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第6話:閃光の涙

女子更衣室へと続く廊下。

そこには、かつて見たこともないほど濃密な、紫色のデジタルノイズが渦巻いていた。

「美咲……! 美咲、そこにいるの!?」

りんの声が震える。

扉を蹴破った先にいたのは、親友の美咲だった。しかし、彼女の背中からは、無数のクリスタルのような刃が、皮膚を突き破って異常な速度で成長していた。

「……あ、りん……。痛いの、すごく痛いの……。助けて……」

美咲の手が、助けを求めるようにりんに伸ばされる。

だが、その指先が触れた更衣室のスチールロッカーは、触れた瞬間にまるでガラス細工のように粉々に粉砕された。

「汚染深度、限界突破……! りん、離れろ! そいつはもう美咲じゃない!」

遅れて駆けつけた駒の叫び。同時に、美咲の瞳からハイライトが消え、全身が巨大な氷の怪人へと変貌した。

「嫌……。戦いたくない……美咲を、斬りたくない……!」

立ちすくむりんに、美咲(怪人)の冷徹な刃が振り下ろされる。

それを防いだのは、赤い装甲――小太郎だった。

「りん! 立て! お前まで消えたら、誰が美咲を覚えててやるんだよ!」

「小太郎くん……」

「……アイツの苦しみを終わらせてやれるのは、一番近くにいたお前だけだろッ!!」

小太郎の悲痛な叫びに、りんの瞳に光が戻る。

彼女は震える手で、腰のデバイスを起動させた。

「……ごめんね、美咲。……大好きだよ」

変身ライブ・アセット!!」

抜刀の動作。

鞘から引き抜かれる刀身が放つ電光に合わせて、黄色い粒子がりんの全身を編み上げ、強化服へと定着していく。

その視界バイザーには、かつて一緒に笑いながら登校した美咲のデータが、無慈悲に**【TARGET】**としてロックオンされていた。

閃光が走る。

それは、敵を倒すための刃ではなく、親友の魂を解き放つための、世界で一番悲しい抜刀だった。

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