第4章:神々への断罪(承)
アヴェンティアの上空で次元が歪む。ロイドは大天使の首を片手で掴み上げた。その凄まじい握力により、神聖な甲冑がガラス細工のようにひび割れていく。黄金の瞳は、天界の駒に過ぎぬ者の傲慢な眼差しを射抜いていた。
「あの日の卑劣な計画、さぞ誇らしかっただろうな?」 ロイドの咆哮は、周囲の雲を一瞬で消し飛ばした。
「俺が永遠という退屈に飽き果て……自ら神体を脱ぎ捨てて眠りにつき、独りで再誕を待とうとしたあの時。貴様らは魂が無防備になった一瞬を突き、介入し、俺を捕らえた!」
ロイドは大天使の首をさらに強く締め上げる。神の使いは、もがき苦しみながら絶叫した。
「魔神アシュラの魂を盗み出し、この汚らわしい人間の肉体へと放り込んだ! 貴様らが『災厄の呪い』を刻み込み、世界中に俺を死体のように貪り食わせるために用意した、この器にな! 下等な人間として屈辱のうちに死なせ、自分たちは安泰に天界を支配し続けるつもりだったのだろう?」
ロイドは、魂まで凍りつかせるような笑みを浮かべた。「だが残念だったな……。この汚らわしい器の中で蓄積された憎悪が、貴様らの予想よりも早く、俺の本来の本能を呼び覚ましてしまった」
彼は大天使の翼を、一枚ずつ無慈悲に引きちぎった。神聖な存在の悲鳴が、滅びゆく王国の全土に響き渡る。
「よく見ておけ……貴様らが蔑んだこの人間の器こそが、貴様らを天界の玉座から引きずり下ろし、最深の地獄へと叩き落とすのだ!」




