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冒険者ギルド

・あらすじ:

 アスカは、念願の『冒険者』に成った。

<翌朝>


うげ・・・本当にちょっとしか呑んでないのに頭痛い・・・。

流石の私も、どうやら酒には滅茶苦茶 弱いらしい。

いや、これは分解能力が無くて身体が毒判定してるって方が正しいかな・・・。

まぁ、あんなの呑めなくても別に問題ないけど。


私はベットの縁に座ると、昨日【傷だらけの男(スカーズ)】から貰った特別な認識票(ドックタグ)を抓んで眺めた。

・・・これでようやく、私は念願の『冒険者』に成れたワケか。

案外成ってしまうとあっけないものだ。


ベットから離れ、備え付けのクローゼットに手を伸ばす。

そこには冒険用の装備の他に、普段着は勿論、格式の高い場所に赴く用の正装も用意してある。

私は その中から、割とカジュアルな方の正装を引っ張り出した。


外見としては前世でいうスーツに近いだろうか。

レディースのドレスも悪くないが、如何せん動きにくくて良くない。

オシャレは我慢とは言うものの、冒険者というヤクザ者が動きにくい格好をしているのは命に係わるだろう。

あと、今世の私はボーイッシュな服装が良く似合う。


着替えを終えた私は、部屋の外に出ると廊下を通って階段を下り、何やら厨房で作業をしていた酒場の女将さんに声を掛けた。


「どうも、女将さん。 今日も精が出ますね。」


「─── おや、アスカちゃん。

綺麗な おべべを着てるけれど、これからお出かけかい?」


今世でも名前はアスカで通している。

本当は こっちで貰った名前もあるが、正直しっくりこないので あまり使わない。

偶に仕事柄 偽名で出すくらいだろうか。


「そうなんですよ。

なんといっても私も遂に『冒険者』ですからね。

旅団の長たる者、団員に不自由をさせないように───」


「そうなのかい。

それで今日は どこに行くんだい?」


むぅ、短い付き合いだというのに何故か旧知の人間と同じような対応をしてくる。

全く解せない。


「・・・『商人ギルド』の支部ですよ。

流石に人が集まるだけあって、行けば何かしらの仕事がありますからね。」


「おや、『冒険者ギルド』の方に行くワケじゃないのかい?

アスカちゃんは冒険者なんだろう?」


「女将さん・・・冒険者ギルドの支部なんか建てても、人は滅多に来ませんよ。

それこそ、この国の中いるだろう冒険者の数なんて両手の指の数を超えるかどうかですからね。」


そう、それこそ冒険者ギルドに名を連ねる冒険者を全て合わせても100名を超えるかどうかだろう。

成れるような財力と人脈を併せ持った人物の時点で該当者は少ないのに、その環境にいてわざわざ危険に身を置こうとする人物は更に少ない。

正常な人間であれば、そんな環境にいれば商売で身を立てようとするだろう。

そのくらい冒険者というのは希少で、狭き門なのだ。


「そういうものかい?

どこも安楽とはいかないんだねぇ・・・。」


「天職ならば安楽ですよ。

それに私は凄いので───」


「はいはい・・・。」


私の話を流そうとする女将さんに釈然としないものを感じつつ、私は宿が併設された酒場を出て、商人ギルドの支部に向かった。

・商人ギルド:

 商人達が自身の利益を守る為に出資し合って作った団体。

古参に優しく、新規に厳しい。


・冒険者ギルド:

 冒険者たちを管理している団体。

名を連ねることで商人や貴族などの有力者からの信用を得られるというメリットを持つ。

 その性質上、依頼を発注する受付嬢や依頼の貼り紙がある掲示板などというものは存在しない。

仮に作ったとして、そこに冒険者が来るのは半年に1回くらいである。

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