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第1章 第4話 王女?らしいです…

第1章 第2話 において、魔獣という表記を魔物に変更しました。今後は全ての話で魔物という表記になります。


「う……こ、ここ……は? んっ、うぐっ! いってぇ!」


 起き上がろうとした俺の体に激痛が走る。体のあちこちが痛い。骨が折れているのか、左腕は変な方向に曲がっている。体を動かすとガシャガシャと音がなった。


「なっ……なんだこれ!? ほ、骨? これ全部骨なのか……?」


 俺は大量の骨の上に体を寝かせていた。骨の山がクッションになって、あの落下から命だけは救われたようだ。


「くっ……それにしても体が痛すぎて動けねぇなこれは。武器もないし……魔物が来たらどうするか……」


 辺りの気配を探るが魔物の気配は感じない。襲われる心配はなさそうだ。


「こんな時こそ神様に助けを求めるのがいいんだろうな」


 俺はポケットの中の石を右手で取り出し呼びかける。


「なぁ神様。少し手助けとやらをしてくれないかい?」


『私ができる事は今の状況であまりありませんよ。逃げるように忠告はしましたし……。少し取り戻すのに時間がかかり伝えるのが遅くなりましたが……』


「取り戻す? なんの話だ?」


『いえ、こちらの話です。しかし時間がありません。簡潔にまとめます。今から私は貴方に回復魔法を施します。この石を通してなのであまり効果はありませんが歩ける程度には回復すると思います。歩けるようになれば、この遺跡の奥に行きなさい』


「遺跡の奥に? 出口を探すんじゃないのか?」


『奥に進んでください。そこに答えはあります。そこに貴方をま……………』


「ん? お、おい! 石の光が消えた……? 通信が切れたのか?」


 石の光が消えると同時に石から薄い光の膜が俺を覆う。


「な、なんだこれ? あ、あれ?体の痛みが無くなっていく……。これが回復魔法か」


 光の膜が消えるのと同時に体の痛みは完璧に無くなった。折れていた腕も元に戻っている。すげぇなこれが回復魔法か。


「よし! これなら動けるぞ、確か遺跡の奥に行けって言ってたよな……」


 俺は出口を探すか言われた通りに奥に進むか悩んだが、奥に進むことにした。


 この時春翔はある()()を得ていた。春翔は奥に何か絶対にある。自分が必要とする()()がある事を……。それは勘と言われればそれまでだが、春翔の意思を決めるのにこれ以上の理由はいらなかった。


「にしても、武器がないのはまずいな……。奥に進むなら必ず魔物がいるはずだろうしな……」


 ベビーリザードマンに苦戦する現状の俺ではおそらく死ぬ未来しかないだろう。早急に何か武器を見つける必要があるな…。


「持ってきた食料や水もいつか無くなる……。グズグズはしていられないな……」


 俺は重たい体を起こす。足元でカランッと金属が地面とぶつかるような音がした。俺は音を鳴らしたその物体を拾い上げる。


「あ、これはエルンの剣……あいつまさか俺の為に剣を穴に投げ入れたのか? だがこれは助かったな。これでやっと進める」


 俺は武器を腰に下げ、遺跡の奥へ奥へ歩を進めた。






「っく! うぉらぁ!」


「ガッ! ゴガ……」


 目の前のゴブリンが血をそこら中に飛び散らせながら倒れる。遺跡の奥に進むにつれて魔物の数は増えていく。今のところゴブリンとベビーリザードマン、それにスケルトン?だろうか。数自体は多いが、一人で相手できない数ではない。冷静に対処すれば現状の俺でも充分倒せる相手だ。


「はぁ……はぁ……。今ので最後か」



 ここらの魔物は全部倒したようだ。気配を辺りから感じなくなった。


「そろそろ体力の限界だな……。一旦休むか……」


 俺は近くの壁に背中を預け、地面に腰を下ろした。

 あとどのくらいだ? どのくらい歩けばいいんだろうか……。


「このままひたすら歩いて無事に奥に辿りつけるのか? なぁ答えてくれよ、神様」


 俺は例の石に向かって話しかける。神様はあれから反応しなくなった。何度も何度も呼びかけているがまだ一度も繋がっていない。


「まぁこのまんま一人で悩んでも時間の無駄か。なんとなくもうすぐそこな気もするし」


 俺は自分の勘を頼りに奥へと進んだ






 それから俺は3時間ほど歩き続けた。おそらくここが最終地点だろう。もうこれ以上進む道もないし……。

だが、俺は現状を理解できないでいる。ひたすら目の前の凍っているそれを見つめていた。


「どこからどう見ても人間だよなこれ……。しかも女の子だし。なんで凍ってんだよ」


 俺はそっと目の前の凍った少女に触れながらそんな事をぼやく。


 ぴしっ


 ん? ぴしっ? え、待って……今の音この氷からですか? いや多分そうだね! 触ったところから氷割れてるもん!


 バキッバキバキ!!


 氷が真っ二つに割れる。氷の中から少女が力なく倒れる。


「ちょっ! 危なっ……」


 無意識のうちに女の子を両手で支える。うわっかっる。女の子ってこんなに軽い生き物なのか。エルンをお前投げただろ?って?い、いや?忘れてたわけじゃないよ?ただね?うん、察して……


「うわぁ。この子どうしよう……このままにするわけにもいかないし……」


「ん……」


「え? お、おい! 気がついたか?」


 俺は少女を地面に下ろして声をかける。少女は少し目を開けてを周囲を見渡していた。段々と意識がはっきりしてきたのだろう。目に光が戻ってくる。


「あ、あれ? ここは? 私は戦争に……城の地下で……うっ頭が……いたい……」


「お、おい大丈夫か? 無理はするな。ほら水だ」


 少女は体をゆっくり起こしながら、水を飲む。金髪の髪。青い目。白い肌。よく観察するととても可愛い。歳は15くらいか?


「あ、ありがとうございます。……だいぶ落ち着きました。えーっと、貴方は誰?」


「俺は神田川春翔。一応冒険者やってんだ。ちょっと色々あって地上からこの地下まで真っ逆さまに落ちちまってな……地下を進んでたら氷漬けのあんたを見つけたわけよ」


「氷漬け……? あ、申し遅れました。私はユミリナ・アテネ・ファルナウス。アクラウス王国の王 シュレバス・アテネ・ファルナウスの娘ですわ」


 王の娘って事は……え? この子王女?


「王女様? がなぜこんなところで……?」


「それは……」


 するとポケットに入れていた石が光を放ちはじめた。


『無事に奥まで辿り着けたようですね』


「無事にって、なんで何回も呼んだのになんで反応しなかったんだよ!」


『すいません。ですが先に私は貴方に伝えるべき話があるのです。それを聞いて頂けませんか?』


「は、話?」


 神様の声色は少し緊張しているようだった。初めて話した時とは雰囲気が違う。The 真剣! って感じの声だ。


『はい。それよりまず先に。ユミリナ様お久しぶりですね』


「その声は……久しぶりですねレトローネ」


「え? え? 待って、二人は知り合いなの?それより王女様は神様の声が聞こえるのか? それにレトローネって……」


「えぇ。だってその石の最初の持ち主は私で、その石をくれた人は私の最愛の人です」


『そうでしたね。確か彼が貴女と連絡を取るためにこの石を持ち出したのでしたね。そしてハルト様、自己紹介がまだでしたね。私は4代目神界最高神(しんかいさいこうしん)レトローネと申します。分かりやすく言えば、この世界の全ての神の中で一番偉い神様です私。』


「神様の中で一番偉い!? ま、マジかよ……」


「それでレトローネ? 今更人間なんかと手を組んで何をする気ですか? 私は貴女のした事を許すつもりはないですよ?」


『はい。私のした事は許される事ではありません。貴女の最愛の人に全てを任せ、あの時の私は逃げたのですから……』


 逃げた?あの時?二人は何を話しているのだろうか? 話についていけない。


「私の記憶はあの時から止まっています。それにハルト君の話によれば私は氷漬けだったそうよ。あの後何があったの?」


『その話を私はする為に今この石を通してハルト様に呼びかけたのです。そしてこの話にはそこのハルト様が大きく関わってきます。ハルト様、ユミリナ様、今から話す事は全て事実です。どうか最後まで聞いてください』


 そしてレトローネは、少し息を吐いた。多分。はぁ……って聞こえたから多分そうだと思う。


 そして彼女は語った。現在起こっているこの世界の危機や、俺がこの世界に転生した理由について。






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