決勝スタート!
なかなか更新できませんでした。
決勝レースが始まる。
《各車スターティング・グリッドへ着きました。ポールポジションは、チーム ゴールド・モータースのセブン160。セカンドグリッドに、チームSHI・N・NO・SU・KEのAZー1。これから6時間、熱い戦いをお見逃しなく。それではスタートです!》
チーム紹介も終わり、シグナルが点灯する。
《今シグナルが黄色から青に変わりました!スタートです!》
1番手ドライバーの西長田は上手くスタートした。
一斉にコーナーへ突っ込んで行く集団。
「よし!2位キープだ!」
「行けー!西長田さーん!」
「優勝やでー!」
太陽は真上にあった。
スケジュールとしては、午前中に予選、昼休憩を挟み13時から決勝スタート、19時ゴールである。
[40分経過]
1位から5位まで団子状態であった。
西長田は変わらず2位をキープしている。
「このままではいかんな。よし!ピットに入れるぞ!」
新之助の言葉に慌ただしく準備を始める。
最初のピットストップ。
《ここで、どこよりも早くチームSHI・N・NO・SU・KEがピットインです!セカンドドライバーはジェミー選手です!》
ドライバー交代の間に有人はタイヤチェック、雄二はウォータースプレーでラジエターを冷やす。真雪は西長田へタオルと飲み物を渡し、トミ子はマッサージをした。
コースへ復帰した時点で順位は16位まで下がっていた。
「大丈夫なんスカ!?」
「心配ない!他のチームがピットインする間に挽回できる!」
「なるほど!」
[1時間20分経過]
続々と他チームがピットインを始めた。
これにより5位まで浮上した。
「うむ!読み通り!首位から10秒以内なら上等だ!」
「ジェミーがんばるッス!」
「へぇーアイツ上手いな!」
「次、雄二さんですよ!」
「プレッシャー掛けないで下さい!」
「抜かれたらアカンで!」
[2時間経過]
再びドライバーチェンジのためピットインする。
「タイヤOKッス!」
「雄二!気負うなよ!」
「行ってきます!」
勢いよく飛び出して行った。
順位は9位。
「ジェミーよくやった!」
「ツカレマシタ・・・」
「うむ。次の出番までゆっくりしていろ!」
「ナイスだジェミー!」
「ジェミー!はい、飲み物!」
「雄二さんがんばるッス!」
「槇田さんファイトやでー!」
[2時間35分経過]
周回遅れの車両を交わしながらも、雄二はコンスタントに周回を稼いでいた。
「雄二のヤツ、意外と安定して速いじゃねえか。」
「うむ。ちゃんと車と向き合っているな!」
と、その時無線が入った。
「車の動きが変です!ハンドルがブレる!」
「なんだと!?ちょっと待て!外から確認する!」
その無線を聞いて確認のため全員がコース脇に出てきた。
「あ!左前のタイヤが外れかけてるッス!」
「雄二!タイヤトラブルだ!ピットへ入れ!」
《おーと!チームSHI・N・NO・SU・KEに車両トラブルだ!左フロントタイヤが外れかけている!》
緊急ピットイン。
「来たぞ!」
「有人!ジャッキ!ジェミー!タイヤ!西長田!緩めろ!」
新之助の指示を受け急いでフロントタイヤを交換する。
ドライバーは雄二のまま。
「よし!いいぞ!」
緊急ピットインのお陰で順位は13位まで落ちていた。
1位は相変わらずセブン160。
[3時間5分経過]
他のチームにも車両トラブルが続出し、リタイアするチームが現れた。
《3位を走行していた車両が煙を吹いて止まったー!復帰は困難でしょう!》
「やったぞ!これで12位だ!」
「っし!雄二があと1台抜いてくれたら・・・って抜いてんじゃねーか!」
「そろそろ入れるぞ!次!有人!準備しろ!」
「キンチョーしてきたッス!」
「アルト、Relax!」
「さあ来るぞ!」
ドライバーを有人に替え送り出す。
「さぁ!気合い入れるッスヨ!」
[3時間30分経過]
現在11位。
《チームSHI・N・NO・SU・KEのドライバー、有人選手はプロでしょうか?物凄い勢いで次々に前の車を抜いていく!》
復帰時点で15位であったが、なんと走行開始からたった20分で4台も抜いたのだ。
「有人のヤツ、スゲーな!」
「アルト、ハヤイ!」
「有人くん行けー!」
「ぶっこ抜きやでー!」
「僕はヘトヘトです。」
「走り屋の本領発揮だな!」
その後もコーナーを抜けては前の車に急接近し、追い抜く。
なんと最終的に有人は4位まで順位を戻した。
(5位と6位が接触してコースアウト、8位がトラブルでリタイア、9位がピットインするラッキーもあり)
5位の車両との差も十分に開いていた。
「よーし!西長田!再び出番だ!」
「うっし!俺はトップ狙うぞ!」
[4時間40分経過]
ここで2位の車両、3位のセブン160、4位の有人が同時にピットインした。
ドライバーを西長田へ交代する。
「急ぐのだ!」
「後ろのタイヤが摩耗してますよ!」
「大丈夫だ!このまま行く!」
これまでよりも慌ただしく作業をする。
「他より早く出るぞ!急げ!」
「よし!いいぞ!行けっ!」
金治の方はドライバーチェンジに時間を取られていた。
「がっはっは!タイトなコックピットは中年男には辛かろう!」
僅かな差で前へ出ることができた。
《ピット作業でAZー1がセブン160の前に出たー!》
しかし直ぐ後ろにはセブン160。
気は抜けない。
「よーし!作戦通りだ!」
「凄ーい!本当に優勝できるんじゃないですか!?」
巧みに後ろをブロックしながらも攻める西長田。
「西長田さんファイトッス!」
「GO!ニシナガタサン!」
「慎重に!でも攻めて下さい!」
「賞金いただきやでー!」
総出で応援していると、いくつかのピットを挟んで声が聞こえた。
「ビンボーショップには負けられんぞ!行けー!」
「頑張ってー!」
「踏めー!」
コーナーではセブン160がやや速い。
しかしストレートではターボ車のAZー1が優勢であった。
ダンスを踊る様に抜きつ抜かれつのデッドヒートを繰り広げる2台。
いつの間にか1位をパスし首位争いとなっていた。
レースはますます熾烈を極めるのであった。
この回で決着つけるつもりでしたが、上手くまとまりませんでした!
次は決着!




