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イベントへ行こう!!   作者: 呑兵衛和尚


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36/50

残業と一時帰宅とパネル交換

 パネルの配線ミスによるショート。

 設営他社の深夜作業における人為ミスであることが発覚。

 本当にまさかの凡ミス、接続は普通に行われていたのですけれど、一箇所だけ配線の接続が外れてしまっていたらしく。

 それがパネルを固定する金属フレームに挟まっていたため、そのまま通電してショート。

 綾辻さんは偶然そこに居ただけであり、巻き込まれ事故ということになりました。

 そのままパネルの交換、通電チェックを行ったのちに私たちの作業も再開。

 結果として、一時間半の残業になってしまいました。


「さて、それじゃあ札幌に戻りますか」

「途中でラーメンでも食べたいですねぇ」

「それじゃあ寄って行きます? でもあまり旭川のラーメン屋って知らないんだよなぁ」


 高尾さんたちが車に向かいつつ話しているので、ここは地元民である私の出番ですね。

 そう、旭川といえばラーメン。

 そして旭川ラーメンといえば駅前のあの店です!!

 

「それじゃあ、私は地元なので案内しますよ。あと、明日からはこっちの実家から現地に向かいますので、今日は札幌に戻らなくても大丈夫です」

「そうなの? それじゃあ作業開始20分前に現地集合でよろしく。それと、ラーメン屋さんまで案内してくれるかな?」

「お任せください!!」


 それでは、私の通い付けのラーメン屋さん【ラーメンの若葉】さん。

 車で旭川駅前まで移動してから、適当な駐車場に車を停めてあとは徒歩。

 グネグネと曲がりくねった道を進んで行くと、やがて若葉さんの厨房の排気ダクトから美味しそうな匂いが流れてきました。


「ふぅん……いいね」

「はい、醤油ラーメンと餃子のセットがオススメですよ」

「それじゃあ、俺はそれにしようか……」


 などなど、匂いだけで食欲をそそってくるのは反則です。

 扉を開けて中を見渡すと、運よく4人掛けテーブルが一つだけあいていたのでそこに移動。


「おや、御子柴ちゃん? また帰省したのかい?」

「いえ、今日はアルバイトの帰りですよ。こちらは私のバイト先の社員さんとか同僚です。私はいつものをお願いします」

「はい、御子柴ちゃんはいつものね……あとは決まりましたらおよびください」


 水とピッチャーをテーブルに置いておかみさんは厨房へ。

 

「なあ、ミコシーちゃんって個々の常連だったのか?」

「そうですよ。もう小さい頃から通っていたそうですし、中学校の時にはお年玉片手に通っていたこともありましたよ。駅前に遊びに来たときは、お昼ご飯はここに来ていましたから」

「ふぅん、なるほどねぇ。よし、俺はしょうゆラーメンと餃子のセットで」

「俺はチャーシュー麺大盛とライスかな」

「しょうゆラーメンと半チャーハンのセットで」

「了解です。おかみさーーん!! 注文決まりましたー」


 そのまま注文を終えて、あとは出来るのをのんびりと待つだけ。

 皆さんスマホを眺めて居たり雑誌を見たりして時間をつぶしています。

 私は実家にLINEで連絡、今日からしばらくは泊まるのでよろしくと一報いれて、あとはメールの確認など。


――ピロリロりーン

 すると、突然のLINEの着信音。


「はて? まさか出かけて誰もいないとかそういうことじゃないよなぁ」


 メッセージは自宅からではなく澪から。

 

「へ? なんでこのタイミングで?」


 そう思ってあなたを傾げつつ内容を確認すると。


『その三人のうち、誰が本命? 正直に答えたら胡桃にはばらさない』


 そのメッセージの次は、私の後姿が写メで送られてきましたが。

 つまり、店内にいるということですか?

 勝手知ったるこの角度、入り口入ってすぐの角席でしょ?

 そう思ってそちらを見ると、澪がこっちを見てニヤニヤと笑いつつピースサイン。

 

「はぁ……このタイミングで、どうしてここにいるのかなぁ」


 そう独り言ちつてから、急いで返信。


『ミコシー:アルバイト先の社員さんと仲間ですよ。そんな色恋沙汰なんてありませんからね?』

『ミオミオ:ほほう、そんな誤魔化しが通用するとでも? でも、ミコシーの好みのおじさん系じゃないから本当のようだ』

『ミコシー:だれがおじ専ですか!!』

『ミオミオ:ガンダムの好きなキャラは?』

『ミコシー:ランバ・ラルさま一択でしょうが!!』

『ミオミオ:お会計は任せた。それでは失礼』


 はぁ?

 慌てて振り返ると、澪が店の外にでていきましたよ。

 あの子はまた、私におごらせるとは……。


「はい、お待たせしました。ますば御子柴ちゃんのやつね、冷めないうちに食べてね」

「あ、はい、ありがとうございます」


 急いで澪を追いかけようとしたら、タイミング悪く注文の品が届きましたが。

 くっそぅぅぅぅぅ、こんどは澪の奢り確定ですよ。

 

「では、お先にいただきます」

「はいどうぞ」


 そのまままったりと食事タイム。

 カッカしていたら、せっかくのおいしいラーメンもまずく感じますからね。

 だから、今は澪のことは忘れて食べることにしましょう。

 そして食後は駅前で解散、私はバスに乗って一路自宅へ帰るだけ。

 高尾さんたちは今から札幌へ戻っていき、また明日の朝一番で旭川へ。

 

「それじゃあ、また明日ね、おつかれさま~」

「はい、おつかれさまでした。また明日です」


 さて、この時間ならバスは間に合うし、ちょっと買い物でもして帰ろうかな……。

 今から澪を探すにも、どこにいる事やら見当もつきませんからね。

いつもお読み頂き、ありがとうございます。


・この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。

・誤字脱字は都度修正しますので。 その他気になった部分も逐次直していきますが、ストーリー自体は変わりませんので。



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