表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
17/31

新婚ごっこでの出会い

新婚ごっこの陰に潜む闇とは?

新婚ごっこといっても普段の生活と大きくは変わらない。


でも麻美が自分の家にいる。


この1点だけで、いつもの生活とはかけ離れていた。


「ねぇ、瑠依〜」


緩んだ声が俺の名前を呼ぶ。


「どうしたの?」


「買い物行こうよ」


「買い物?」


なにか切らしていたものはあったか考えてみるが、特に思い浮かばない。


「暑いしアイスでも買いに行こうよって思ってさ」


「確かにね…」


部屋にはクーラーがあり涼しかったが、廊下に出た瞬間、暑さを感じるくらいには今日は暑い。


「外に買いに行くの結構厳しいんじゃないか?」


「でも普通の買い物にもいかないと色々と食材切れちゃってるよ」


冷蔵庫を開けてみると食材はあるが、何を作るにしても少し足りない状況にはなっていた。


父さんは朝から仕事に行った。

1ヶ月ほど遠方で仕事があるらしく暫くは帰って来れないらしい。


母さんも折角ならという事で、マンスリーマンションを借りて出張中は一緒にいることにしたらしい。


「でももう少し早く教えてくれても良かったんじゃないかな」


「お母さんが出張について行った話?」


聞こえていたのか、麻美が話しかけてくれる。


「そうそう、昨日突然言われたと思ったら今日からさっさと移動しちゃってビックリしたよ」


「行動力が凄いよね、あんなにすぐ決めちゃうなんてね」


そんな雑談をしながら、切れかけている食材をピックアップしている麻美。


「ある程度、買うもの決まったから行くよ」


外はギラギラと日差しが照りつけていたが麻美はスタスタと外に出ていく。


「分かった、今行くよ」


俺も麻美の後を追うように外に出た。


外に出るまでは、あんなに嫌だったのに出てみると案外悪くない気がした。


「日差しの割には歩きやすいね」


「そうでしょ?だから一緒に外に出たかったんだ」


その言葉にドキッとさせられこの生活が1ヶ月ほど続くことを考えると、少しは耐性をつけないと厳しいなと感じた。


麻美と何気ない雑談を繰り返しているうちに、目的のスーパーが近づいてきた。


「じゃあさっさと買っていこうか」


麻美はそう言って買い物のメモを取りだして「あれはあっちで…」等と言い始めた。

どこに何があるか整理しているんだろう。


「よしっ!瑠依いくよ」


「分かった、張り切りすぎて転んだりしないでね」


「そんな初歩的なことする訳…!」


「危ない!」


転ばないように麻美を抱きしめる。


「ほら、気をつけないと…」


「ありがとう、まさか瑠依に助けられるなんてね…」


「俺はいつも、麻美を助ける気でいるよ」


「何それ、照れるじゃん…」


「なんかバカップルみたいだね…」


そんな雰囲気で買い物を続けていく。


ある程度買い物を終えた頃には、そこそこの食材がスーパーのカゴいっぱいになっていた。


「瑠依大丈夫?重くない?」


「全然大丈夫だよ、でもそろそろカートを持ってこようかな」


瑠依はそう言ってカートを取りに行った。


少しの間、私一人で待っていると少し小汚い男が近づいて来た。


私は少し警戒していたが、その男はただ横を通り過ぎただけだった。

少しだけ不気味さを感じながら私は瑠依が来るのを待つ。


男が私とすれ違った後にじっと見つめていたことに気づくことはできなかった。

だいぶ期間が空いてしまいましたが少しずつ復帰していければと思います。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ