ジェミーの災難
やっと新話投稿できました!
リアルが忙し過ぎて・・・次話はすぐ投稿します!
ある日の深夜。
気持ち良く寝ている新之助の電話が鳴った。
「んがっ?おおう・・・誰だ?」
時刻は3時を少し廻った頃。
携帯を見ると有人からであった。
「おう。どうしたのだ?」
何やら有人は慌てており、何を言っているかよくわからなかった。
「どうしたというのだ?とりあえず落ち着け!」
新之助の言葉に少し冷静になったのか有人が話しはじめる。
「じ、ジェミーが事故ったッス!」
「なに!?怪我は!?」
「怪我はないッス。でも車が・・・」
遡ること4時間前。
有人は1人、コンビニの駐車場にいた。
これから〝走り〞に行くのだ。
走り屋である有人にとっては日課であった。
有人は愛車〝日産・シルビア(S13)〞を眺めながらジュースを飲んでいた。
そこへ爆音とともに1台の車が入ってきた。
車種は〝日産・180SX〞
「アルト、オマタセ!」
乗っていたのはジェミーだ。
2人は待ち合わせをしていた。
「出発ッス!」
向かったのはいつもの山。
頂上の駐車場には既に仲間が来ていた。
軽く挨拶を済ませると、続々と駐車場を出た。
中腹まで下り、Uターンをして1列に並ぶ。
先頭の車がスタートし、後に続いて走り出す。
頂上までの道を攻め、登り切ると今度は下りを攻める。
「やっぱジェミーは速いよ!」
「有人、完全に負けてるって!」
「負けてないッス!」
途中に休憩を挟みながら何度となく繰り返し走る。
夜も更けてきた。
いつもなら、そろそろ解散の時間だ。
「ジェミー、最後に1本走るッスよ!」
「OK!」
有人とジェミーは車へ乗り込み、勢いよく走り出す。
「あいつらも好きだよなぁ。」
駐車場に残った仲間が2人を見送った。
中腹でUターンし停車する。
先頭に有人。後ろにジェミー。
有人が右ウィンカーを上げた。
スタートの合図だ。
猛烈な加速をする2台。
迫り来るコーナーを右へ左へと華麗にクリアしていく。
バックミラーをチラチラと見ながら必死に逃げる有人。
離されまいと集中するジェミー。
頂上がまであと少しというところで、有人はバックミラーからジェミーの車のライトが消えたことに気づいた。
「あれ?ジェミーどうしたんスかね?」
心配になり、途中で引き返す。
コーナーをいくつか抜けたその先にあった光景に有人は驚愕した。
見る影もなく無惨な姿となったジェミーの車。
辺りには破片が散乱していた。
車に目をやると、フロントタイヤは有り得ない方向へと曲がり、バンパーは無く、全体が後ろへ押し込むように凹んでいる。
折れ曲がったボンネットの隙間からは煙が出ていた。
「じ、ジェミー!大丈夫ッスか!」
「アルト、ダイジョブ」
力ない声と共に、車の影からジェミーが出てきた。
「怪我は無いッスカ!?」
「NoProgram」
「とりあえず上にいる仲間に連絡するッス!」
連絡を受け、皆が集まった。
しかし、車は動かないためどうすることも出来なかった。
ここで話は冒頭に戻る。
苦肉の策として新之助へ連絡したのだ。
「うむ。状況はわかった。車は動かないんだな?直ぐに行くから待っていろ!」
急いで店へ向かい、トラックに乗り換え現地へ。
到着すると、有人とジェミーだけがいた。
「社長、すみませんッス!」
「ボス、ゴメンナサイ。」
「うむ。話は後だ。まずは片付けるぞ!」
急いで片付け、店へ向かう。
時刻は5時近く、辺りはうっすらと明るくなっていた。
「ジェミーはとりあえずこれに乗って帰れ!ちゃんと朝から仕事に来るのだぞ!」
新之助を見送り、2人も帰って行った。
朝になり、有人とジェミーが出社するとジェミーの車の前で新之助と西長田が話をしていた。
「うむ!ちゃんと来たか!」
「ジェミー、身体痛いとこ無いか?」
「ダイジョブ。クルマ、ダイジョブ?」
「それなんだがな、この車はもう廃車だな。」
「ヤッパリ・・・」
「今は仕事をするぞ!」
ジェミーはそっと車を撫でて、仕事の準備に取り掛かった。
夜になり、この日の仕事は終わった。
新之助と西長田が事務所で雑談をしていると、
「ボス、クルマノコト、ハナシアル・・・」
ジェミーが入ってきた。
「うむ。どうするのだ?」
「180SXハ、ハイシャスル。デモ、ハシリヤメタクナイ。」
「けど、車はどうするんだ?」
「ボス、ホシイクルマアル。サガシテホシイ。」
「金はあるのか?」
「マネー、タメタ!」
「よし!その依頼受けよう!」
こうしてジェミーの新たな愛車を探すため、入念な話し合いが行われた。
事故は嫌ですよね。
盆期間中は特に気をつけて下さい!




