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第2話》見た目最弱の出来上がり

 はぁ……。ため息しかでない。

 名前も違う名前になったし、いきなり一番低い数値ってモチベ下がるわぁ……。


 ――体力は、そのままHPとなります。つまりエットさんのHPは、『10』です。


 「そうですか」


 何かもう、どうでもいいや。


 ――装備は、体力の十分の一の重さまで装備できます。では次に攻撃力を決めて下さい。


 サイコロがまた目の前に現れた。それを拾い、ポイッと転がす。目は2。

 次に記号のサイコロを転がすと+。なので攻撃力は、102。

 で、またサイコロを転がして10。って、また10!?

 次ってなんだっけ? っげ! 魔力じゃん!

 これでまた÷だったら、ゲームやめようかな……。

 うん? あれ?

 俺は、拾ったサイコロをグルグルと回して記号を見て驚く。


 「÷がない」


 ――はい。二回目の数字の時は、先ほど出た記号は使えません。


 「それって、もしさっき+だったら+がなくなって違う記号になったって事?」


 ――はい。×と÷のみになります。


 それはそれで、凄いな。

 手に持っているサイコロは、+と×が三面ずつ。×の確率がぐーんと上がっているが、まあ期待はしないでおこう。マイナスにはならないし、気楽に行こう。


 「えい」


 ころころころ。

 なんと! 奇跡が起きた! ×が表示されている! って、確率は50%だったけど。


 「ま、マジ!?」


 ――魔力は、1,000になります。MPは、魔力の十分の一になり100です。


 「やったぁ!! がぜんやる気が出てきたぜ」


 ――では、最後の素早さをどうぞ。


 「OK」


 サイコロを拾い転がすと、5が出る。

 って、うん? 三角のサイコロ? 六面体じゃない。三角錐のサイコロだ。拾って確かめると、+、-、×、÷が一つずつ。

 どうやら出た目によって、記号の確率が変わる様になっているみたい。

 転がすと、×が出た! 連続×だ!


 ――素早さは、500になります。では、最後にラックランクを決めて下さい。


 「ラックランク?」


 俺は、目の前に現れたサイコロを拾い見てみる。そこには、S、A、B、C、D、Eとそれぞれの面に書かれていた。


 ――レベルアップ時のランクです。Sが最高で、Eが最低ランク。レベルアップ時に、Sならそれぞれのパラメータの初期値の200%UP。Aは100%、Bは70%、Cは50%、Dは30%、Eは10%です。例えば、Aでしたらエットさんの場合、HPは初期値が10なので、100%の10UPで20に。次のレベルアップ時も10UPして30になります。


 げ! どれだけ運次第のゲームなんだよ。もしこれEだったらHPは、10の10%で毎回1しか増えないじゃないか!!

 せめて半分はほしい。Cが出ますように!

 俺は、そっと転がした。


 「……ま、まじか」


 ――おめでとうございます。エットさんはSランクです。


 言われてやっと目の前の『S』が目の錯覚じゃない事に喜びが込み上げて来た。


 「やり~! HPが10だって魔力は1,000だし、レベルが上がればHPは20ずつ増える!」


 俺のステータスは、こうなった。


□――――――――――――――――――――□

 名 前:エット

 レベル:1

 H P:10

 M P:100

 体 力:10

 攻撃力:102

 防御力:0

 魔 力:1,000

 魔防力:0

 素早さ:500

 ラック:100

 ランク:S

□――――――――――――――――――――□


 「あ、そう言えば。ラックはサイコロで決めないんだ」


 ――はい。ラックは、死亡した時にペナルティとして減っていきます。増やすのには、クリア時にランダムに取得するしかありません。


 「へえ。ラックって何に関係あるの?」


 ――色んな場面でダイスを振りますが、ラックが高ければ良い目が出やすくなります。また、パーティーを組んでクエストに挑んだ場合、ラックの平均がクリア時のレアアイテムのドロップ率に関わってきます。ちなみに、他のプレイヤーのステータスは、名前、レベル、HPそしてラックを確認できます。


 なるほど。死んでラックが減ると、パーティーに入れてもらえづらくなるのか。

 うん? MPは表示されないのか? HPだけ!? 俺、HP10なんだけどぉ~!

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