表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
本妻探偵〜愛人デスノート〜  作者: 地野千塩


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

17/78

薄汚い中年不倫カップル編-4

 尾行は、カップルや家族連れなどのフリをし複数で行うとバレるリスクが下がる。まさかターゲットもカップルや家族連れで尾行をしているとは思わないからだ。


 このキャリアウーマンの格好をした文花と冴えないサラリーマン風の常盤では、外回りの営業中でしか見えないだろうと考えた。智香には顔が割れているし、こちらも尊重に行った方が良いだろう。


 常盤はぶつぶつ文句を言っていたが、『愛人探偵』を打ち切った負い目もあり、仕方なく文花の命令に従った。


 今日の智香はファストフードにもコンビニにもドラッグストアにも行かず、なんと昼出版の方に歩いて行った。


「あれ、なんでウチの会社の方行くんだろ…」

「あなた、何か知ってない?」


 常盤は首を振る。


 その理由は分からず、智香は昼出版の前まで行くとしばらく待っていた。


 文花と常盤は街路樹に隠れながら、智香の様子を伺う。


 そこへ夫がニヤけた顔でフラリとやってきた。昼出版の前で愛人と落ち合うなんてふざけてる。文花の顔は怒りで歪み、そばにいる常盤を怖がらせた。


 二人は、熱く見つめあっていた。本人たちは、熱々だが、周囲の視線は冷ややかだ。特に昼出版では文花の悪評とともの夫の醜聞も知れ渡っている。


 二人の様子を見て、白い目を向ける昼出版社員が大半だった。しかし二人は、白い目を向けられれば向けられるほどに、互いを見つめ合う視線は濃くなり、熱くなっていく。


 文花はとりあえず二人の写真を押さえた。ただ見つめあっているだけなので決定的な証拠では無いが、会っていた事は事実なので一応不倫の証拠にはなる。


 そこへ昼出版から知った顔が出てきた。滝沢だ。

 夫の元担当編集者で、五十番目に不倫相手。この事がバレ、社内のお荷物部署の少女小説レーベルに移動になっている。


 滝沢は二十代半ばの女で、夫の不倫相手にしてはまだ極悪度は低い。肉食系の女で逢瀬はもっぱらラブホテル。滝沢のSNSの裏垢では夫の事はあまり呟かず、不倫女にありがちなポエムや挑発は全くなかった。


 夫と智香の逢瀬の現場をみて、かなり驚いた表情を見せていた。見てはいけないモノを見てしまったようなバツの悪い表情を見せて、足早に退社して行った。


「そういえば滝沢、最近結婚するって噂聞いたな。相手がセレブで、寿退社するんだって」

「そうなの? 嬉しいわぁ」

「文花さんが喜ぶ事ですか?」

「だってこれで夫のついて忘れてくれたら大万歳よ。それに夫の不倫相手って結婚しても愛人ノートでは…」


 文花が言いかけた時、二人はどこかへ歩きはじめた。


 常盤はここで帰っても良かったが、仕事も終わっている上、好奇心に負けてしまい文花と尾行を続けた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ