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天上のダイアグラム  作者: R section
第7章 過去の証

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112/119

第111話 変化する条件

―――茨城県 大洗町 宿泊先の宿


大佐たち三人が宿へ戻ってしばらく、部屋ではテキストチャットを通じて各調査結果の報告会が行われていた。


「四国ですが、未だそのような異常は観測されていません。」


「宮城、東北第三地区ですが、こちらは一部のうわさ程度で観測されています。」


「やはり東側だな。」


「ですが、一部にすぎません。未だ勘違いの域を抜けているのは福島と茨城だけです。」


MoRSが現地で観測できたのは未だ、初めて報告に上がった観測員の故郷である福島県南東部と茨城県大洗町にとどまっている。


あくまで関東の東側から起こっているだけと皆が考え始めたころ。


「すみませーん遅れましたー」


チャット内に観測員が一人現れる。


「東北第一地区の柳です。観測の裏付を行っていたため遅れました。」


柳は現地観測員という肩書ながらも、MoRS発足直後に参加した古参メンバーである。


外見はチャットではわからないが、話し方からおっとりとした雰囲気がうかがえる。


大佐や雪乃などの創設メンバーは一時期仮事務所で苦楽を共にしておりもちろん外見は知っているが


「相変わらずのマイペースだな。」


「あ、大佐だ。そうですかね?」


「というよりは抜けてるのでは?」


別の観測員が茶化す。


「もう、ひどいですよ」


「それで、柳...報告は?」


「はい。津軽で大規模に中程度の異常が見られました。」


「大規模で中程度って」


「津軽はそれほど過疎化した田舎ではないので、そのほかの地域と比べ規模が大きいという点での大規模です。」


「ということはすでに何かが置き換えられたと」


「置き換え、ズバリその通りです。」


「何が変わった?」


「聞いてくださいよ。にぼしですよ」


「え...」


「皆さん青森と言ったら何ラーメンですか?」


「「「にぼしだな」」」


「ですよね。煮卵ラーメンなんですって、現地人曰く」


ご当地ラーメンが変わっていることに一同が驚く


「そこまで来たか...」


「大佐、これはもう明確に異常では?」


「皆どれだけラーメンが好きなんだよ...まあまだ確定とは言えないが複数の地域で何かが起こっているのは事実だ。」


「ですね。」


「しかし、もし異常だとするなら、原因がまったくもってわかっていませんね。」


「それに、にぼしが標的にされた理由も分かりません。」


「にぼしはまあいいんだが、確かになぜこのような食い違いが起こるのか法則性を見つけたいな。」


「はい。ですので大佐、やはり...」


「だな。引き続き調査を続けてくれ、何かあれば逐次報告するように。」


「了解です。次回の定期報告はいつにしましょうか?」


「三日後にしよう。」


「分かりました。改めて詳細を伝えます。」


「ああ、頼む」


そうして会議は終了する。


暫くすると、しずめと雪乃が部屋へと戻ってきた。


「お待たせしました。」


「先生、なにしてたの」


「会議だ。」


「それはお疲れだね。」


「まあ、大したことじゃないよ」


「先生もお風呂行ってきたらどうかな」


「そうだな。夕食まで少し時間もあるしな」


「わたくしもお供します。」


「雪乃さん。ここ男女別だよ...」


しずめの呆れた突っ込みで雪乃の顔が赤くなる。


「あ...申し訳ございません...いつもの癖で」


「癖って、いつも一緒に入っているの?」


「まあ、そうなるな。」


もうお腹いっぱいだと言いたくなったしずめ。


「まぁ...うん」


「ひとまず行ってくるよ。」


「行ってらっしゃいませ。」


「いってらっしゃい。」


そうして大佐は温泉へと向かうのであった。




次回は一週間以内に更新。つづきを追いやすくするため、**ブックマーク(しおり)**で目印していただけると助かります。


また、作品のご感想やご意見もお待ちしております。厳しいご意見でも構いません。

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