第十一話 城下見学
数日かかる? あれは嘘だ
翌朝、二ノ丸御殿から出発する勇治と小姓の二人。
「いやぁ 楽しみだな♪」
そう言いながら勇治は大手門を出た。
その先には…
橋の先に町が広がっていたが…
ここは片倉地区南部の倉本。
藩の港や兵舎、米倉などがある武士の街だったのだ。
右に進むと左手に藩校が見えてきた。
「懐かしいなぁ よくここで他の子たちと話し合ったりしたなぁ」
勇治は懐かし気に語った。
そしてさらに進むと橋があった。
だが川はほとんど干上がっていた。
何故か それは掘に水がたまりすぎた時の排水路だったからだ。
橋を渡ると横間地区 横間地区は表城下の中心地! 店や長屋は勿論、宿場町、遊郭まである。
勇治は驚いている様子だった。 横間地区に初めて来たからだ。
勇治は左右を交互に見ながら言った。
「まずどこ行こうかなぁ♪ あ♪あそこのうどん屋台行こう♪」
勇治は屋台に向かった。
「大将!うどんひと…」
御付の小姓が割って入って言った。
「うどん二つで」
勇治に耳打ちした。
「毒見もしなければいけませんので」
「そうか…」
大将が二杯のうどんを置いた後、呟いた。
「いやあお殿様に来てもらえるなんて運がいいなぁ」
二人は肩をビクッとさせて言った。
「い…いえ 違…います」
「そ…そうか」
大将は後ろでこっそり右人差し指を立てた。
「では先に私が」
小姓はうどんを啜った。
「美味しい…」
「では私も」
勇治がうどんを啜った。
「美味しい!!」
勇治らは
勇治が腹を叩きながら言った。
「いやぁ 美味しかった 大将 御代は?」
「二人合わせて30文(約600円)だ」
勇治は30文を差し出した。
「美味しかったよ 大将」
「そうかぁ」
そして町へと戻った。
歩いていると勇治が立ち止まった。
「この店は?」
「浮世絵専門店のようです 去年開業した新しい店のようです」
「そうか 見ていこう」
入った瞬間勇治が鼻血を出しながら倒れた。
「勇治様! 大丈夫でしょうか!?」
「やばい なにあれ…」
その店は春画屋であった。内容はご想像にお任せします。
「あれを店先に置くのは問題がある 規制を」
小姓は布を渡して言った。
「はっ 伝えておきます」
「そうか ありがとう」
勇治は血を拭きながら立った。
「さあ あそこに行こう」
「ははっ」
そうして二人は藩校方面に向かったが、勇治が言った。
「すまない 普段駕籠だから疲れてしまった。少し休んで宜しいか?」
「分かりました」
二人は休憩していたが、勇治はとあるものを見つけた。
(あれっ 武士がたくさん… 今日帰るって言ってた治男の帰りかな…)
だがその集団は勇治を見ると、走り出し、先頭の男が勇治に向けて刀を振り上げた。
次回予告
第十二話 襲撃




