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転成

その日も、学園一、二を争う容姿と学力の持ち主にして(このことに本人はきずいていない)学園一の不良である、東条 空護 はいつも道理の社長出勤&Uターン帰宅をしようと担任に顔を出すため教室に入った。そして、いつも道理の目線を浴びながら席に着き、担任(社会科担当)が来るのを待っていた。


「東条君!おはよう!今日も遅かったね?何かあったの?」


そう言って、空護に話しかけてくるのはこのクラスのアイドルにして生徒会の一人、美山 美咲 だった。


「何もねえよ、ようがないならとっとと行きな、お仲間が心配してるぜ?」


そう言って空護の視線の先には同じく生徒会のメンバー三人が空護を見ていた。


「きずいてるならあまり美咲に近寄らないでくれ」


そう言い放ったのは、学園理事長の息子 皇 隼人 で、彼が空護と学園内で容姿の良さを争う一人。

そして、その後ろで申し訳なさそうに微笑んでいる美人が、生徒会役員 木暮 由香。


「まあそういうなって、別に悪気があるわけじゃないだろ?」


隼人の発言を和ませるように喋ったのは、生徒会最後の一人 赤崎 登也 だった。

(この四人は全員幼馴染で、一応空護も中学からの付き合いだったりする)


「、、、てめぇらには付き合いきれんぜ、話が終わったんなら俺は行くぞ、ちょうど担任に出席は確認させたからな」


「んな、ま「バタン!」」


「何するのよ隼人!せっかく東条君と喋ってたのに!」

(空護は無言を貫きとうしていたが恋する乙女には関係ないのだ)


「う、、、悪かったよ美咲」


そんないつものやり取りを背に空護は黙々と玄関を目指し歩いていた、そしてしばらくしたところで忘れたものにきずきUターンで教室に入った時だった。

目の前に閃光が走った瞬間、空護は一人真っ白な空間に立っていた。


「何だここは?」


「それには私がお答えしよう」


「!!!」


空護は驚愕していた、仮にも全く気配を感じさせないそいつに!


「そんなに、驚かなくったっていいじゃぁないか、仮にも無敵の能力を持ちながら、その孤独に一人耐え続けてきたんだろう?東条 空護君?」


「!!!!、、、てめぇこの力のことわかるのか!?」


「ああ、分かるとも、まぁ厳密にいうと能力の一部を把握しているというべきかな?」


「教えてくれ、この力を消す能力を!頼む!」


「消す?何か勘違いしていないかい?僕は君の能力を消す気なんかサラサラないよ、もっとも君は僕の目的を聞かずに僕を頼るきかい?」


「、、、それもそうか、すまねぇ、自分がわからなくなってた」


「ふふふ、いいよ、君の生い立ちを覗けば納得できる。自分の能力のせいで親に捨てられたという過去を覗けばね」


「そこまでわかってんならそれ以上はいいだろ。さっさと目的をはきな」


「さっきまでとは偉く態度が違う気がするけどいいだろう、僕の目的は君たちの転成さちなみに僕は神で君たちを転成させる理由は後々分かると思うよ、まぁ君以外に用はないから彼らは先に行ってもらったけどね」


「君たち?たちってのはどうゆうことだ、神様とやらよ?」


「これを見なよ」


パンパンと神が手を鳴らすと、何もなかった空間に突如液晶のようなものがあらわれた。

そこには、先ほどまで教室にいた担任含め四十人(生徒のみで四十だが空護はここにいるためノーカン)が映し出され、それを取り囲むようにして甲冑を着込んだものが十人ほどたっていた。


「ふふふ、表向きは彼らが魔族進行の最終手段として君たちを召還したことにしてあるが、黒幕は僕ってわけさ、もっとも彼らの魔族進行も彼ら自身のせいで起きたことなんだけどね。君には関係ないことになるから安心しなよ。そんなことよりも、君のその力について話そうか、出しなよ君にとりついているものを」


「?最後のところが気にかかるが、こっちが先か。いいぜ、こいつについて教えてくれ」


その瞬間空護の背後には筋骨隆々でなおどことなく美しささえ感じさせる、肉体をもつ人型のようなものが出てきた。


「ほう、、、君のはそんな形なんだね、なるほど君が相当量の魔力を持っているのは知っていたが人型になるほど量が多かったとは、、、正直予想外だ」


「人型?こいつは形が変わるのか?」


「あぁ、変わる。いや、厳密にゆうとそれは魔力量の限界を突破した者が、その先で得た真の魔力の量によって、姿が変わるんだ」


「魔力?」


「君は魔力を知らないんだったな、魔力は本来君のいた世界では持つことができないんだ」


「じゃぁ、なんで俺が「持っているのか?」ッ、、、」


「それは簡単だ君は本来今から行く世界の住人だからさ、感じたことはないかい自分の生まれの謎を?」


「、、、」


「ふふふ、そういうことなんだ、君は元々王子だった、それも呪われた力のね、ちなみに僕の魔力の結晶はこれさ」


そういい、神が何もない空間から出したのはカギだった。


「!!!、、、突然過ぎて頭が追い付かねぇが心で理解している気がする、いや、頭でもうすうす気が付いてるってのが恐ろしい、てめぇのそのカギは、俺のこれとはくらべものにもならねぇほどの魔力量だ」


「まぁね、いったろう?これでも神なんだ、このカギの名前は{コトワリ}能力は世界のありとあらゆる部分を操作できる」


「俺、俺のはいったいどういう能力があるんだ?」


「君のは神にも届きうる能力だ、とだけ言っておくよ」


「てめぇ、ふざ「ふざけてなんかいない、僕は君に道を教える代わりに不条理を与える。世界は不条理でできているんだ、知ってるかい?君の世界の富の大部分を持っているのはたったの62人なんだよ?まぁ、それくらいの不条理すら馬鹿らしくなるくらいの不条理があっちにゴロゴロ転がっている、それでも君の生い立ちの真実はあちらにしかないし、君の本当の居場所もあちらにしかない、さぁ!どうする?」


「行ったら分かるのか?すべてが」


「言ったろう?僕は道案内だ、それ以上でもそれ以下でもない、決めるのはあくまでも君だ、進むのも立ちどまるのも、ただ、君の行い次第では君は満たせるかもしれないね、その望みをすべてを預けられる相手が欲しいという、孤独な君の願いが」


「、、、、、、分かった、行くぜ」


「そう!それはよかった!」


神は満面の笑みを浮かべると空護にてをかざした。

すると、空護の肉体は徐々に吸い込まれながら神がコトワリで開いた穴に吸い込まれてゆく。完全に空護の肉体が吸い込まれるのを確認した神は、一人ほくそ笑みながらつぶやいた。


「君の記憶は僕が預かるよ、今までの記憶はしばらくは不要だろうからね」



 

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