第1話 未知なる遭遇
初めましての方は初めまして、そうでない方はご無沙汰です。
三上です。
今回は今まで頑なに短編で書いていた恋愛物を連載にしてみました。
ホワイトディを舞台にしてますが、別に私に恨みはございません。
ご了承くださいませ。
それでは、楽しきひと時を・・・
世の中にはホワイトディという不思議な行事がある。
そう、非リア、チビクソ童貞の俺には到底関係のない話。
・・・・のはずなのだが、なぜだ?
彼女無しイコール年齢の十六歳の渦間芳信が、チョコなぞを貰う筈がない。
てかなぜホワイトディだよ。
☆
俺が目を覚ます。
そこは、神のたむろす転生の間でなければ、密林にパジャマで立つ俺の姿でもない。
口うるさい幼馴染にたたき起こされる無様な俺だ。
「ほ~ら、よしくん起きる!学校遅刻するよ!」
「・・・はいはい、五時間保温します」
布団の温もりに抗えない俺は、俺を起こそうとする新垣麻衣に反抗する。
「布団は保温しないの!!起きないと・・・・脱がすよ」
「・・・・痴女かお前は」
「起きないよしくんが悪い」
「・・・時にお嬢様」
「なに?麻衣は普通だよ?」
「いや、なぜエプロンなのでしょうか?」
「へっへ~、新妻みたいでいいでしょっ?」
「お前なぁ、彼氏いる人間がよくもまぁ、そんな事言えたもんだよなぁ」
「・・・・・っまいいや、ほら起きて!早くしないと朝ごはん下げちゃうよ?」
「へいへい」
これが日常。
無様で空気の俺。
チョコなんざ貰わないし欲しかぁない。
これは見栄でもなく、本心だ。
とは言っても他の人の恋愛沙汰は好物だし、それをネタにした小説も書いている。
だが、中二病を拗らせた無名小説家なのは秘密だ。
ま、そんなことで俺がチョコを返すも何も縁のない行事なのは目に見えていた。
「よしくん準備終わった~?」
「おう・・・・お前俺と登校していいのか?」
「・・・ん?なぜ?」
「だって、彼氏いるんだろ?」
「・・・・・・そうだね、けどダイジョブだよ!麻衣はよしくんを信頼してるのでっ!」
顔が陰ったのは気のせいか・・・・っておい!
「誰がてめぇを襲うかよ・・・」
「えぇ~、この性豪モンスターがよくもまぁ・・・w」
「てめぇ、俺はそこまでがっついてねぇよ」
別に縁がないだけで自分にも好きな子くらいはいるわけで・・・・
ま、まあ今はそんなことはどうでも良くいつも通り投稿する。
あ、間違えた、登校する。
投稿もとい登校を終え、教室に入る。
麻衣は別クラスなのでここで別れる。
「よ~す、よし。今日も夫婦で登校たぁ、いいご身分だな」
「よけいなお世話だ、リア充光騎が」
こ奴はリア充で偏見を持たないクッソをつけたくなるほどのイケメン、皇樹光騎だ。
「そもそも・・・」
「あいつには彼氏がいる?噂じゃ、彼氏と思しき人はお前以外いないって話だが」
「・・・けどあいつが・・・」
「お前はそいつを見たことがあるのか?」
「ねぇけど・・・ってかお前、後輩きてるぞ」
「うわっ、はぐらかした。まぁ深くは言わないが考えろ」
やっと座れる。
スクールバックを机の横に掛け、机の中の違和感にそこで気づく。
・・・・は?
なにこれ?
いや物の存在はわかる。
いわゆる、チョコレートと呼ばれている代物。
そして今日の行事自体も知ってはいる。
が、誰宛て?
お、おれ?
いやそんなはずはない、前の席の光騎なら分かるが俺が貰う理由がわからん。
にしてもすっごい可愛い包装してるな。
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