表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
記憶  作者: ミカクニン
第一章 −喪失−
8/34

第8話 −第二の町−

投稿完了!

「なに、これ...」


眼の前に広がっていたのは、とても凄惨な光景だった。


「なんで..こんなことに...」


沢山の人が死んでいた。


「......。」


周りを見ると、壁には血の跡がついており、地面には大きな血溜まりができていた。


(なんで、なんで..."見覚えがある"の...?)


眼の前の光景に対する恐怖と、自分に対しての戸惑いでその場に立ち尽くす。


「んぁ?誰かいるのか?」


「えっ」


誰もいないはずの広場から誰かの声が聞こえた。


「誰かいるよな?わかってるんだぞ。」


リオはとっさに隠れる。


(よく見えなかったけど、(つくも)でもダネスでもない...まさか、悪魔...?)


「おーい、いるなら早く出てきたほうが良いぞー。」


見つかってはいけないと感じ、息をひそめる。


「今出てきたら、命だけは助けてあげるかもしれないぞー。」


(どうしよう、どうしよう...)


そんなことを考えていると、いつの間にか足音が聞こえなくなっていた。


(どこかに行ってくれたのかな...)


そう思い、物陰から広場を見る。そこには誰もいなかった。


「はぁ、よかった...どっか行ってくれた。」


誰もいないことを確認し、広場へ出る。


「っはは、やっぱり居たな。」


突然、後ろから声が聞こえる。


(後ろ!?)


リオは後ろを向く。


「うわっ!?」


それと同時にリオは、悪魔に首を掴まれ地面へ押し倒されてしまう。


「かわいそうだなぁ?今出てこなければ苦しまずに死ねたかもしれないのに。」


「がっ..ぐ...!」


必死に抵抗をするが、状況は何も変わらない。


「いいね〜その顔。恐怖に満ちたその顔!最高だよ。さぁ、もっと見せてくれよ。」


悪魔は不気味な笑みを浮かべながらそう言うと、さっきよりも強い力で首を締める。


「あ"、うぐ..や、め...」


段々と視界がぼやけてくる。


「だ、れか...たす..けて......」


「あっははは!誰も助けに来ないさ!この町にいた人間はすべて(みなごろし)にしてやったからな!」


諦めかけたその時、リオはあることを思い出した。


(あの時おじさんから貰ったナイフ!ここで使わなきゃ死ぬ...!)


ナイフを手に持ち、悪魔の腕に刺す。


「うがぁっ!?貴様...!」


首から手が離れる。今までの苦しさが一気になくなり、呼吸が楽になる。


(はやく、どこかに逃げなきゃ...!)


「人間の分際でよくも...!ぶっ殺してやる!!」


死を覚悟したその瞬間、悪魔が鈍い音とともに遠くへ吹っ飛んでいった。


「え...?」


「ようやく見つけた...」


声のする方を見てみると、そこにはダネスと白がいた。


「リオ、大丈夫か。」


白が近くに来て優しく声をかけてきた。


「ダネス...白...」


ふたりが来たことによって安心したのか、リオは泣き出してしまった。


「白、リオを連れて下がってくれ。」


ダネスは明らかに怒っていた。顔が見えなくてもわかるほどに。


「あぁ、わかった。」


そう言うと、白はリオを抱えて少し離れた場所に行く。


「ぐ...貴様、人間じゃないな!何者だ!」


「んー...まぁ、どーせ君死ぬし。良いよ、教えてあげる。」


「なんだと!?」


「余の名はダネス。貴様と同じ悪魔だ。」


それを聞いた悪魔は、表情を変える。


「嘘だろ?お前があの"四天王"のか?」


「嘘だと思うか?"今の状況"じゃ、そんな嘘誰もつきたがらないぞ。」


「...。」


(くそ...もしそれが本当なら、俺はあいつに勝てる自身がねぇ...!)


「それはそうと、お前、死ぬ覚悟ができてるんだよな?」


「は?」


「よくもリオを傷つけてくれたな。」


ダネスは、悪魔に向かって歩き出す。


「ま、待て!待ってくれ!」


「待たない!余はお前を殺す!」


そう言うと、ダネスはフードの中から大きな銃を取り出す。


「余は、"元"四天王だ。」


ダネスは銃を構え、引き金を引く。大きな破裂音とともに、悪魔の脳天を弾丸が貫く。


「余はもう、戻る気はないからな。」

キャラ紹介(今わかっている情報)


名:リオ

身長:約157cm 体重:約42kg 年齢:15歳

種族:人間 武器:ナイフ 一人称:僕

好きなもの:??? 嫌いなもの???

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ