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非日常への出会い

幸せな二人に忍び寄る出来事とは?

俺が戻ってきた時、麻美は同じ場所で待っていてくれた。


しかし少しだけ怯えてるようにも見えた。


「何かあった?」


「いや…私の勘違いだと思うから気にしないで」


麻美はそうやってぼかすだけ。


周りをそれとなく見渡してみるが、麻美が怯えるような要因は見えない。


「分かった、とりあえず買い物を終わらせようか」


とりあえずそう言ってスーパーでの買い物を終わらせることにした。

幸いほとんど買い物は終わっていたので、目的のものがある売り場に行き、無事に買い物かごに入れセルフレジに向かった。


「本当に大丈夫?」


少し気にしすぎたかもしれないが、念の為確認してみた。


「本当に大丈夫だよ、気にしすぎっ!」


麻美はそう言って商品をレジに詰めていく。


あっという間に詰め終わると俺に渡してきた。


「ほら、さっさと帰るよ!」


麻美から荷物を受け取る。

さっさと出たい気持ちはあるようだ。


「分かった、今行くよ」


少し早足でスーパーを出る麻美を追いかけるように一緒に外に出た。


「ちっ…」


どこからか舌打ちが聞こえた気がしたがあまり気にしないでおこう。

今は麻美と一緒に家に帰ることが重要だ。


「沢山買ったね」


とりあえず帰り道で、無言なのが気まずかったので適当に話題を振ることにした。


麻美はそれに気づいたようだったが、あっさりと返してくれた。


「そうね、しばらく一緒に住むから色々買い足しときたくて、荷物持たせてごめんね?」


「気にしなくていいよ、大した重さじゃないしさ」


彼女も少しは落ち着いて来たようで、そこからぽつぽつと雑談しながら家に帰った。

家に帰り、麻美は冷蔵庫に今日買った食材などを片づけにいった。


それを見届けて自室に戻ろうとすると、庭の方で「ドサッ」と何かが落ちたような音が聞こえた気がした。


「念の為確認するか…」


そう思い庭の方に足を進める。

何故だか進もうとすればするほど、普段とは違う嫌な予感がしてくる。


自分の普段反応しない第六感に匹敵する何かが警鐘を鳴らし続けている。


しかし確認するしかない


「この感覚は…なんだ?」


なんとも言えない違和感が自分を包み込む。


また1歩また1歩と進み目的の庭に着いた。

大した距離でもない庭に着き眺める。

一見何事もないように見えた庭の中心にゴミ袋らしき黒い塊が置いてある。


それをよく見るとやはり真っ黒なゴミ袋。


「誰かがゴミを投げ入れたのか?」


面倒だと思いつつその袋に近づく。

ゴミ袋の大きさはスーパーでよく見る買い物袋位の小さめのものだ。


「少し重さがあるな…」


持ち上げてみるとズシッとした感覚があった。


「とりあえずこのまま捨てていいか中身だけ確認するか…」


ゴミを捨て去った人間は周りにはおらず文句を言うことも出来ない。

中身が分からなければ破棄することもできない。


少しだけ警戒しつつもゴミ袋を開ける。


「…!?」


ゴミ袋を開けた瞬間、血の匂いが立ち込めてきた。

反射的に袋の口を抑える。


「なんだこれ…!?」


中身をじっくりとは見てないが、チラッと見えてしまったものは「目がくり抜かれた猫の顔」だった。


「今までこんな嫌がらせなかったのに…」


俺は怖くなり警察に連絡することにした。


「麻美にも伝えなきゃ…」


視界が少し歪む。

伝えに行くには荷が重い出来事だった。


読んでいただきありがとうございました。


少しずつ投稿頻度を上げていけたらと思います。

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