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第1章 第1話 異世界転生したらしいです…


「貴方には今日からこちらの世界で生活してもらうことになりました」


 ……は?


 いやいやいや。何言ってるのこの人……。俺は課題を終わらせて今から最近話題のゲームをしようとしてたわけですよ。気づいたらどこかも分からない場所で姿の見えない人から話しかけられてるんだけども。


「すいません。いきなり言われても困りますよね。一から説明します。貴方は突然の心臓麻痺で死んだのですが、貴方はまだ17歳。死ぬには惜しい年齢ですので、我々が貴方をこちらの世界と繋げたわけです」


 えーと……つまり俺は急に死んでそれは可哀想だからもっかい人生やり直していいよってこと?


「え? え? あれ?何か反応が薄くないですか? 普通こんな事言われたら驚いてお漏ら…いえ、ビックリして腰を抜かすくらいの反応をするのが普通なのではないのですか? 貴方が腰を抜かす姿を想像して楽しみにしてた私の楽しみを返してください」


 いや知らんがな。それにもともとサッパリした性格なもんで。どーせ夢かなんかだろうし。気にするだけ無駄だろ。


「いえ! 夢ではないですよ? きちんと貴方は死んだんですよ!? なんなら映像見ます?」


 え? 映像とかあんの? 何それ見たい。


「ちょっと待ってください。流しますから」


 うわぁ。本当に死んでらぁ。すげぇなぁ。一瞬でガクッと逝ってんじゃん。


「とまぁこんな感じで貴方は死んだので、転生させてあげます! 私の好意で! ここ大事です! テスト出ますよ! ですがせっかくの転生、さっさと死なれるとおもし……いえ、勿体無いのである程度の力を与えておきます。ちなみに次の世界では魔法などが使えますので、現地で学んでください」


 魔法!? それはまた心踊るワードだなぁ。


「では、新しい人生を是非お楽しみください。元いた世界とは常識や環境、その他諸々違う点があると思いますが、そこは頑張ってください」


 その言葉を聞いた瞬間、俺の意識は暗闇に引きずり込まれた。





「ここどこ……?」


 目を開けたらそこは知らない町だった。ぼんやりとした意識の中で自分の状況をもう一度再確認する。


「俺は心臓麻痺で死んで、誰か分からない人からこっちの世界に送り込まれた?」


 俺は建物のガラスに反射した自分を見つめる。どことなく前世?の自分に似ている。相変わらずの黒髪にそこそこな顔。自分ではイケメンだとは思ってはいないが、周りが言うにはイケメンと普通の間らしい。着ている服は見覚えのない服だった。

ポケット漁ればなんかある気がするぞこれ……。


「これは(かね)か? 金ピカなのが5枚と銀色のが5枚と銅貨? みたいなのが10枚か。それと……え、何この石……なんか光ったんだけど……」


『それは私との連絡手段ですよ。あまり呼ばれるとめんど……いえ、まぁ呼ばれれば反応はしますよ。本気で困ってそうな時は手助けはします。一応』


「うぉぉ!? ビックリした。お前あれだよな? さっきの声の人。しかもおいなんだ一応って。ちゃんと助けろよ。それより、俺はこれからどうすればいい? 何も分からないし、文字も読めないしで困ってるんだが」


『声の人って……これでも一応神様なんですよ。あ、そうでした。言語についての補助を忘れてました。ちょっと待ってください』


 そう告げて石の光が消える。それから5分くらいした後、石が光だした。


『言語翻訳を済ませました。これで貴方はこの世界の言葉が分かるようになると思います』


 それを聞いて、目の前の建物の文字を見つめる。

 なるほど読める……。 意味がわかるぞ。この建物は服屋か。なになに? ザルグ商会トレファス本店と。ここはトレファスって地名なのか?


『トレファスは国の名前ですね。数ヶ月は貴方もここで生活する事になると思いますよ?私の親切でこの世界で一番大きい国に転生させたんですよ』


「それはどーも。まぁとりあえずは宿探しだよなぁ。寝床の確保は必要だと思うし」


『宿探しに付き合うほど私も暇ではないので、そこからは一人で頑張ってください。また何か困れば呼んでください。それでは健闘を祈ります』


 そう言いながら彼女の声は聞こえなくなった。


「ひとまず宿だ宿! 地図とかないし、まぁ探索ついでに探すか」







「いや広すぎるんだけど……なんで宿だけ見つからないんだよ」


 あれから30分は歩いたのに、宿だけは見つからない。そろそろ疲れてきたぞ……俺前世は帰宅部なんだぜ。この運動はきついって。


「こいつは宿探しは自分でしろって言ったから手伝ってくれそうにないしなぁ……」


 俺は手元にある石を見つめる。彼女と話してない時はただの綺麗な緑色の石だ。


「これ以上無駄に歩き回ってもな気がするしなぁ。こんな時は誰かに聞けばいいってじいちゃんが言ってたな。多分」


 そんなわけで、すぐ目に入った酒場に来たわけですが……なんなの皆さん。あれ絶対剣だよね! うん剣だね! 生で見るの初めてだよ! 向こうの人は杖とか持ってるし。なんか先っぽに綺麗な石が付いてるし凄いなぁ。魔法があるって言ってたしあの人は魔法使いなのかな?


「えーと、マスター? でいいのかな?この果実汁ってやつを1つ貰えますか?」


「まいど。銅貨二枚だ」


 何故だか貨幣の価値は分かっていた。さっきの言語翻訳? ってやつをした時に一緒にしてくれたのかな? デフォルトで最初からしなきゃいけないぽかったし、他にも困らないようにはしてくれてるんだろうなぁ。


「はい銅貨二枚。あ、マスター。宿ってどこにあるかわかりますか?」


「ここから北に少し行ったところに金鷲って宿があるはずだ。そこのオーナーとは知り合いだが、あいつは気のいいやつだ。お客さんも気にいるだろうよ」


 北に行けばいいのか。どっちが北かも分かるからこれも彼女のおかげなんだろうな。感謝しとこ。サンキューどっかの誰か!


「ありがとうマスター。また来るよ」


 俺は果実汁を飲み終えて店を後にした。




「金鷲……金鷲っと、あった! ここか!」


 割と大きな建物にでっかく宿金鷲と書いてある。こんな所にあったのか。かくれんぼの上手い宿だぜ!


「すいませー「なんで! 泊まらせてくれないのよ!」んん!?」


 俺の挨拶と被って、フロントで一人の女が怒鳴っている。赤い髪の毛をポニーテールにして、黄色の目をした綺麗な女性だ。やば、スッゲェ美人。


「だから、一泊銀貨1枚だって言ってるだろ? 銅貨7枚じゃ泊めてあげられないよ。部屋も今日はあいにく2つしか空いてないんだ。もう帰った帰った」


「いいじゃない! 明日クエスト受けてその報酬金で払うって言ってるじゃない!」


「そんな口約束に乗せられてたまるかってんだ。ただでさえ最近赤字なんだ。勘弁してくれ……」


 この世界ではわりとお金と権力がモノを言う世界らしい。例の彼女の説明によると、貧富の差は国によって差はあれど、貧しいものはとことん貧しいらしい。逆に貴族や華族などの位の高いやつらは金を持て余してるとかなんとか。


「あのぉ〜すいません。酒場のマスターに紹介されて、何日か泊めていただきたいんですが……」


「あらお客さんかい? すまないねぇ。酒場のマスターというと……ドランのところだね。とりあえずいらっしゃい宿金鷲へ。一泊銀貨1枚。長期で泊まるなら1ヶ月金貨2枚で受け付けてるよ」


「ちょっと! あんた! 私が交渉してるんだから、割り込みとかしないでよ!」


「あんたまだいたのかい? もういいからさっさと帰んな!」


「あ、あのぉ〜この人の分も俺が払いますよ。俺が1ヶ月分と彼女の分が1日分でいいですか?」

 

「へ? あ、あぁ…あんた1日でいいんだね?」


「え? あ、うん。1日でいいわ」


「じゃあ金貨が2枚と銀貨が1枚だな。よし! それじゃ、泊まらせてもらうよ」


「まいど。にいちゃんの方が204号室。嬢ちゃんの方は205号室だよ。飯はここで用意もできるし、外で食べてもいいよ。ここで食べるならあらかじめ伝えておくれ。飯の時間は7時厳守だ。そこんとこ頼むよ」


「分かりました。今夜は外で食べようと思うので大丈夫です。ありがとうございます」


「そうかい。嬢ちゃんはそこの親切なにいちゃんに感謝しながら泊まるんだよ」


「分かってるわよ!」


 そう言いながら彼女は自分の部屋に直行した。礼もなしか。まぁいいが。それより少し疲れたな。俺も自分の部屋で寝るか。


 俺は自分の部屋でこれからの事を考えていたら、すぐに眠ってしまった。







 ドンドン! ドンドンドンドン!


「うるさいなぁ。誰だよ。人が気持ちよく寝てるのに……」


 まだぼーっとしている頭をなんとか起こして、ドアを開くとさっきの彼女が立ってた。若干俯いて、恥ずかしげに話しかけてきた。


「その、さっきはありがと……。一番安いこの宿でも泊まれないって思ったら焦っちゃって取り乱しちゃった。その、部屋入ってもいい?」


「あ、あぁ…別にいいけど」

 

 彼女の申し出を断る理由もなかったので、とりあえず了承する。彼女は椅子に、俺はベッドに座った。


「私はエルン。こんなんでも一応ギルドに登録してる冒険者って扱いで……えーと今日のクエストでミスしちゃって、それで、その……恥ずかしながら金欠に……」


「ははっ。なるほどそうだったんだ。俺は神田川春翔(カンダガワハルト)だ。」


「カンダガワ・ハルト? 名前が2つあるの?もしかして貴方って貴族?」


「え、あ! 違う違う! 貴族じゃない! 生まれ故郷じゃこれが普通なんだよ。一応名前はハルトだ」


「へぇ……珍しいわね。てことは貴方って旅人? もしかしてこの街に来るのは初めて?」


 んー。これはなんて説明すればいいんだ? 異世界から来ました!って言っても変な目で見られるのがオチだろ。


「どうしたの?何かまずいこと言ったかな?」


「あ、いや! うん!この街に来たのは初めてなんだ。そのギルド?ってやつもよく分からないし」


「貴方ギルドも知らないの? いまどき珍しいわね……。ギルドっていうのはね……」


 彼女の話によると、ギルドっていうのは世界中にある冒険者の集会所みたいなところで、そこで冒険者登録を済ませれば冒険者として活動する事ができるらしい。この世界では人口の六割は冒険者なんだとか。


「まぁ一括りに冒険者っていってもランクがあってね、下からD、C、B、A、S、SSとあるんだけど、SSランクってのは世界に今のところ5人しかいないわ。ちなみに私はBランクよ」


「なるほど。この世界で生きていくには冒険者になるのが手っ取り早いか」


「まぁ貴族とかでもない限り冒険者ってのは人気の職よ。死なない限りほぼ安定してお金は稼げるし! まぁ私みたいにミスすれば損するんだけどね……」


 エルンは苦虫を嚙み潰したような顔でそう話す。まぁミスさえしなければ安定した収入源になるか。うん。これは生きていく上で冒険者になる必要があるな。


「そうだな……それなら俺をギルドに連れてってくれないか? 俺も冒険者になろうと思うんだ」


「まぁ宿代を払ってもらった恩もあるし、案内ならいくらでもしてあげるわよ」


「ありがとう!よし、それじゃ早速行こう!」


「え、今から行くの!? ちょっと待って! 準備してくるから!」


 そう言ってエルンはドタバタと自分の部屋に行ってしまった。


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