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これからの自分たちとの出会い

友達との距離感が変わっていく

守からのメッセージを見て私は固まってしまう。


今日遊んだばっかりなのに来週も遊びに誘われてしまった。


来週も特に予定は無いがどうしようか…


「守は何を考えてるの…?」


そんなことを考えていると急に眠くなってきた。


ベッドに入り横になるが守のメッセージが頭から離れなかった。


今日は学校だったが全くもって寝れずに寝不足気味に1階に降りた。


そうするとお母さんが朝ごはんを作っていた。


「おはよう」


「おはよう…」


眠気を我慢しながら挨拶する。


一通り準備が終わったのかこっちに歩いてきた。


「なんか眠そうね?」


顔を見ながら頭を撫でられる。


「なんか考え事してたら眠れなくて…」


そういうとお母さんはくすくすと笑って


「昨日の男の子の事でしょ?」


そう言って図星をついてくるのだった。


「母さんは相変わらず鋭いわね…」


「だってあなたのお母さんですもの」


そんな雑談をしながら朝ごはんをテーブルに置いてくれた。


「いただきます…」


食事に手をつけながら昨日のメッセージのことを考える。


「どういうつもりなんだろう…」


「考え込むのもいいけど遅れるわよ」


考えがぐるぐるとしていたタイミングでお母さんから声をかけられ時計を見ると家を出る時間が迫ってきていた。


「ありがとう、お母さん」


「いえいえ、早く悩み事が解決するといいわね」


時間に急かされて外に出た。

今日は空気が澄んでいてとても気持ちのいい朝だった。


いつもの通学路を歩いていると守とたまたま合流した。


「瀬奈っ!」


「急に呼ばないでよ、びっくりするでしょ」


悪態をつきながらもとりあえず一緒に登校することになった。


「何で急に話しかけてきたの?」


「昨日のメッセージだけど舞い上がっててつい送っちゃってさ、変な感じになるのが嫌だったんだ」


「そうなると思うんだったら最初からあんなメール送らなきゃ良かったのに」


「間違いないね」


守は苦笑していた。


「でも嬉しかった」


気づいたら守にそう伝えていた。それを聞いて守は固まってしまった。


「嬉しかったなら、良かった」


固まっていた守から安堵の一言を聞いて、お互い緊張していたのを再認識したのだった。


登校も少し前までは意識せずに、一緒にすることが出来ていたけどここ数日はギクシャクしてしまう。


学校に着くと、瑠依と麻美が既に来ていて雑談していた。


「2人は相変わらず仲がいいね」


麻美がそう言うと、私たちは顔を合わせて笑うしかなかった。


今日もいつもの日常が始まる。平和でいて退屈な日常が幕を開ける。


「守と瀬奈の関係性は変わったみたいだね」


麻美が少し嬉しそうに呟いた。


「そうみたいだな、もう少し親密になるとダブルデートとか出来たりするかもしれないけど」


俺は返事をしながら、麻美の顔を見つめている。


「急に見つめてきてどうしたの?」


「気づいてた?」


「そんなにガッツリ見てたら誰だって気づくよ」


麻美に指摘されてそんなに見てたのかと恥ずかしくなった。


「そろそろ授業始まるね」


「そうだね」


簡単なやり取りだけして自席に戻ろうとした時に軽く手を握られた。


「また後でね」


授業が始まったが、暫くは麻美の行動を思い出して気が抜けていたようで、何度も先生に注意されることになったのはまた別の話。


そして放課後になるといつも麻美とは毎日一緒に帰るようにしている。


「今日集中してなかったでしょ」


麻美がからかってくる。


「そんな事ないよ」


苦し紛れに言ってみるがバレてるようで笑っている。


「嘘言ってもだめ、何かあったの?」


「麻美の事考えてたよ」


「…馬鹿」


その言葉の後、少しだけ会話が無くなる。

でも気まずいのような雰囲気では全くない。


そんな雰囲気の中歩いていると、家の前に着いていた。


「もう、着いちゃったね」


「そうだね、時間が経つのは早いな」


「私たちもこれからもっと楽しい時間を過ごしていけたらいいね」


「そうだね」


俺はそれだけを口にすると麻美と別れた。


俺たちの関係性がこれからどうなっていくのか誰にも分からない。







読んでいただきありがとうございました。


少しずつ投稿頻度を上げていけたらと思います。

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