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今日も締めはゲームで  作者: 朝昼 夕夜
第3章 強化期間
152/612

151・隠しエリアに挑戦してみた⑥

なまけもの :もう少しで地底湖に着くぞ!


「ってなまけが言ってるけど・・・待つ?」

「「待たない」」

「ですよね」

「いや、待ってやれよ・・・」


いやだってアイツ歩くの遅いし。


僕らがトラップに四苦八苦している間にカイザーさん達に追いつかれた。しかもトラップは僕らが全部潰したり使用済みにしてしまった為、彼らはトラップにかからず楽々来れた。

最初はカイザーさんを盾に進む予定だったのにいつの間にか僕らが盾役になっていた。


まぁどうでもいいことなんだけど。

とりあえずなまけものには「追って来てくれ」とだけ回答しておき、先へと進む。


「じゃあココア頼む」

「はいはーい。『アクアウォール』」

「私も『アクアウォール』」


ココアが薄めの『アクアウォール』で半球状のドームを作って僕らを包む。リコさんも使えるらしく。同様のもので自分とカイザーさんを包んだ。

リコさんが提案してくれたのだが、これがあることでトラップ回避が一気に楽になることが分かった。威力にもよるが水の壁が飛び道具などを防ぐのでほぼ無傷でいける。仮に水の壁を貫通しても威力が大分抑えられているので当たっても痛くない。

お陰で落とし穴などの床系トラップ以外は気にしなくて良くなった。床系トラップは僕とユウさんで歩く前の地面を叩いて大丈夫かどうかチェックする。


四方八方で発動するトラップの中、ウロウロするうちに石の壁からまた土の壁へと変わっていき一本道へと変わる。分からないが当たりの道を引いたっぽい。半分まで進んだところでゴンゴンッと地面を叩いていたユウさんが叩く手を止める。


「ふぅ・・・、疲れるわね」

「休む? 後やるけど」

「いいわよ。もうちょっとだし」


確かに真っ直ぐな道の先に階段が見える。ゴールではないだろうが上に上がっている所から、確実に祭壇へと続いている筈。

相変わらずトラップは多いけど、この一本道に入った辺りから少し数も減って来たし、案外ゴールも近いかもしれない。


「んんっ?」

「どしたのココア?」

「『アクアウォール』が天井に当たった。大きくしたつもりないんだけど・・・」

「え? そう?」


ココアがあれ?と首を傾げる。それに釣られて僕らも首を傾げる。

天井に当たったと言われても、『アクアウォール』越しなので天井との距離がよく分からない。

周囲を確認していると、後ろからカイザーさんが急に声を上げた。


「・・・あ、そう言うことか! おい竹、早く進め!!」

「ちょお! リアル名前はやめて下さいよ!」

「いいから行けって!」


何かカイザーさんが急かしてくる。急げって言われても床トラップを調べながらなので今以上のスピードはーー


「天井下がって来てんだよ! 早く行けって!」

「は?」


カイザーさんは『アクアウォール』から出て見上げてるので、僕もアクアウォールから顔だけ出して見上げると、何だか天井が低い。というかパラパラと砂を落としながら微妙な速度で下がって来ている。

すぐさま顔を引っ込め、ユウさん達に見たままを伝えた。


「そうなの!? じゃあ急がないと!」

「罠はー?」

「下からのトラップは仕方ない。僕が受けるから、僕の通った所をちょっと離れてついて来て」


そう言って僕は『アクアウォール』を抜け、『スケイルショット』を前方の少し遠い地面に撃ちながら走り出した。今まで前足で調べていたのを『スケイルショット』で代用する。弾数があるし、カイザーさんには見せたくなかったが仕方ない。

ここで潰れてオアシス行きの方が嫌だ。


ドガガガガッ


土埃を上げて地面に鱗が刺さるが、新たなトラップが作動する様子はない。階段までを一気に確認して僕は走り抜けた。


「セー、ブフゥ!?」


階段の踊り場?まで走り抜けもう大丈夫と思った矢先、何かに押し潰される。死にはしなかったが『スケイルショット』を撃つために『アクアウォール』から抜け出たせいでもろにくらった。

まぁ「セーフ」と無駄に言ってしまった所為で噛んだ舌の方が痛いんだけどね。


「ポンタ!」

「回復するねー」

「すまん・・・」


僕の後ろをついて来たみんなが寄って来てくれ、ココアとリコさんががすぐさま回復してくれたお陰で助かった。そしてこう思う。


助けてもらって思うのはこれ1人じゃ無理じゃね?


・・・すまん、なまけ。頑張れ。

次回更新は明後日の予定です

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― 新着の感想 ―
[一言] >五月雨るトラップの中、 さみだるって意味が通ってないように思うのですが 調べても五月雨が降るとしか無かったし
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