第24話》ダンジョンの副産物が凄かった
――あと60秒で離脱します。持ちきれないアイテムは消滅します。
「え~~! エット! 預かって!」
回復の薬3つを預かった。
「ママルさんって、重量いくつなの?」
「20……」
「それじゃ入らないね。私、50あるよ」
「う……いいなぁ」
やっぱり時間で容量が違うんだ。
「ダンジョン回りする前に、鞄のエンチャントだね。さっき魔法の糸が手に入ったからあげるよ」
「ありがとうエット。もう大好き!」
「え……」
たぶん嬉しいって意味なんだろうけど、普通言わないよね、それ!
「エットさん、顔赤いよ」
ミチさんが、からかう様に言った。
「いや、だって……」
――離脱します。
周りが歪み、俺達はダンジョンの外に出た。目の前に岩山が見える。
――百のダンジョンをクリアして、経験値を315取得しました。
――おめでとうございます。レベル3になりました。
経験値300超え!! 経験値すげ~。
――ブレイクアタックを取得しました。
――カットダウンを取得しました。
――インバリッドを取得しました。
あ、スキルを覚えた! ブレイクアタック、これ物理攻撃のだよな。魔法も覚えたけど二つだけか。ここまで来ると、1,000増えるごとぐらいになるのか……。どれどれ。
□――――――――――――――――――――□
名 前:エット
レベル:3
H P:50/50
M P:490/500
体 力:50
攻撃力:511
防御力:20
魔 力:5,000
魔防力:20
素早さ:1,250
ラック:102
ランク:S
経験値:495 next:255
□――――――――――――――――――――□
うーむ。剣を持てば、攻撃でも行けそうな気がする。でも攻撃受けるとやばいから魔法の方がいいか。
「すごーい! レベル上がったよ!」
「私も! 2レベル上がってレベル7になった! 嬉しい!!」
二人は、抱き合ってぴょんぴょん跳ねて、喜びを表現している。俺でさえ上がったんだから二人は上がるよな。しかも、ミチさんは2レベルも上がったなんて、Eランクは本当に経験値少しで上がるんだ。
「じゃ、鞄のエンチャントしようか」
「そうだね。じゃ、エンチャントしに行こう!」
うん? もしかして自分で出来ないの?
「ねえ、ナビ。普通はエンチャントは自分でしないの?」
『いいえ。錬金術でエンチャントが出来る様になります。それまでは、NPCのゲンにお願いするのです』
そうなんだ。結構めんどくさいもんなんだ。
「ねえ、代わりに俺がする事は出来ないの?」
『鞄は取り外す事ができませんので出来ませんが、それ以外の物は出来ます』
なるほど。じゃ、今回は、ゲンに頼むしかないのか。
俺達は、はじまりの村へワープした。
ゲンというNPCの所に向かうと、プレイヤーでひしめき合っている……。
「うげぇ。いっぱいだね」
「材料はあるの?」
「うん。エンチャントの石はさっき手に入ったし、魔法の糸が一個足りないから借りてもいい?」
「うん。はい。俺、使わないからあげる」
「ありがとう! ちょっと行ってくる」
魔法の糸をあげると、ママルさんは嬉しそうにエンチャントをしに向かった。
「お金とればいいのに」
「ギブアンドテイク。何か足りない時にもらうから」
「本当にお人好しなのね」
「そうかな?」
うんうんとミチさんは頷いた。
ママルさんならちゃんと返してくれそうだし。
それよりも、待っている間に腕輪の確認をしよう。
『百の腕輪(魔力)』――魔力の数値を100に固定する。
これってもしかして、百のダンジョンに入る為のアイテム? でも魔力を100にされたら、クリア出来そうもないんだけど。
「ねえ、ミチさん。腕輪って手に入れた?」
「うん。百の腕輪だって。素早さが100になるみたい」
「俺は、魔力」
『百の腕輪は、ダンジョンに入る為のアイテムです。一番高い数値のパラメータが100になります』
やっぱりそうなのか。
「これって交換できる?」
『他のプレイヤーとですか? 一度も装備していなければ、交換は可能です』
「よし、腕輪をママルさんと交換しよう!」
「え? 私は?」
「あ、聞こえてた? うーん。素早さを100にされたら攻撃当たっちゃうから……」
「じゃ、3人でシャッフルする?」
「あ、終わったんだ」
声が聞こえ振り向くと、ママルさんがいた。
「うん。重量30になった」
それでも30なんだ。鞄のエンチャントは大変そうだなぁ。




