i didnt cry Ⅱ
やっべ更新忘れてたっ
「血の貴公子‥‥? あの気狂いの優男か‥‥まだ生きていたとはな」
「噂だとここに来てるらしいぜ? 面白くなりそうな予感がしないか?」
「お前はそうだろうな、俺は違うけどな」
「なんだよツレねぇな‥‥」
「俺は奴が嫌いなんだよ、無関係な子供まで殺してその血を啜ってるって話じゃないか、胸糞悪い」
奴隷商人の中でトップクラスの気持ち悪さと財力を持った男が先日謎の死を遂げ、商品達はどこぞへと消えた。
殺人が行われたであろう場所には血の貴公子が住む館があり、奴隷商人の血痕は一切見つからなかったという。
「まぁ確かに気持ち悪いな、俺らに討伐命令が来ないのは奴が強いからなんだろ?」
「強い‥‥強いなんてもんじゃない、アレは人間じゃないんだぞ。」
「隊長、いつ戻ったんですか?」
「ついさっきだ、お前達に命令だ」
「命令‥‥? 珍しい、俺らに仕事とは‥‥誰を殺るんだ?」
「決まってるだろう、血の貴公子、”ウル”の殺害命令だ。」
「おい嘘だろ隊長‥‥」
「嘘でもこんな事は言いたくはない。他の部隊も連動して動く、お前達も準備をしろ。」
「‥‥隊長、本気か?」
俺達は国から地位を認められ騎士としての位を授かった黒騎士と呼ばれる6人一組の少数精鋭部隊だ。主に国からの依頼をこなし生計を立て各国に存在する、約100年前から”対人”を想定した訓練を行い、国からの依頼はもっぱら”大罪人の非公開処刑”・・・・汚れ仕事だ。
「本気だ‥‥俺達の部隊にも初の死人が出るぞ。家族への遺書を書いておけ」
「‥‥不味いな‥‥俺には家族がいない。手紙を出す相手がいない。」
「そういう奴は俺達の業界じゃ多い、お前はまだ新人だったな‥‥すまん。」
「‥‥隊長が謝ることはない、運が悪かった、もし俺が血の貴公子に捕まりかけたら、躊躇せずに殺してくれ。人として騎士として、死にたい」
「わかったレイモンド。お前達も良く聞け。仲間であっても捕縛されそうな仲間が居たら殺してやれ。可能であれば助けろ。」
俺はレイモンド・ウェイド、黒騎士となる為に黒騎士だった母と父に育てられた。その父と母は血の貴公子との戦闘で殺された。長年の恨みを晴らす時が来た。
やっとこの手で両親の為に一矢報いてやることが出来る、待って居ろ‥‥俺はお前の命を狙っているぞ。
見て下ってる方‥‥遅くなってすんません。