プロローグ
初めまして。
マルキと申します。
小説を書くのは初めてで下手糞な文章ですが最後まで読んで頂けたら幸いです。
街灯が、砕けたレンガを照らす。
工場のスモークが路地に纏わり付き、街灯と月の光で霧の様に透けている。
客との商売を終えた娼婦が仄暗い路地を歩く。
白いドレスには何ヵ所も縫い直された跡があり、肌は汚れと荒れで10歳は老けて見える。
人通りは無く、風に揺れるパン屋の看板の音と野良犬の鳴き声が遠くから聞こえる。
ビッグベンの針は夜中の2時を回っていた。
入り組んだ幅3メートルほどの狭い路地を歩いていると娼婦は自分ともう一人の足音に気付いた。
後ろを振り向いた娼婦。
見えるのはレンガの路面に飲み終わったジンの空瓶が2本、無造作に捨てられている新聞、その奥は真っ暗で何も見えなかった。
足音も聞こえない。
また歩き始めた娼婦にもう一人の足音が付いてくる。
必然的に娼婦は歩くスピードを上げる。それに合わせて足音も付いてくる。
娼婦の額から冷や汗が垂れる。
娼婦は走り出すがスカートと路面のレンガの窪みが邪魔をしてうまく走れない。
娼婦の目の前に大通りが見えてくる。
人通りは無さそうだが娼婦にはその大通りが希望の光に見え必死に向かった。
次の瞬間、娼婦は倒れ込んだ。
路面のレンガが欠けていたため、そこに躓いてしまった。
すぐに立ち上がろうとしたが右足首に激痛が走る。
倒れ込んだ際に足首を痛めたのだ。
両手を地面につき、片足で立ち上がろうとした瞬間、目の前に人が立っている。
大通りからの逆光ではっきりとした容姿は見えない。
その人物は不適に笑みを浮かべる・・・
夜の静けさの中、娼婦の悲鳴が響く。
ビッグベンの針は2時26分を指していた。
プロローグ読んで頂きありがとうございます。
次回も読んで頂けたら幸いです。