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今日も締めはゲームで  作者: 朝昼 夕夜
第3章 強化期間
149/612

148・隠しエリアに挑戦してみた③

ココアとの相談の結果、なまけもの達を待つことにした。待つ間に周囲の住居内を物色する。

特にこれといったものは無いが、こういう場所を探索するのは楽しい。


罠あるけど。


「いったーい!!」

「大丈夫?」

「む〜・・・、もうやだぁ・・・」


主にトラップに引っかかっているのはココアだ。フラフラと飛び回るため気配感知型のトラップの矢がによく刺さる。道中の槍などのトラップと同じで感知範囲に入るとトラップが作動する仕掛けだ。

矢は3割程度のダメージなので1、2撃ならまだ大丈夫だが、ココアは今ので5発目。回復持ちでなかったらとっくにオアシス行きだっただろう。

というかいい加減注意して動いてほしい。もしこの先バトルとかあったらココアの回復が必要になるかもしれないのに。


「もういいや。ポンタ後よろしくね」

「はいはい・・・」


ココアは飛び回るのをやめて僕に乗る。どうやら探索は諦めたようだ。

まぁそろそろなまけもの達が来てもいい頃合いなので、どちらにしろ探索は終わりだが。今度暇な時に1人でこよう。


「お、居た居た!」

「ごめん、お待たせ」

「ん、来たか」


この遺跡の入口(僕らが来た場所)に戻るとなまけものとユウさんがそこに居た。ついでにカイザーさんとリコさんも居る。


「誰~?」

「柳先輩と奥さん」

「のどかさん!? のどかさーん!」


ゲーム内では初対面のココアに教える。昨日の昼に会っているのでそれ以上の説明はしない。ココアはリコが明石さん(会社では旧姓のままらしい)だと分かり、嬉々として飛んでいって矢に当たる。

まぁあっちは放っておこう。それより何でいるのかが気になる。


「何で居るんですか?」

「ひでぇな、いきなりそれか。まぁいいや。実は入口で偶然会った」

「ごめんね」


手を合わせて謝るユウさん。戻ってきた入口の沼にカイザーさんとリコさんが居たらしく、向こうから襲ってきたらしい。


「何襲ってるんですか」

「すまん、姿が前と違ったし分からなかった。ただユウの名前と、こっちのダーク・スカルデーモンでもしかしてと思ってな」

「それでもいきなり襲います?」

「コソコソ俺らの後ろに回り込むから奇襲されるのかと思ったんだよ! ユウも俺だと気付いてたんなら隠れんなよ」

「だって見つかると面倒だし」


ユウさんは嫌な顔でそう返す。顔が「関わりたく無い」と言っていた。だが残念、カイザーさんには伝わらない。


「しかしついてきて正解だったな。大分奥まで来たっぽいし」

「じゃあここからは別行動で行きますか。夫婦で遊んでいる所に水を刺すわけにも行きませんし」

「そんなの気にしないぞ。最後まで一緒に行こうぜ。6人の方が安全だろ」

「私はどちらでも構わないわ」

「あたしはリコちゃんと一緒がいい!」


遠回しについてくるなと言ったんだがこれも伝わらなかった。リコさんも気にしてないようだし、ココアは拒否る。

残念だが無理そうだ。


「よっしゃ、そうと決まれば先進もうぜ! ポンタ、これからどこに行くつもりだ?」

「・・・あそこの祭壇?っぽい所に行こうかと」

「OK、OK。じゃあそこ行こうぜ」

「そうね」

「ゴーゴー」


カイザーさんはそう言って歩き出す。それに続くリコさんとココア。仕方なしに僕達も続く。


「・・・今すぐ消そうかしら・・・」


テンション高めのカイザーさんを見てボソリとユウさんが漏らす。

気持ちは分かるが、ややこしくなるからやめて欲しい。


「いや、あれはあれで使い道あるぞ」

「? 何に」

「ほれ」


なまけものが指差す先で、矢に射抜かれるカイザーさん。


「あの人が先頭歩いてくれたら、俺ら安全に行けるだろ?」

「・・・そうね。なら我慢するわ」


トラップはそこら中にあるので完全に安全とは言い難いが、カイザーさんのおかげで少し気が楽になった。

次回更新は明後日の予定です

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