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第62話》威力が半減でも強かった

 階段を駆け上がるとそこには、大きなピンク色の鳥がいた――。




 「わーい。ついた! ここを出るとボス戦かな?」


 ママルさんが、目の前の階段の先を見上げ言った。

 ダンジョンを順調に進み、何とか端まで来た。ママルさんが言った通り、この先にボスがいるはずだ。


 「着いたらすぐにシールドを私以外にお願いね。私は、自分で張るわ」


 「わかった。じゃ、リラさん以外は俺が張るね」


 俺達は頷いて、階段を駆け上がる。

 イメージ的には、ダンジョンと言うよりは、洞窟を抜けると森の中という感じ。木々が茂り、そこに大きなピンクっぽい色の鳥がいた。瞳は赤く、くちばしは、どピンク!


 って、つい見惚れてしまった!


 「シールド! ママルさんにシールド、ミチさんにシールド。マジックシールド、ママルさんにマジックシールド、ミチさんにマジックシールド」


 「シールド! 疾風弾!」


 「ファイヤー、ファイヤー!」


 『マスター。威力はいつもの半分ですが、オールを使うと1.5倍になります』


 そうだった。今回は、オールを使おう。


 俺は、ここに来るまでに7レベル上がって21レベルになった! ママルさんやミチさんが出した敵をリラさんと半分ずつ倒して行った結果だ。

 それでもママルさんとミチさんは、1体~2体倒していっただけで、1レベルずつ上がっている。ミチさんに至っては、バディの効果で自分よりレベルが低い敵にも関わらず、経験値1入っていたらしい。羨ましい。

 リラさんも5レベル上がって27レベルになった。全員強くなってのボス戦だ。


 「オールファイヤー、オールファイヤー、オールファイヤー、オールファイヤー、オールファイヤー、オールファイヤー、オールファイヤー、オールファイヤー、オールファイヤー、オールファイヤー、オールファイヤー、オールファイヤー……」


 あ、倒れた!


 「あら、結構あっけないわね」


 リラさんが言った。

 やっぱり1しか当たらないよりは、早く倒せた。


 ――ボスを討伐しました。

 ――経験値200取得しました。

 ――ダイス2で、カランの羽根を4つ取得しました。

 ――おめでとうございます。レベル22になりました。

 ――マジカルカウンターを取得しました。


 あ、レベルが上がった! ダンジョンに入る前から比べると、8レベルも上がった事になる。


 「あっけないって、二人がそのレベルで異様に強いからでしょ」


 ミチさんが、羨ましそうに言った。


 「そうだよねぇ。私なんて、素早さが全然だから攻撃やめちゃったよ。きっと一回も当たってない!」


 ママルさんは、素早さが全然足りなくて当たらなかったようだ。


 「私は、バディをつけてこれよ。装備無しで私と一緒のエットが凄すぎるのよ。魔法が半減じゃなかったらあっという間だったでしょうね」


 何故か全員俺をジドーっと見ている。


 「えーと、帰ろうか……」


 ボソッと呟くと、三人は頷いた。

 今回は、前回、大変な目にあったので、脱出魔法陣をポイントで交換しておいた。


 「脱出魔法陣!」


 俺達は、魔法を使ってダンジョンを出た。ついた先は、ダンジョン商会の建物内だ。


 ――カランダンジョンをクリアして、カランの羽根4個を取得しましたました。

 ――ダンジョンポイントを100取得しました。


 あ、クリア報酬か。

 えっと、みんなのを合わせると16個。さっき4個もらったから20個たまった? そっか。さっきは、ラッキーナンバーだった。


 今回は、1ダメージの所よりは、楽だったな。レベルも上がって強くなったし。


□――――――――――――――――――――□

 名 前:エット

 レベル:22

 H P:430/430

 M P:4,290/4,300

 体 力:430

 攻撃力:4,387

 防御力:20

 魔 力:43,000

 魔防力:20

 素早さ:14,332

 ジャンプ力:2.9メートル

 ラック:102

 ランク:S

 経験値:11,742 next:658

□――――――――――――――――――――□


 しかし、MPがこんなにあってもなぁって感じだ。やっぱり一回でこんなに使わないよなぁ……。


 「エット、はい」


 ママルさんが、カランの羽根を俺にくれた。そして二人もくれた。三人共4つずつ。どうやらラッキーナンバーだったのは、俺だけだったようだ。


 「じゃまずは、ギルドを設立しに行こうか」


 「やっとだわ」


 「楽しみ~」


 俺は、ダンジョン商会でギルド設立カードを購入した。

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