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天上のダイアグラム  作者: R section
第6章 予測の先

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第100話 不確定な真実

この作品もついに100話を迎えました。徐々に話は深くよりファンタジー要素も強くなっていきますが、できる限り分かりやすく解説パートを挟みますので、ご安心ください。


補足不足やつじつまが合わない個所にお気づきの際にはメッセージや感想などの機能を使用してお知らせくださると幸いです。

―――2026年5月8日 12時00分 MoRS本部 幽世 支援セクター


大佐と雪乃は佐竹と共に、すぐに本部へと運ばれた。


大佐と雪乃がいないMoRSは大きく混乱を余儀なくされるはずだった。


しかし、そうはならなかった。


「観測データから鑑みて、存在しない何かの影響を受けたという線が妥当でしょう。」


そう分析するのはエイレーネだった。


彼女は、例の一件以降は精神構造体を人口の肉体に入れることで受肉体として活動できる体制だけは整っていた。


そして、今まさに有事に際して代理で指揮を執っている。


構成員に対しては非常時指揮のための構成員、RMH担当官エレナとして配置されていると説明している。


「しかし、大佐がですよ...あの方が機械のように固まってしまうなんてことは異常です。」


そう語るのは支援セクターの部長である桐原だ。


「原因については調査中ですが、少なからずお姉さ、ゲフン...雪乃さんの目にはノイズしか映っていません。」


「ノイズですか?でもそれは電気的な面での妨害ではないでしょうか。少なくとも人間の目には映ってるという話で」


「ひとまずは情報を集めましょう。佐竹さんのご様子はどうでしょうか?」


「搬入のために睡眠薬を使ったのでしばらくは目を覚まさないと思います。」


「そうですか、となると雪乃さんが一番早そうですね。観測機器のデータについては解析部の方々にお願いしているので現状我々がとるべきなのは待機です。」


そう告げると同時に、エイレーネに接続された雪乃の観測データを確認していた。


「(確かに不確定なおおよそ人と同じサイズのノイズ...過去のデータに類似するものはない。)」


EAIとなったエイレーネは不安を感じていた。


この世の中でずば抜けて観測データの貯蓄があるエイレーネですら、この現象に結論を出せずにいたからだ。


暫く待機を続けると、そこへ...


「ご迷惑おかけしました。エレナ。」


雪乃が顔を見せた。


普段は姉妹のようにふるまう彼女たちだが、AIである利点がそこにはあった。


エレナとは、エイレーネの対外向け個人名だ。


完全に現状を把握した雪乃はその場の状態に完ぺきに合わせることができている。


「はい。指揮権を戻します。あとはよろしくお願いします。」


そしてエイレーネは部屋を後にした。


「まず、私の見たことと現在収集したデータに基づいて仮説を述べます。」


「はい。」


「おそらく、私たちは敵に接触しました。それも敵の意思で」


雪乃はこう推測した。


あの隠された住所は佐竹を取り込むためではなく、MoRSもしくは大佐と雪乃という敵を知ったうえで、それがどのような人物なのか知るためにおびき出したと。


だからこそ、最大限に認識を阻害する未知の技術を使っていたと


「いいや、そうではない。あれは偶然の産物だ...」


「大佐...ご無事で何よりです。」


大佐も意識を取り戻した。


「あれは、いわば思念体だと思う。エ...レナの意見も間違ってはいないのだろう。」


「それはあまりにもオカルトでは?」


桐原は至極まともな意見を述べる。


「確かにそうとれるかもしれないが、今までの敵がやってきたことを総評するなら、Jは究極の心理誘導装置なんだ。だからこそできてしまった。」


「それはどういうことですか?」


「人体発火現象は事実、思い込みによってないものを現出させた結果だ。それと同じく、我々に強い思い込みの種を植えて存在しないものに意思を乗せた。」


「それは....」


「私は、その思念体に気づいた瞬間、防衛行動として思考の一切を無意識に止めた。それがフリーズの正体だ。そして、雪乃のデバイスに移っていたノイズは強い思い込みによってあたかも見えているそれが影響した結果だろう。」


「でも根拠が...」


「ひとつだけある。敵は去り際にこう言った。私はJだと」


「はい。それは私も聞きました。」


「そんな...論理と心理に基づく我々の前に、オカルトが現れるなんて」


「いいや、これは論理なんだ。より高い次元ではあるが」


「そうですね。証拠は少なからず存在します。」


大佐と雪乃は確信した。


今のMoRSでは敵に勝てない。


そして敵は意味のある破壊を求めていると。


「まずは情報を更新しよう。Jについての情報をな。そして佐竹についても行動を起こさなければならない。」


「承知しました。」


ついに大枠が見えた敵、Jは一体何をしようとしているのか


そして、大佐と雪乃はまだ気づいていない。


佐竹を含むアド戦Ⅱに込められた本当の爆弾に。

次回は今週中に更新。つづきを追いやすくするため、**ブックマーク(しおり)**で目印していただけると助かります。


また、作品のご感想やご意見もお待ちしております。厳しいご意見でも構いません。

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