時の糸
とある村にはこんな伝説がある。その村では三百年に一度、勇士の印をもつ者が生まれ、その後幾年かの間にくる新月の夜、その勇士と化け物が戦う…というものだ。そしてその勇士と化け物は奇妙な事に必ず対の異性であり、勇士が男ならば化け物は女、勇士が女ならば化け物は男であるという。
その運命を幾度も幾度も繰り返し、再び三百年に一度という節目の日を迎えた時。勇士の印をもって生まれたのは、皆からゲンと呼ばれる一人の少年だった。
自分の運命に嫌気が差していた少年ゲンは、ある日黙って村を抜け出し、近くにある山へと足を向ける。その中で彼は、美しい一人の少女と出逢うことになる。その出逢いが、ゲンの運命を、心をーーーそして大きな運命さえも、変えてゆく。
その運命を幾度も幾度も繰り返し、再び三百年に一度という節目の日を迎えた時。勇士の印をもって生まれたのは、皆からゲンと呼ばれる一人の少年だった。
自分の運命に嫌気が差していた少年ゲンは、ある日黙って村を抜け出し、近くにある山へと足を向ける。その中で彼は、美しい一人の少女と出逢うことになる。その出逢いが、ゲンの運命を、心をーーーそして大きな運命さえも、変えてゆく。