第7話 −新たな仲間との旅−
頻度下がってる
窓から陽の光が部屋の中に溢れる。
「ん~...白?」
リオは眠そうな声で言う。
「ん?どうした?」
白はどうやら先に起きていたらしい。
「それ何?」
白は手に本のようなものを持っていた。
「これは歴史書だ。少し前から読んでる。」
「どうして読んでるの?」
「封印された悪魔がどんな奴かを調べるためだ。」
「僕も見たい。」
「あぁ、いいぞ。」
本を見ようとしたその時、突然部屋の扉が勢いよく開く。
「おはよー!二人共!」
ダネスだ。
「朝から元気だな。」
「よく言われる。」
ダネスは笑いながらそう言う。
「それよりも、いつ町に行くの?余はもう準備できているぞ。」
「そうか。すまんがこっちはまだ準備ができていないんだ。少し待っていてくれないか。」
「わかった、じゃあ宿の外で待ってるから。」
ダネスはそう言うと部屋から出ていった。
「じゃあ、俺も外で待ってるから。本はまた今度見せてやるよ。」
「あ、うん。わかった。」
***
「よし!みんな揃ったことだし、町に行こう!」
そう言い、白とダネスは先を歩く。
「今向かっている町では、悪魔によって7人殺されているらしい。」
「へぇ〜。ていうか、そんな情報どこで仕入れたのさ。」
「宿の客から聞いた。」
「いつの間に...。」
ふたりは楽しそうに会話をする。
「ん?リオ、どうしたの?」
不意にダネスが聞いてくる。
「え、なにが?」
「いや、なんか不安そうだったから。」
「え?えーと...」
突然のことに言葉が詰まる。
「その、本当に記憶が戻るか心配で...」
「その心配をするのはまだ早いよ。これからが大変なんだから。」
「そう...だよね。」
「安心しろ!余はリオの記憶が戻るまで一緒に旅をするつもりだぞ。」
「それは俺も同じだ。」
「まだ出会ってから日が浅いけど、信じてほしいな。余たちのこと。」
「うん...ありがとう、ふたりとも。」
しばらく話をしながら歩いていると、遠くの方に建物が見える。
「あれってもしかして町?」
そう言うとふたりは同じ方を向く。
「おーあれかぁ...ねぇ。」
「あぁ、わかってる。」
「ん、どうしたの?ふたりとも。」
「いや、ちょっとね。なんか嫌な予感がするんだ。」
「嫌な、予感?」
「リオ、ごめん。ちょっと先行くね。」
「え?」
「白、行こう。」
「あぁ。」
そう言い、ふたりは走って行ってしまった。
「えー!?うそ!待って!」
リオも走り出す。
「はぁ、はぁ...ようやくついた。ふたりとも速すぎる...」
町に着くと、ある違和感を感じた。
「なんだここ、人っ子一人いないじゃん...」
誰もいないのだ。
(誰かいないかな。)
辺りを見回してみると、誰かが倒れているのに気がつく。
「だ、大丈夫ですか!?」
倒れている人のところへと駆け寄り、声をかける。
...返事がない。
(とりあえず、ダネスと白を探そう。)
そう思い、その場から立つ。
「ダネスー、白ー、どこにいるのー?」
声をかけながら、町中を歩いているとふと開けた場所に出る。
「なに、これ...」
何見たんだろう