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第5章:聖絶の進撃

アヴェンティアの滅亡は、単なる序章に過ぎなかった。ロイドにとって、自分を裏切った神々に祈りを捧げる者がこの世に存在する限り、その世界は汚れているも同然だった。


彼は音速を超える速さで空を駆け、漆黒の炎の尾を引いて次なる標的へと向かう。目的地は 「神聖連邦テオス」。大陸最大の教会の本山であり、世界で最も巨大な神殿がそびえ立つ聖地だ。


「信仰がそんなに誇らしいか? ならば、俺の憎悪の前でお前たちの祈りがどれほど無価値か、その身に刻んでやる!」 ロイドの咆哮が大聖堂の白い尖塔を震わせた。


彼の出現と共に、数万の聖騎士と司祭たちが姿を現した。彼らは一斉に祈りを捧げ、いかなる邪悪も通さぬと謳われる最強の結界を王都全域に展開する。黄金の光が大地を覆い尽くした。


ロイドはその光景を、極限の蔑みを込めて見つめた。「この汚らわしい器が……貴様らの偽りの神聖さを、土足で踏みにじってやるよ!」


彼は拳を握りしめ、体内の魔神の力を一気に爆発させた。複雑な魔術など必要ない。ただ圧倒的な「力」のみを、眼前の空間へと叩きつけた。


ドォォォォォォォン!!


世界最強を誇った結界は、ガラス細工のように脆く砕け散った。ただの一撃で大地は裂け、大聖堂も、都も、漆黒の溶岩が噴き出す地割れの中へと飲み込まれていく。


滅びゆく国の悲鳴と瓦礫の中を、ロイドは悠然と歩む。彼が手を振るたびに、神を崇める街が一つ、また一つと塵に還っていく。それは血の海の中で踊る死の舞踏のようだった。


「一国、また一国……。この世界をすべて壊してでも、俺は止まらんぞ!」


わずか数日のうちに、世界の地図は塗り替えられた。神々を奉る国々は歴史から消し去られ、消えることのない業火だけが残された。ロイドは最高峰の頂に立ち、かつて神々が蔑んだ「人間の器」によって崩壊していく世界を眺めていた。


「これで、信仰の拠り所も失ったな……。さあ、次は貴様らの番だ、神々よ!」

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