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記憶  作者: ミカクニン
第一章 −喪失−
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第2話 −出会い−

頑張るわ

「悪魔だ!逃げろ!」


人じゃなかった。


悪魔?悪魔って、あの悪魔?


「何がどうなって...」


「おいリオ!逃げるぞ!」


「えっ」


逃げる?どうして?あの女の人はどうなるの?


「あの女の人を助けなきゃ!」


「駄目だ!そんなことしたら死ぬぞ!」


「でも...」


たしかにそうかも知れない。なんの力もないただの人間が助けに行ったところで何になる?


「キャァァァァァァァァァァァ!!」


「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」


「っ!?」


どうしていいか分からずその場に居続けていると、後ろから沢山の人の悲鳴や叫び声が聞こえてきた。


「リオ!早く!!」


もう考えている暇はない。


そこから逃げようと体を動かした瞬間、目の前に突然悪魔が現れた。


「死ね」


悪魔はそう言うと、手を振りかぶってきた。


あぁ、終わった。さっき目が覚めたばかりだってのにまた眠ることになるなんて...しかも永遠の。


とっさに目をつぶる。


ビチャ。


なんの音だ?まるで液体のような...あ、血かぁ


「ギャァァァァァァァァァァ!!?!?」


悪魔の叫び声が耳を突く。


(何が起きたんだ?全然痛くないし..)


恐る恐る目を空ける。


「大丈夫か?」


自分の目の前にいたのはあの悪魔ではなく、綺麗な白い髪の青年だった。


「あ、はい..一応...」


「そうか、良かった」


こちらにそう言い微笑んできた。


これ普通の人なら惚れてるだろ...

あ、あと背高っ羨まs...ゲフンゲフン


「き...さま..なにを......しやがる..!!!」


悪魔は、両手両足を切られていた。


白髪の青年は、先程の自分に向けられた微笑みとは打って変わって、とても冷たい目で悪魔の方を見る。


「お、まえ..まさか!?」


「もうお前は喋らなくていい。」


白髪の青年はそう言うと、どこからか先の尖った十字架を取り出した。


「ひっ...!や、やめろ...近づくな!!!」


悪魔がその十字架を目にした瞬間、ものすごく怯え始めた。


「それ以上俺に近づいてくるんじゃねぇ!!やめろ!頼む!やめてくれ!俺はまだ死にたくない!!」


「...。」


「頼む!殺さないでくれ!!何でもするから!」


「お前は、なんの罪もない人が目の前で今のお前と同じようなことをしても助けなかっただろ。」


「こ、これからは人を食わないし襲いもしない!信じてくれ!頼む!お願いだ!」


「そうか、」


白髪の青年はそう言うとこちらの方を向いた。


その時、待っていましたと言わんばかりに悪魔が青年に襲いかかる。


「死ねぇ!!この"混血ハーフ"野郎!」


「あ、危ない!」


そうなることを分かっていたかのように青年は左手に素早く十字架を構え、勢いよく振り向き悪魔の心臓に十字架を刺した。


悪魔が大きな断末魔を上げた。それと同時に悪魔の体が崩れていき、なくなってしまった。


「怖がらせてすまなかった。君、名前は?」


「リ、リオです。」


「そっか、良い名だね。俺は(つくも)。よろしくな、リオ。」


「よろしく...」


お互いの名前を教えあったあとに遠くから声が聞こえた。


「おーい!坊主!大丈夫かー!!」


「あ、おじさん」


おじさんはどこかに隠れていたらしい。


「おう、そこの兄ちゃん、ありがとな。おかげで助かったぜ!」


「そうですか。では、俺はけが人を診てくるんで。戻ってきたときにまた話そう。」


そう僕に言うと、白は走っていった。



少し経った頃、


「坊主、本当に大丈夫か?」


「大丈夫です。あ、あと...」


「ん?どうした?」


「僕、女の子です......」


「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」

女の子だったんだね

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