっちゃ分からないので当然と言えば当然なんだが・・・

ただチャットで説明するのは大変なので、もし追い付いたら説明しよう。


なまけもの :今さっき死んだ大穴越えた所


あ、思ったよりも近い。此処に来る正規ルートのまでのトラップは全部潰しているので、もしかしたら間に合うかも。とりあえず最短ルートだけ伝えておく


ポンタ   :じゃあ祭壇真下の右側、数えて4つ目の住居入口から入って祭壇側に移動したらいい。途中で壁に穴空いてる場所があるからそこ入って道なりに行けば着く。祭壇までのトラップは全部潰れている筈だから気にしなくていいぞ

なまけもの :おk。というかお前ら祭壇ついてんのかよ。クリアは俺が行くまで待てよ


「どうする?」

「「待たない」」


聞いたら2人から即答された。まぁ僕もそう答えるけど。

多分調べている間に間に合いそうだが、なまけものは足が遅いからなぁ・・・


ポンタ   :満場一致で「待たない」になりました。お急ぎください

なまけもの :マジで!?


さて、神像画の確認を続けるか。

高い所に描かれていたので少し手間取ったが、無事全部を確認できた。

結果 [一]=178、[二]=692、[三]=28、[四]=940、[五]=332、[六]=788、[七]=62・・・漢数字と手の数に法則性はなく、順番もまちまちだった。


「これ全部覚えてあそこに行かないといけないのか・・・。きっつ」

「時間をかければ何とか覚えれそうだけど・・・」

「チャットでいいじゃんー」


一応チャットにまとめるが、あの場所でチャットが使えないことも考慮しておいた方がいいだろう。念のため、分担して覚える。全部は流石に無理だが、4人で3つずつならそれほど難しくない。


「覚えたわ」

「私も大丈夫ですね」

「余裕ー」

「・・・マジで?」


そのせいか、女性陣はものの数十秒で覚えてしまった。

僕は待たせては悪いと内心焦りつつ何とか記憶する。僕の担当は[四]、[五]、[六]だ。


「940・・・332・・・788・・・」

「ポンタ煩い」


忘れないようにぶつぶつ言ってると、乗っていたココアに突かれる。

止めろ、覚えていた内容が飛ぶだろうが! 覚えるの苦手なんだから少しくらい我慢して欲しい。


「準備いい? 失敗したらまた一からよ」


残念ながらなまけものは間に合わなかった。

祭壇に戻り、ユウさんが確認を取る。僕らは頷いて、一斉に祭壇へと駆け上がった。


ボワッ!


中心に来ると神像が目を開き、床の神像画が光って浮かび上がる。

もう後戻りはできない。もし間違えて神像画を踏んでしまうと、強制的に消される。


「来るわ」


目を開いた神像の右手が光り・・・[九]の文字が浮かび上がる。そして同時に光った左腕の10の数字が減り出した。やはり制限時間だったか。


「チャットは・・・無理か。[九]だぞココア」

「分かってるよぉ! 804だけどそっち無い?」


祭壇に上ったと同時にチャット画面は消えていた。慌てずに[九]の記憶担当であるココアに聞いた。ココアは覚えてはいるが、その数字の神像画が見つからないようだ。


「804・・・あったわ、これね!」


ダンッとユウさんが見つけた神像画を踏みつける。ゲームだから気にしないが、神像の絵を踏むって結構罰当たりなことしてるなぁ。

ユウさんが踏みつけると、その神像画の光は消え、神像の右手に浮かび上がっていた[九]の文字も消える。制限時間も残り3秒でセーフだ。


「探すことを考えると、思ったよりも時間が少ない。思い出してる時間はあまりなさそうね」


ユウさんがそういう間に次の漢数字が表示される。次は[六]、僕の担当だ。

[六]は・・・


「788の筈」


「788・・788・・」と全員で探し、見つけ次第踏む。すぐさま次の[十一]と続き僕らは踏み続けた。

そして12回目。残った1つの神像画をココアが踏んでクリア。神像の両手の光は消え、床の光も消えた。


「終わった?」

「終わったっぽい」

「やたー」


ビシィ!!


ノーミスによるクリアで安堵した僕らの前で、神像にヒビが入る。中心に入ったヒビは時間と共に大きくなり、全身に行きわたった瞬間神像は大きな音とともに砕け散った。


そして・・・


『ほぉ? まさか私を開放するから誰かと思えば魔物ではないか。あの封印を解くからにはそれなりの知識はあるようだが・・・』


中から上半身裸の男が出てきた。

次回更新は明後日の予定です

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