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番外編・ポチクロ

 こんにちわ、みんなのアイドル・クロちゃんだよ♪実はオイラ凄く困ってるんだ……それは……


「うぅ〜……腹減ったよ〜……」

「どうした、兄弟!!元気ないな!!」

「ポチ……お前は元気だな……」

「おう、伊達に野良やってなかったらな!!一食や二食抜いたって平気だぜ!!」


 そう、オイラとポチは今日のご飯をまだもらってないのだ。何でも良平君が実家から呼び出されて、エサは玉希ちゃんにもらって、とか言って飛び出しちゃったからなんだ。

 でもね……あのご主人がご飯なんかくれるわけないじゃん!!あの娘、絶対ペットの面倒見ないタイプだよ!!もう、そんなの本編で分かりきった事じゃん!!

 なら、他の子にもらったらって?ダメダメ。友姫ちゃんはオチビちゃんずとゲームをしているし、ミイナちゃんはアルバイトに行っていないし、お菊さんも仕事探しに行ったし、烏丸さんは変態だし、修司君はヤクザだもん。全滅じゃん。よく考えたら、良平君以外、誰もオイラ達にご飯をくれないんだね……


「だらしねえな、兄弟!!」

「そうはいうけどよ……」

「仕方ねえ!!俺様が食料を持ってきてやるよ!!」

「本当か!?そいつは助かるよ!!」


 さすがに野良生活が長かっただけあって、こういう時は頼りになるな。


――10分後――


 ポチは確かに食料を持ってきてくれた。だが、それはオイラの予想の斜め上を横切る代物だった。オイラはてっきり、その辺の生ゴミからまだ食べれそうな賞味期限切れの食べ物を持って来るんだろうな、って思ってたんだ。

 いや、別に悪い意味じゃなくてね?オイラだって、基本狐だから人間と違ってそんな細かい事にはこだわらないよ?でもね、こいつの持ってきた食料ってのは……


「ほら、焼き飯だぜ!!」


 しかも、拾ってきたって感じがしないんだよ。だって湯気が出てるもん!!


「俺様の手作りだぜ!!」


 やっぱ、作ってきたんだ!!ていうかどうやって!?いや、オイラも玉希ちゃんのご飯作ってあげる時があるから、それぐらいじゃ驚かないけど、オイラの場合は人間に変化して、前足を手に変えて……言いたい事分かるでしょ!?

 こいつ、基本犬じゃん!!4足歩行じゃん!!4WDじゃん!!それなのにどうやって包丁とか持ったんだよ!!


「俺様、調理師免許もってるからな!!」

「あー……なるほど。それでか……って違うから!!オイラが聞きたいのはどうやって包丁を持って具材をみじん切りにしたん……ええ!?調理師免許!?よく取れたな!?」

「具材か!!あれは手刀でバラバラにしたんだ!!俺様、北斗神拳2級だから!!」

「手刀かよ……って、なんだよ北斗神拳2級って!!そんな、資格あってたまるか!!」

「何を!!俺様がウソ言ってるってのかよ!!」

「じゃあ、北斗神拳2級ってどんな事できるんですか?」

「体がホクホクする!!そして、1級は健康になれる!!さらに、初段になると経絡秘孔を教えてもらえる!!」

「…………」


 う……ウソ臭〜……


「ウソじゃねえもん!!ちゃんと、YOU−KYANの資格講座で取ったんだもん!!」

「…………」


 ポチ……悪いけど、それ……騙されてるよ……

「さて、次回は俺と天童が先輩のバイトしているメイド喫茶に遊びに行くお話しです。でも、メインは天童だったりします。てなわけで、次回」


「番外編・甘美なる猫たちの宴」


「ヴィジュアル系バンドの新曲じゃないよ?」

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