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病み闇 Ⅱ  作者: 西 遥翔
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死神と自殺希望者

死神──

そんな変なものが俺の前に現れてからも、俺の思考回路が変わることはなく、結局まだ弱いだけの俺だ。

強いていうなら「強くなりたい」と、そう思う気持ちが強くなっただけだ。まぁ、これでも大きな一歩だろう。それが俺だとなれば尚更だ。

小さい頃から、何かに対する思い入れも少なく、周りの誰かが亡くなっても何も思わず、まるで「死んだ」ように生きてきた。

誰かに何を言われようと気にしなかった。

「化け物だ」そう言われても反応しなかった。

そんなやつが、今、たった今。初めて思ったのだ、強くなりたいと、しっかり。

いや、もう少し感動的な言い回しもできたであろうが、あまり俺はその類が好きではない。簡潔に言うなら、人の心を操るようでいい気がしない、というのはが本音だ。

どんなに暗いやつでも、人間「らしい」心は持っているのだ。それがどんなに人間離れしたやつでも、生まれた時点で人間失格なやつでも、人間の欠陥品だとしても、だ。

だから、そんな俺が強くなりたいと、そう思ったのは奇跡に近いと、我ながら思うのだ。

いや、これでは俺がとても明るいキャラのようにあなたの目には写っているかもしれないが、実際は全く反対の性格だ。だから、勘違いしないでほしい。そして、それは最初のところを読んでもらえたらわかるだろう。


だなんて、やはりキャラが変わってきてると思う。俺はあの死神のせいで変わってしまったのだろうか──


「呼んだか?」

現れた。こいつが自称死神だ。見た目は、俺のような──と言うより、俺の自己紹介をしてなかったな。俺は、西。名前は名乗らない主義だ。年齢は言うなら、15。高校一年だ──服装、口調なども似ている。

ん?似ている?──

いや、そんなわけが無いか。そうだ、こいつはただの死神だ。


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