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夏の日  作者: しお
11/13

10.決意



*


長い長い 記憶の終わり。


久々に見たスピカの顔。


「気付いたみたいね。あなたの過ちに」


「…うん」


僕は無口だ。

小学生の頃から。


幼い顔つきだから、笑うたびに「女の子みたい」ってからかわれた。

それが嫌で、意識してたら、笑うどころか表情自体が変わらなくなった。


さすがにまずいかもと思った中学生の頃、ある女の子たちが言っていた。


「杉くんって、ばかな他の男子と違っていつもクールでかっこいい」

「わかる!笑ったりするところ見たことないけど笑っちゃダメだよね、そういうタイプ」



そんな何気ない言葉に、

ずっと縛られていた。



誰かが僕に持つイメージ。


それを守りたかった。


嫌なんだ。


イメージを壊すのって、人を傷付けるみたいで。


だから、表情を変えない。


冷静な僕を守る。


でも、そのせいで大事な人を傷付けた。



僕がいつも通り、

彼女を駅まで送っていたら

通り魔から、彼女を守れたのに。


そうだ。

彼女を安心させるんだ。


僕の思いを、素直に彼女に伝えるんだ。


そしたら、あの日も一緒に帰れたはず。



「今のあなたなら、きっと大丈夫よ」


僕は何も言ってないのに、わかっているかのように微笑むスピカ。


「ありがとう、今度こそ頑張るよ」


…笑えるの?この僕が…

いや…

自分の気持ちに素直になるんだ…!


「あなたたちが幸せになれるように祈ってる」


まばゆい光が、僕を包んだ。



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