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  そんな罵声を受けた。

  「くそっ!」

   俺はその場が耐えられず、学校を飛び出してしまった。

   俺は曽於港家に入り、ベッドの中に潜んでいた。

   すると、家の俺の部屋のベランダから、

   コンコンっ。

   音が聞こえた。

  「蓮!開けて!」

   美里の声だった。

   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ふざけんな。

   俺はその時窓を開けなかった。

  そして、何日か学校を休みその愛だ、何日も美里はきたが俺は居留守を使った。

   そしていつだろう、あいつが転校すると引っ越すと聞いたのは。

   そして、俺はその引越しの日、その日ですら美里と顔を合わせなかった。

   それからだ、俺が不良になったのは。

   強くなれば俺を罵倒するものもいなくなる。強ければと。

   強くなるのなんか簡単だった。とにかく拳を振るっていれば。

   でも、人を殴るたび、心がどんどん・・・・・・・沈んでいくのが

  

  

  

   ――――――――怖かった

  

  

  

  「そんなことがあったんだ」

  「ああ、それ以来あいつとはあってなかったからな」

   俺は碧波と朝会って一緒に登校中だ。

  「でも、蓮君昔から優しかったんだね!」

   あ、加藤もいるぞ。べ、別に忘れてたわけじゃ。

  「でも、本当不器用ねあんた、なんでそこで逃げたかな」

  「うるせぇ、お前には一生わからねぇよ、あ~あ、俺は本当にギャルのせいでよくい

  じめられる」

  「な;つ!?またあの時の事!?だからあれは謝ったでしょ!?」

  「お前の方がスケールでかかったけどな、手に穴まであけたし、この引きこもり!」

  「う、うるさい!」

   周りからはクスクスと笑われる。

   俺とあおなみが言い合っていると、ブーン。バイクがとおった。

  「また夫婦漫才か」

  「仲いいわね」

   と、だけ言い残して田川とそのケツに載っていた春音が去っていった。

  「あいつら違反じゃねぇか、バイク駅までだぞ」

  「でも別に怒られないじゃない、そうよ!あんたもそれで私を送ってよ学校まで!」

  「やだ、もし怒られたらめんどくさいだろ」

  「もう!」

  「お前も免許取れ」

  「そうね、そうよ!私も取れば!」

  「あ、悪いダメだ、お前じゃ足が届かねぇな」

  「な、何言ってんの!?あんた本当意味わかんないし!」

  ち、今日も派手なメイクと、髪型をわっさわっさ逆立てている。

  「おはよう、愛ちゃん、麻耶ちゃん」」

   と、後ろから話しかけられた。それは俺の幼馴染だった。

  「おっはよう!」

   ああ、美里ともうひとりのえっと・・・同じクラスの・・・・なんだっけ。

  「おはよう」

  「おはよう、桜!みっちゃん!」

   そうそう桜だ。加藤も友達かやっぱり。

  「紅君もおっはよう!」

   と、元気よくギャルあいさつ。

  「あ、ああ、おはよう」

   もうヤダ。周りギャルばっか。ありえん。ああ、変な匂い。甘ったるすぎる。

   碧波の匂いだけでも・・・・・・・・まあ、コイツはその・・・いい匂い・・・

  じゃねぇ!

   まあ、こんなのが4人って。

   碧波ひとりでも飼うの大変なんだぞ?

  「れ、蓮もおはよう」

  「ああ、おはよう」

   と、あれなんだ、いきなりなんでか美里がうつむいた。

  「お、おい!碧波!」

   俺は碧波に詰め寄る。

  「近い近い!顔近い!あんたまた!?まだ朝!!充電とかしたら殺すから!」

   何を言ってるんだ。

  「おい、なんか俺今いったか?なんでか美里が泣きそうにうつむいてるんだが?」

  「え?うそ?ってえぇ!?泣いてるじゃん!」

   と、碧波がいい、いきなりえって顔をしだした。

  「どうした?」

  「なんか嬉しい、朝からちゃんと・・・さつしてくれたとかぶつぶついってる」

   うれしい?さつしてくれた?

   金でも拾ったのか?つか、そんな嬉しかった!?何が!?

  「わ、わけわからん、同種だろ!?慰めろ!」

  「ど、同種って何よ!」

   今度はあおなみが声を張った。周りもびくっと驚いてる。

  「声がでかい!同種ってそりゃあ、ギャル族だろ?」

  「なによそれ!?てか、あんたなんかあれから結構いうようになったわね!?」

  「言う権利くらいよこせ!仮一生分とかお前にほざかれた俺のみにも慣れ!」

  「そりゃ、そうでしょ!あんなあんな!屋上で!」

  

  

   ――――――ファーストキス奪われて!

  

  

   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  

  

   周りが唖然としている。

   周りというのは登校中の生徒たちも含む。

  「お、おま、おまおま!」

  「え?あっ!」

  「何朝からそんなこと!?」

  「あ、あんたのせいでしょ!?」

  「・・・したの?」

   え?

   後ろから今度は暗い声が聞こえた。

   その主は美里だった。

  「なんで?蓮・・・・なんで・・・そんな・・・」

   ま、また泣き出したァ!?

  「ど、どうしたんだよ!?なんで泣いてんの!?おい!碧波!」

  「え!?私!?イミフなんだけど!?なんで私!?」

  「いいからあやせ!同種だろ!?」

  「まだ言うの!?」

   と、そんなやりとりをしてると、もっと泣き出してしまった。

  「なんで・・なんで私じゃないの・・・・」

   何を言ってるんだよ。

   マジでこういうんやめて。

  

  

  

 

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