私の名前
女神は、山の奥に行った!3時間ほどして戻って来た。
「村には行くけど長くいられないよ!ここが私の家だから長くいって戻ってこないと山のみんなが寂しがるから!もし私が村からいなくなって用があったらここに来て私を呼んで!この山の動物や植物たちが私に教えてくれるから!」
「自己紹介が遅れて申し訳ありません!私はハリスと申しますが、女神様のお名前は?」
「私の名前?呼び名ね!みんな私のことを黄金の翼の女神って呼ぶわ!」
ハリスは息子を紹介した。
「こちらは、アントリュウス!私の息子です!!」
アントリュウスの髪は茶色で身長は150cmくらいの12才!青い瞳の日焼けした少年
「私は、アントリュウスといいます!もし困った事がありましたら何でもお申し付け下さい!」
村に着き女神の姿を見て跪きました。
死んだ青年の婚約者が死んだ彼の姿を見て泣き出した。
村の人達にそれぞれ挨拶をされ、その夜はハリスの家で食事をして宿泊することになりました。
「女神様!明日は歓迎会をさせて頂きます」とハリスが言った。
ハリスの奥さんがパンとシチューを女神に運んできました。
それを見て「アントリュウスこれ何?どうやってたべるの!?」
「そうですよね!女神様は人間の食べ物は初めてでしたよね!お母さん僕の食事も用意して女神様に僕が教えるから!」
アントリュウスが食べるのを見て女神は真似をして食べました。
「これ美味しい!?これお母さんが作ったの?」
女神様にお母さんと呼ばれ嬉しくて微笑んでしまった。
「私、料理好きなんです!この村には、いろいろな食材があって、だからお父さんと結婚してこの村に来ちゃったのよね!ねぇお父さん!!」
「ええ、お母さんは料理が上手くていろいろな料理を作れるんですよ!」
「へぇ~お父さん幸せね!」
お父さん!?
女神にお父さんと言われてハリスも喜んでしまった。
「人間って不思議ねいろんな物を作り出しちゃうんだね!それにみんな名前があるんだね!私も名前ほしいな!ねぇアントリュウス私の名前を考えてよ!!」
「僕が~!!」
アントリュウスは目を閉じて考えました。
「フローラというお名前は如何ですか?」
女神はあまりぴんとこなかった。
「それどいいう意味?」
「この村につたわるおとぎ話で花と豊穣!春の女神の名前からです!!」
「う~ん!花は好き、豊穣も応援したいし!春は大好き!だけど他の神が使ってる名前だったら・・・その神どんな神か知らないし!フローラという響きが今一つ・・・」
「女神様は!気になる言葉とか好きなものはございますか?」
「う~ん精霊さん達が遊んでるときにキラキラッて音が好き!あとは飛んでるときにシュシュシュッて音!あとはポカポカッて日差しの感じもすきよ!!」
「では、お名前の候補としましてキラキラッ様!シュシュシュシュッ様!ポカポカッ様!う~んお父さん!お母さんも何か候補だして~」
ハリスは神様に名前を付けるなど予期していなかったので困ってしまい「お名前を決めることは大切なことだから今すぐに結論を出さないでしばらく時間をかけて考えてみては如何ですか?」
「ねぇアントリュウスなぜフローラという名前がでたの?」
「農業では不作の年は王家や領主様からお叱りをうけます!そして我々もたべる物がなくて困ってしまいます!豊穣の女神様は農家にとって一番大切な神様です!」
アントリュウスは頬を赤くしながら「それに女神様は花がとてもお似合いになります!!」
女神は悩んだ。
どれもあまりピンとこない。
「でも、アントリュウスが一生懸命考えてくれた名前だからフローラにする!でも途中で、もっといい名前があったら変えるからね」
翌日、村の集会場に村人たちが集まり女神様の歓迎会が行われた。
村人たちが跪き両手を合わせて女神の紹介を受けた。
フローラもみんなの姿を見て跪き両手を合わせて同じ格好をした。
「フローラ様!何をされてるのですか?」
「私が聞きたいわ!?何故みんなこの格好をしているの?人間の挨拶なの!?」
村長は慌てて説明をした。
「いえ!これはフローラ様に忠誠を誓う挨拶なのです!!」
「この格好だと話しづらいから普通に立って話したほうがいいと思うわ!それに私に様を付けなくてフローラでいい!!アントリュウスや他の人達は、様を付けずに名前で呼びあって仲良しって感じ!私だけ仲良しじゃないみたい!!」
「いや!さすがに女神様を呼び捨てなど」
「私は、この村の人達と仲良くしたいの!村の人たちを守ったり!豊作になるように生命力を与えたり強力するとお父さんと約束したんだから!!」
「お父さん!?」
フローラは、ハリスの顔を見た。
村長は、羨ましそうに「ハリスさん、女神様に!いやフローラ様にお父さんって呼ばれてるんですか!?」
いいな!
ハリスは、「と言うことで皆さんフローラ様がこうおっしゃってくださってますので立って普通にお話をしましょう!!」
フローラは頬を膨らませて「また!フローラ様って言った!」
「いや、我々は、神様を呼び捨てでお名前を呼ぶなど今まで考えられなかったことです!もう少しお時間をください!そのうち様を付けずにお名前だけで呼べる日が来るかと思います!」
「そう!わかったわ!それでは立ってお話をしましょ!」
そして食事会がはじまった。
すると遠くからハープの音が聞こえた!?
「ルミアさんのハープだ!亡くなられた彼の為に弾いてるんだね!いい曲だ!!」
食事会が終わり、ハープの曲がまた聞こえた。
フローラは、そのハープの所に行った。
そしてルミアに「凄くいい音ね!?」
「これは、女神様!ご挨拶が遅れてすみません!あの人の仇をとってくださいましてありがとうございます!!」
「あの人!すごく心が優しい人だった助けられなくてごめんなさい!」
その言葉にルミアは泣き出してしまった。
「このハープをあいつらから奪われないように向かって行ってしまったの何であんないい人が殺されちゃうの!?」
えぇ~~~~~~~ん
フローラも泣き出してしまった。
「ねぇあの人の為にもっとハープを聞かせあげましょ!私も聞きたい!!」
涙を流しながら笑顔で言った。
「ルミアさん!私、フローラっていうのアントリュウスが付けてくれたのよろしくね!」
「はい!よろしくお願いします!!」
ルミアは亡くなった彼のことを想い弾いた。
優しいハープを何曲か弾いた。
「ねぇ!また来ていい?」
「ええ!いつでも来てください!!」