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天上のダイアグラム  作者: R section
第6章 予測の先

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第94話 人間という存在

書く時間があまりなく、ひやひやしましたが無事毎日更新の波は途絶えずにいられそうです。


もう少し先になりますが、とんでもない展開になる予定ですのでご期待ください。

―――2026年5月5日


こどもの日と呼ばれるこの日、世間は休暇を満喫していた。


そんな中、界面機構...いや佐竹は年中無休で働いている。


「よし、これで一部動作の最適化ができるな」


カタカタとキーボードを打ちながらひとりでにつぶやく佐竹


「山内、伊佐、そっちはどうだ?」


「はい。こちらももう少しで実装できます。」

「同じく」


雪乃と大佐は引き続き界面機構へ潜入を続けていた。


何故、悪意ある人物ではないのに未だマークしているのか


それは、悪意の有無だけでなく、社会に対して害かどうか見極めるため。


それと...


「楽しいな。久しぶりだよ」


「それはよいことです。私も、高揚感というのでしょうか。初めてです。」


何より楽しかった。


こんなに楽しかったのは大佐がMoRSを作る前、今は亡きある国にいた時以来だった。


「そういえば、今更だが...二人は休まなくていいのか?」


「いえ、そもそも有給がまだないので」


「といいますか、私と山内はまだ本採用ですらないですから」


「そうか...とはいえ、二人は付き合ってるんだろう?ならデートもしたいだろう?」


「あ、いや」


「よく言われますが、山内とは付き合っていませんよ」


「え、そうなの?てっきり一緒に転職するくらいだから付き合っているのかと」


ここでも、大佐と雪乃はカップルに見えるらしい。


「佐竹さん。できました。」


「さすがだね。これでひとまず最低限の導入準備はできた。」


ここでいう最低限の導入準備とは、正式版アップデートである。


「もうすぐですね。」


「ああ、これで私が描いた理想が実際になる。」


「佐竹さん。」


おもむろに大佐が佐竹を呼んだ。


「なんだ。」


「人間ってなんなんでしょうね。」


「それは…そうだな」


「...?」


一瞬佐竹が考える。


「人間というくくりに大したことはない。たとえ、機械仕掛けであっても社会に属して生活するものはすべて人間だ。」


「それだとアンドロイドや犯罪者も人間となってしまいますけど」


「ああ、人間っていうのは社会という枠組みで生活している直立二足歩行の存在だ。多少容姿に違いがあったり、善だとか悪だとかいろいろいるけどね。」


「...」


「だから生物学的にいうホモサピエンスにも人間と呼べるものもいれば人間とは呼びたくないものもいる。ということかな」


「なるほど。」


「まあ持論だがね」


「わかりました。明日...明日期待していてください。」


「それはどういう。」


「作業も終わったので私は伊佐とイチャイチャしてきます。」


「お、おう...?」


少々無理やりにだったが、大佐と雪乃はその場を後にした。


建物を出て、しばらく駅に向かって歩く


「佐竹彩弓...MoRSに勧誘しよう」


と大佐がつぶやいた。


「はい。技術面、思想面ともに必要ですね。」


「ああ、とんでもないお馬鹿さんに出会ってしまったな我々は」


「はい。でも楽しかったです。」


「ああ」


大佐は夕暮れの空を見上げる。


そして、明日のことを想像した。


(もしも、佐竹彩弓が特別構成員になってくれたなら)


暖かい夕焼けの空にそう願った。



―――同時刻 しずめ


学校は大型連休で休み、そして手元にはお気に入りのゲーム。


学生のしずめにとってその環境でやることは一つだった。


「よし、とりあえず昼まで」


ゲームを起動する。


もちろん起動するのはアド戦Ⅱ


まだ体験版のそれは、数時間だけ遊べるように設計されている。


だが、その数時間も必要ない。


2026年5月6日


そう。明日正式にリリースされる予定だからだ。


そしてその直前である今、しずめはゲームにもぐりこんだ。

次回は明日更新。つづきを追いやすくするため、**ブックマーク(しおり)**で目印していただけると助かります。


また、作品のご感想やご意見もお待ちしております。厳しいご意見でも構いません。

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