第40話》トーナメント戦開始!
5分後にトーナメント戦を開始します。と俺達はそれぞれの準備室に飛ばされた。そこは、イスとテーブルそして宝箱が置いてあった。
当然、宝箱を開けて覗く。何も入ってない。
『アイテムボックスです。対戦終了後に取得したアイテムがそれに入ります』
魔法の石は、ここに収納されるって事か。
テーブルの上にボードが置いてある。
――準備室について
◎ここに戻る事によりHPとMPが回復します。
◎対戦後、勝敗に関わらずここに帰還します。
◎対戦で手に入れたアイテムは、アイテムボックスに収納されておりますので、忘れずに回収して下さい。
◎次の対戦までの間、ここでエンチャントや装備品の修理を行う事が出来ます。
◎対戦場への扉が開きましたら速やかに入場して下さい。
◎他のプレイヤーの対戦は、テーブルの上にある水晶モニターでご覧いただけます。
「へえ、凄い仕組み」
ふっと、壁の一部がなくなった。
もしかして対戦場への扉ってこれ?
――対戦場に入場して下さい。
とうとう対戦だ!
開いた壁の扉から出ると、闘技場に出た。不思議な事に観戦客はいない。目の前に対戦相手がいた。
剣士の男だ。
□――――――――――――――――――――□
名 前:ガウド
レベル:8
H P:331
ラック:98
□――――――――――――――――――――□
俺と同じレベルだ。悪いけど一撃で決めるよ。
――アイテム個数を決める為、ダイスを振ります。
四面のサイコロが振られた。
――ダイス4で、勝利時に4つ敗北時には2つが、アイテムボックスに収納されます。忘れずに回収してください。
ふむ。勝てば4つ!
対戦開始のカウントダウンが始まった。
――3、2、1、スタート!
「シールド」
「ファイヤー!」
え? ファイヤー? 魔法? 見ればガウドさんは、杖を装備していた!
「マジックシールド! うわぁ、危ない!」
マジックシールドを張るもファイヤーは交わした。思ったより遅かった。スピードは、俺の方が格段上みたいだ。
ガウドさんは、驚いた顔をしている。交わした事よりも連続して魔法を使った事に驚いているのかも。
剣士の格好しているから魔法の攻撃が来るとは思わない。不意をついた攻撃だった。マジックシールドを張らずに当たっていれば、俺の負けだったな。
「残念だったね。ファイヤー返し!」
キツネの形の右手を突き出してファイヤーを唱えた。
ガウドさんは、退ける事も出来ずにファイヤーを食らい、HPがゼロになって消滅した。
よし! 一回戦突破!
『マスター、おめでとうございます』
「ありがとう、ナビ」
フッと、景色が準備室になった。戻ってきた。
どれどれ。俺は、アイテムボックスを開けた。ちゃんと魔法の石が4つ入っていた。取り出し鞄に入れた。
――次の対戦相手が決まるまでお待ちください。
ふむ。俺達は、あっさり決まったけど、最初は同じようなレベル同士の組み合わせみたいだし、それなりに時間が掛かるよな。
「ねえ、ナビ。これどうやって見るの」
『はい。観戦と言えば見れます。特定のプレイヤーを見たい場合は、プレイヤー名を言えば見れます』
「えっと……ママルさんの観戦」
水晶モニターには何も映し出されない。
『もう既に終了しているようです』
「そうなんだ……」
勝ったのか負けたのか。じゃ……ミチさんの試合を見るかな。
「ミチさんの観戦」
水晶モニターにミチさんの姿が映った。こっちはまだ対戦中だ。
相手は、剣士系だ。
映像には、HPバーは見えない。対戦している者だけが見えるんだ。
ミチさんは、間合いを取って弓で攻撃をしている。どうやら素早さは互角。近づけさせなければ、攻撃を受けないだろうからミチさんが有利っぽい。
思った通り、ミチさんが勝利した!
「おめでとう。ミチさん」
弓を手に入れたのは大きかったみたいだ。