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第54話》回数が勝負のダンジョンです

 「マップ」


 俺達は、ダンジョンについた。今まで通り迷路の様になっている。今回は、宝箱が3つある。


 「ちゃんとナビにダンジョンの事を聞いた?」


 「うん。さっき聞いた」


 リラさんに問われ、俺は頷いた。


 「まず敵にレベルがなくて、ここは必ず敵が出現するダンジョンで、サイコロの出た目が敵のHPになるらしい。どんな攻撃も1回1ダメージ固定。そして、敵の攻撃は、プレイヤーの体力の5分の1」


 「ちゃんと聞いたのね。補足すると、敵の攻撃もこちらの攻撃も必ず当たるので、シールドがない場合はHPに気を付けてね。対策としては、敵を倒してからシールドを掛け直して進むか、つど個々にシールドを掛け直すかね。まあ、破壊される事はないと思うけど」


 俺が説明すると、リラさんがそう続けた。

 そう今回は、HPの量も関係ない。言うなれば、すべて回数って事かな。敵は1体ずつしか出現しないけど、1しか当てられないから逆に手こずりそうだ。


 「そうね。今回は、自分のを倒したら他の人のも攻撃して、協力して倒すのはどうかしら? 強さも素早さも関係ないならそれがベストだと思うわ」


 ミチさんの提案だ。


 「じゃそれでいきましょう。もし危なくなったら私が盾になってあげるわ。体力の5分の1だと、私はダメージ0だから」


 「え~~! 凄いね! 私、防御20しかないから普通に食らうよ!」


 リラさんの台詞に、ママルさんが驚きの反応を見せた。

 バディの効果だよな。魔力の半分が防御だもんな。羨ましい。

 まぁ、攻撃が当たらなければ大丈夫だけどね。


 「あ、そうそう。階が変わるごとにシールドが解除されるから、私が掛けるまで動かないようにね」


 「了解!」


 「わかったわ」


 「じゃー行くわよ」


 俺達は、セーフティエリアから出た。サイコロが振られる。4面のサイコロだ。

ころころ転がり4だ。


 ――ダイス4で、HP4の敵が出現しました。


 サイコロの様な形の敵だ!


 「ファイヤー、ファイヤー、ファイヤー、ファイヤー」


 ――経験値を1取得しました。

 ――経験値を1取得しました。

 ――経験値を1取得しました。

 ――経験値を1取得しました。


 連続攻撃で、あっけなく敵は消滅した。ここでは、経験値はHPを削ると貰えるらしい。


 「ねえナビ。ここでは、パーティーを組んでいても自分が倒した分しか、経験値って入らないの?」


 『はいそうです。倒した数ではなく、攻撃した数です』


 「ちょっと! 何その、裏技的な攻撃は!」


 うん? あ、俺の事か。

 リラさんが、驚いていた。あれ? 連続攻撃の事は知っていたよね?


 「連続攻撃だけど……」


 「わかってるわよ。そんな事! チート過ぎるって言っているのよ!」


 「それよりエットさん、MP大丈夫? ダンジョンの5階まで行くんだけど」


 ミチさんは、心配そうに言った。

 行って戻ってこれるのかという事だろうけど。


 「それは問題ないよ。回復の薬もあるし、MPは2,000以上あるし」


 「「2,000!?」」


 ミチさんとママルさんが声を揃えて驚いた。

 リラさんは、俺の攻撃を受けているから把握していたんだろうな。驚いていない。


 「確かにチートだわ」


 ミチさんがボゾッと呟いた。


 「あははは。だから遠慮なく、倒してって言って」


 「うん。宜しく!」


 「私は、経験値稼ぎになるから出来るだけ倒すわ」


 「あ、そっか! じゃ、私も。2回攻撃だし!」


 今までのダンジョンと違って、敵は1体しかでない。シールドも張っているし、もしシールドが壊れて直接攻撃されても、一撃で死ぬことはない。攻撃を受けてもヒールが間に合うんだ。


 「階を移動するまでに、シールドが破壊される事はないと思うから自分達で倒す事にする? 階を移動するたびに、ダイスの目が増えるらしいから、最初は自分で倒しましょうか」


 「そうなの? だったらそうしましょうか」


 リラさんの提案にミチさんが頷くと、ママルさんも賛成と頷いた。こうして、各々倒して行くことになった。

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