第96話 普及する警鐘
最近右手親指がしびれています。原因は特に調べていないので分かりませんが、誤字脱字等があればお教えいただけると幸いです。
さて、この物語に出てくるアドバンスドウォーという名前、どこかで聞き覚えはありませんか。無作為に決めたのであまり気にしていませんでしたが某FPSゲームの駄作と似てますね。私はあのゲームのゾンビモードがとても好きでした。(とはいえ空を飛ぶのはちょっと)
―――5月7日 しずめの学校
大型連休が明け、世の中が五月病という病に苦しんでいるこの日、しずめの学校には例年に比べ多くの生徒が登校していた。
しずめが教室の扉を開けると、連休明けにさぼりがちな生徒がアド戦について話していた。
「お、高橋じゃん。めずらしいね」
「いやー今日ほんとはさぼっても良かったんだけど、お告げがあってさぁ」
「お告げって?」
「アド戦でさ、家に帰るといいことがあるって言われてさぁ」
「あー、だから帰るために学校に来たってことか」
暫くして、朝礼が始まる。
起立から始まるいつもの朝礼
変わらない景色に安心感を覚えたしずめだったが
「皆さん、ちかごろゲームでのお告げというものが流行っているみたいですね。」
担任の先生がおもむろに話題を変える。
「え、それってあれのことっすか!」
「はい。アドバンスドウォーというゲームらしいのですが、先生も気になってやってみたんですよね。」
「で、どうだったのー?」
生徒たちは興味深々で質問をする。
「それで、今日夜9時に駅で座るとほしいものが手に入ると言われたのでやってみようかなと」
「へ~、彼女とかできたりして」
「それはどうですかね。」
何事もない何気ない会話に聞こえるが
しずめにとっては異質そのもののように聞こえた。
―――同日 夕方
授業が終わり、帰り道の途中
乗り換え駅である渋谷の街でふと見上げた大型ビジョン
アド戦について取り上げるニュースが流れていた。
「話題沸騰の新作ゲームが命を救う。」
そう聞こえて足を止める。
「今朝、とあるゲームの一文に従った男性が紙一重で事故から免れました。」
どうやらお告げ効果で命を救われたものがいたらしい。
「アドバンスドウォーⅡというゲームの中でとあるキャラクターが主人公に対して”信号が変わるとき10秒待ってから進むこと”という助言があり、それに無意識に従ったとの事でした。」
「はぇ~、奇跡ですね。」
ゲストのコメンテーターも驚きをあらわにしている。
「ですが、これは確率論的なもので、偶然の連続ということでしょう。」
最終的には偶然だとまとめられたものの、異質な印象をしずめに与えた。
「(もしかして何か良くないことが起こるかも)」
感じたそれは、概ね間違いではないのだろう。
なんとなく確信に近い感情になったしずめは走り出した。
答えを知るだろう人物のもとへ
―――同日 夜 MoRS本部 幽世
前に使ったルートと同じ方法でMoRS本部にたどり着いたしずめは記憶を頼りに司令部の扉を開けた。
「それでは、これは予言ではないと」
「ああ、これはあくまでも情報分析からなる予測の的中現象だ。」
そこでは大佐と観測部の構成員が話をしていた。
「あ、先生」
「久しぶりだな。しずめ」
「今何の話をしていたの?」
「アド戦Ⅱについてだ。」
どうやら予感は正しかったらしい。
「世の中がアド戦でおかしくなっているって先生も知ってたの?」
「厳密にはおかしいわけじゃない。ただ異常なまでの予測精度で世の中を誘導している。」
「どういうこと?」
「数時間で無意識に刷り込まれたお告げなるものが人の行動を誘導しているかもしれないんだ。」
「誘導...?」
「まあ、座ってみててくれ」
いわれるがままに司令部の端にある椅子へ案内される。
いったい何が起こっているのか
分からないことだらけのしずめだった。
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