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第7話》一位は俺が頂く

 さて、何をすればいいんだ?

 うん? 人だかり?

 どうやら掲示板があるみたいだけど、プレイヤー達で近づけない。あちこちに人だかりがある。掲示板は一か所ではないようだ。比較的少ない掲示板に行ってみる。


 何々。森のおばあちゃんに食べ物を届ける? ○ずきんちゃんかよ。敵はオオカミか?


 「なあ、近づけないからさ。あの森のイベントの詳細教えてくれないか?」


 『わかりました』


 こういうのは大丈夫なのか。結構便利だ。


 『パーティーを組んで、食べ物をおばあちゃんのいるお家へ出来るだけ早く届けるトライアルです。短い時間で全員が死亡せずに、届けなくてはいけません』


 「死亡した場合は?」


 『終了です。参加賞のみです。今回は、参加する為のアイテムは必要ないので、何度でも挑戦できます』


 よし、だったら誰かと組んでやってみよう。


 「あと一人!」


 そう叫んでいる人がいた! 仲間を集めている?


 「あの俺、いいですか?」


 「ちょっと待ってよ。ステータス!」


 あぁ、ステータスを確認するんだ……。だったらダメだろうなぁ。


 「ごめん、ちょっと今は無理かな」


 「了解」


 だよな。死んだらそれでゲーム終了なんだから。

 そうだ。タカシに連絡とってみるかな。


 「なあ、友達に連絡とりたいんだけど」


 『できますが、今は無理だと思います。フィールド以外のバトルステージいる場合は、声は届きません。連絡があった旨は残りますが』


 「そうか。じゃ今はいいや」


 連絡があったって残ってもキャラ名が違うから無視されるだろうし。このイベントってソロじゃ無理なのか? もういっその事、一人で挑めるならその方がいいんじゃないか? 誰にも気兼ねなく。


 「なあ、ソロでは無理なイベントなの?」


 『出来ない事はありません。仕掛けを操作する様なイベントではありませんし、ボスもおりませんので、死なずに届ける事ができればいいのです。ただし、持って行く食べ物はカゴに入っていて、鞄にしまう事はできませんので手に持って行く事になり、それを一人で死守する事になります』


 なるほどな。でも一人だったら突っ切る事ができそうな気がして来た。


 「もしかして素早さって、走る速さに関係ある?」


 『はい、あります。バトルステージでは、移動速度と回避に関係します』


 だったら一人の方がいいじゃないか。素早さが半分だとは言え、250あるんだ。もし100の人と一緒ならその人の速さに合せないといけない。攻撃さえ受けなければ、死ぬことがないんだ。シールドとかあったよな。あれで何とかならないか?


 「シールドってどんな感じ? 魔法も物理も跳ね返すとか?」


 『マスターの場合は、総合1,000ダメージまで耐えます。また二重シールドを展開可能ですので、魔法と物理の両方を展開すると両方防げます』


 「OK」


 なんだ。ソロでいけるじゃん。トライアルなら順位とかあるよなきっと。一位を獲得してやる!


 「ナビ、ソロで挑戦する。受付はどこ?」


 『今回は受付はありません。パーティを組みましたら掲示板の横にある魔法陣の上に行けば、ステージに移行します。ソロの場合は、一人で乗ればよろしいです』


 「ありがとう。行くよ」


 『はい。頑張ってください』


 俺は、掲示板の横にあった魔法陣の上に立つ。そうすると周りが歪む。俺は、家の中にいた。テーブルの上にカゴがあり、中にパンが入っている。


 「これか……」


 『そのカゴを持ってここからでれば、スタートです。ゴールは、おばあさんのお家。中に入ればゴール』


 「わかった」


 俺は、カゴを手に取り左手で抱えた。そして、ドアを開けうっそうとする森の中へと入って行った――。

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