episode3 ①
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『彼女の処分はどうする?』
『しかし、彼女はまだ中学生で』
『だが、彼女の両親は我々に押し付けて来たのだぞ』
大人達は私の意見など聞く事もなく淡々と進めていた。
それもそのはずだ。
私はしてはいけない事をしてしまったんだ。
気がついた時には既に何もかも遅く、築いてきたものも全てが水の泡になった。
たとえ法にに禁じていないものでもあっても、許されない事は許されないのである。
他の人が許せなくても、私は一生自分を憎み追い詰めてゆくのだろう。
『ではこうしようー』
誰も私の心配などしてくれる人はいない事ぐらい分かっている。
この町に来た時にも妖魔協会の会長さんは言っていた。
『君は今日から妖魔狩りをしてもらう事になるが、これは君の使命でやらないといけないことだ。だから、投げ出したり挫けたりしてはいけないんだよ』と言っていた。
私には自分の意思なんてない。
どんなに心の色が消えていても、どんなに目が哀しんでいようとも、私の意思なんてもうどこにも存在していない。
なのに、昨日のあの人は私に対して真っ直ぐな瞳で心配するように向けてきた。
私は元々、幼なじみのお兄ちゃんぐらいしか男の人に気に掛けられた事なく、あんな風に真っ直ぐに言われたのは初めてだった。
お願いだから私に近付かないでほしい。
どんな理由があっても、出来れば私に近付かないでもらいたいの。
誰も傷付けたくないから…。
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