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今日も締めはゲームで  作者: 朝昼 夕夜
第1章 初VRMMO
11/612

10・初勝利してみた

話の進行が遅いですが、これからもうちょっと早くなる予定です。

・・・予定です。

「『毒牙』」


道に迷い、困り顔の冒険者を思いっきり噛んだ。

凄く申し訳ないが、経験値のためなので仕方がない。

死んだら教会へ戻れるからこれで迷子からは解放されるし安心して欲しい。


『ぐっ・・、ぐぁあぁああ!!』


毒が効いたようで、噛んだ場所が変色し、冒険者は地面をのたうち回る。彼のHPは見れないので減り具合が分からないが、顔色から察するにもうすぐ逝くかもしれない。


HPが無くなるのを待っていると冒険者の悲鳴を聞いたなまけもの達が寄ってきた。


「やったな」

「ポンタ、凄い」

「おつかれさま。私達は何かする事ある?」

「あるとすれば止めをさしとくことかな。多分すぐ死ぬけど」

「時間の無駄だし、俺がやろう」


ならお願い。

痛がり方がリアルすぎるから見てて申し訳ない気持ちになる。


という訳で、なまけものに止めを刺して貰った。初めての勝利だ。

ピクリとも動かなくなった冒険者は光となって消えていく。


同時にレベルが上がった。


「よっしゃ、レベル上がった」

「え、もう?」

「最初だから、すぐに上がるんだ。ちょっと上げると中々上がらなくなる」


ほんと最後の方は上がらないよな。

大抵は経験値稼ぎ用の敵キャラが居たり、そのような場所があったりするがこのゲームにもあるだろうか?

あってもこの序盤エリアには無いだろうけど。


「とりあえずこの調子でレベル上げて行こう」



~2時間後~


始まりの草原を歩き回り戦闘を続ける。何度か戦闘を行い、みんな戦闘に慣れてきた。

だが・・・


「冒険者がなかなか見つからない!」

「戦っても経験値が・・・」

「レベルがなかなか上がらない・・・」

「じゃあ、あれに挑む?」

「またあのおっさんじゃねぇか!! 無理だって!」

「でも今なら勝てるかもしれないよ? 私たちのレベルも上がったし!」

「いやいや、レベル2程度上がったとしても無理だろ」

「まぁまぁ、マーキングして能力見てからでいいんじゃないか?」

「そうか? 見ても無駄だろ」

「よーし、ちょっと待っててね・・」


上空に飛び上がったココアから十数秒後に情報が共有された。


名前:ロイゼン

職種:冒険者

レベル:10

ランク:C


「ほらやっぱりダメじゃん!!」

「あの人来る場所間違えているんじゃないかしら?」

「うーん、やっぱりダ」


ココア:DEATH


ん?、ココアデス?、何これ?

僕はその表示の意味をすぐ理解できなかったが、他の2人は直ぐ理解したらしい。


「やべぇ、バレた。逃げるぞ」

「ポンタも早く! あの人移動速いから!」


2人はすぐさま回れ右をして走り出す。その様子と視界の端に表示されている戦闘状態の文字、それを見て僕も戦闘に入ったと気付く。

どうやらココアはロイゼンにやられたらしい。そしてココアを察知したと同時に僕らも捕捉された。

距離が離れている筈なのに何故バレた?


『ほう? お前は逃げないんだな?』


逃げようとした時、真後ろから聞こえる声。振り向くとロイゼンがそこに居る。

移動速すぎません?


攻撃しなきゃと思う間もなくHPを全部吹き飛ばされて消える。


『さて・・、後2匹』


ボスなどで負けた時に流れる言葉のように暗転する視界の中、ロイゼンの声だけが聞こえた。


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