表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
今日も締めはゲームで  作者: 朝昼 夕夜
第2章 初イベント
106/612

105・カディスと戦ってみた①

名前:闇纏のカディス

職種:暗殺者

レベル:40

ランク:B


「「「「・・・・・」」」」


最後の強敵カディス。マーキングした僕らは一瞬言葉を失った。

カディスはイージーの時の最後にも出ていた強敵で、ドス黒いオーラを纏っている。褐色の肌や光赤い目も合わさってもはや人間の感じがしない。


「魔人と言われても納得出来そう」

「そりゃ魔人だからな」


あ、そうなんだ。

というかこのゲームで魔人って言ったら魔物(こっち)側じゃないの?


「敵として出てくるのなら人間(あっち)側なんだろ。強化人間的なポジションなんだろな・・・知らんけど」

「となると亜人系は人間側になるのかな?」

「そうだろうな。どうせこの亜人は筋力が強いとか、この亜人は特殊能力あるとか付けて出す予定なんだろな。さすがに普通の人間だけでは限界あるだろうしな」

「なるほど。じゃああの魔人もなんか特殊能力とかあるのか? 攻略法とかあるんだろ」

「すまん。その情報は持ってないわ」

「無いの!?」


僕が聞き返す前になまけものに乗ったままのココアが聞き返した。てっきりカディスの攻略方法も聞いていたのだと思ってたが・・・。

なまけものは、うーん・・・と唸ってから


「いや聞いたのは聞いたんだが、攻略法っていうほどのもんじゃなくてさ・・・」

「どんなの?」

「ひたすら殴れ、だそうだ」

「は?」


聞こえたけどボソッと言ったなまけものに聞き返してしまった。


「相手の攻撃を躱してひたすら攻撃する! それだけ!!」


という訳でとにかく攻撃することになった。相手がどういう攻撃をするのか分からないので、様子を見つつ数発殴る。隣にいるユウさんも様子を見ているのか『風切』を使って遠距離からの攻撃に専念して・・・あ、僕もそうしよう。


しかしラスボスとはいえ、プレイヤー全員で数分以上攻撃してるのにまだ4分の1しかダメージ入ってないとかキツいなぁ・・・


「! ポンタ下がって!!」

「え? あ、はい!」


『溶解液』を考えなしに撃ち込んでると、急にユウさんが言ってくる。反射的に下がった瞬間カディスが動いた。


『『アビス』』


カディスは闇のオーラを纏う身の丈近くある大剣を逆手に持つと、そのまま地面に突き刺す。するとカディスを中心に真っ黒な闇が円形に広がっていく。さっき僕がいた付近まで一瞬で広がった。

そしてその闇の上に立っていたプレイヤー達のHPを一気に消し飛ばした。


「いい!?」

「すごい威力ね・・・」


HPが満タンな人や、レベルが高いであろう人は生き残っているがある程度のダメージを負っている人は今の一撃で消えてしまう。我先にとカディスに群がっていた為、今の一撃でかなりのプレイヤーが消えていった。

飛んでいるプレイヤーはノーダメージなので攻撃判定は地面に足をつけている者限定らしいが、範囲攻撃であの威力はかなり危険だ。


「ユウさんありがとう!」

「気にしないで! 次行くわよ」


ユウさんに言われなければ僕もダメージを受けてたかもしれないのでお礼を言う。何でユウさんは来るのが分かったのか知らないけど助かった。

『アビス』の範囲を意識しながら僕は再度『溶解液』での攻撃を開始する。何度も『溶解液』がカディスにかかるがオーラで威力が下げられているのか効いてる気がしない。


溶けもしないし。


『・・・邪魔だな・・・』

「あっ、ヤバッ!」

『『鎌鼬』』


バシャバシャぶっかけてると目が合った。直感で真横に移動し始める。数秒遅れで僕の居た場所を闇のオーラを纏った複数の斬撃が地面を削りながら通過する。僕は回避できたが射線上のプレイヤーが何人か巻き込まれ消えていく。

オーラを纏っているし威力も段違いだがあれは『風切』の複数版だろう。ユウさんが欲しそうに見ている。


「やっぱり遠距離攻撃も持っていたかぁ・・・危なかった」


カディスはその後、『アビス』と『鎌鼬』を使い分け攻撃を繰り返す。僕らは狙われたときは回避に専念し、

逆の場合は僕らが攻撃に専念する。


「躱してひたすら攻撃する・・・、結局これが1番簡単なのね」


必死に躱す僕の横でつまらなさそうにユウさんがぼやいていた。

次回更新は明後日の予定です

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ