表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
23/31

新しい彼女との出会い

麻美が抱えていた思いとは?

「そっか…」


俺は肯定も否定も出来ずにいた。麻美から言われた絶縁宣言。

本来なら醜いと思われても一緒にいたい、これからも一緒にいさせてくれと言うべきだっただろう。


でも俺にはそんな権利はないのも分かっている。

麻美の為にやった事とは言え、殺人は殺人。

そんな事をした男と付き合っていたくないのはよく分かる。


「俺は麻美が言ったことについて、肯定も否定もしない、一緒にはいられないと言うなら俺にはもう引き止められない」


「瑠依はそういう事言うんだね」


麻美は寂しそうな、それでいて辛そうな顔をしていた。

俺がそんな顔をさせた事が酷く虚しくて、悲しくて、悔しくて。


それでも俺のやった事が間違っていたとは言わない。

麻美にそんな顔をさせてでも、俺はあいつを殺すしか方法はなかった。


動機としては人にとっては弱いものに見えるだろう。

ちょっとした悪質なイタズラを仕掛けられた報復に人を殺す。

そんなサイコパスじみた動機を人が聞いたら「短絡的だ」とか「狂人だ」と言うだろう。


だけど人になんて言われようと、俺は麻美の害になる人間は排除すると決めている。


例え本人が嫌がっていたとしても俺にとって譲る事は出来なかった。


自分勝手でどうしようもない、そんなどす黒い感情をなんて表現したらいいのか分からないがずっと思っていること。


【麻美と一緒にいるにはどうしたらいいか】


それは事故とか事件とかそういう不穏な事全てを排除するという俺の誓い。


俺の全てだった彼女をそんな小さな理由で失わせたりしない。

そんな過保護で歪んだ独善的な気持ち。

この気持ち悪い気持ちを抱えて、俺が出来ることは一つだけ。


「麻美、俺と出会ってくれてありがとう、俺に人生を与えてくれてありがとう」


彼女の目を見て感謝を伝える事だった。

真っ直ぐに、誠実に。それだけを考えて。


麻美の綺麗な顔を久しぶりに正面から見た気がする。


その表情から何を考えているかは分からない。何にしてもいい感情ではないことは確実だろう。


そんな永遠にも感じる時間が流れた後、麻美が口を開いた。


「…瑠依はズルいよ…」


一言だけ漏らすと、彼女の目から涙が一筋流れ、そこから決壊したように次々と涙が溢れてくる。


「瑠依が…私の事を…大事に思ってくれてるのは知ってる…!!!」


ボロボロに泣きながら精一杯感情を伝えてくれる。


「私が寂しかったのは何も言ってくれなかったこと!!全部一人で抱え込んで危ない事して!!瑠依が私のことを大事に思ってくれてるように私だって瑠依の事大事に思ってるっていい加減分かってよ!!!」


いつもの麻美とは違う、感情むき出しの彼女の心からの言葉。


「麻美…」


それに対して彼女の名前を呼ぶことしか出来ない。麻美は更に言葉を続ける。


「瑠依が人を殺してたって何してたって私は咎めたりしたい訳じゃない!!なんでそういうことしたのか理解したいの!!理解したいのに理解しようとする時間まで奪わないでよ!!馬鹿ぁ!!」


麻美の心からの言葉を俺は聞くことしか出来ない。それでもこれだけは言える。


「麻美も俺の事をずっと考えてくれてたんだな…」


そんな的外れな感想しか出てこなかった。

そしたら俺の独善的な黒い部分を話すしかなくなる。

それによって大きな喧嘩になるとしても、受け入れてくれるような気がした。

引き続きシリアスです。

いつになったら甘いのに戻れるのか。。

読んでいただいた方ありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ