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とある車屋の日常。  作者: 和泉野 喜一
26/35

決勝スタート!

なかなか更新できませんでした。


決勝レースが始まる。

《各車スターティング・グリッドへ着きました。ポールポジションは、チーム ゴールド・モータースのセブン160。セカンドグリッドに、チームSHI・N・NO・SU・KEのAZー1。これから6時間、熱い戦いをお見逃しなく。それではスタートです!》

チーム紹介も終わり、シグナルが点灯する。


《今シグナルが黄色から青に変わりました!スタートです!》


1番手ドライバーの西長田は上手くスタートした。

一斉にコーナーへ突っ込んで行く集団。

「よし!2位キープだ!」

「行けー!西長田さーん!」

「優勝やでー!」


太陽は真上にあった。

スケジュールとしては、午前中に予選、昼休憩を挟み13時から決勝スタート、19時ゴールである。


[40分経過]

1位から5位まで団子状態であった。

西長田は変わらず2位をキープしている。

「このままではいかんな。よし!ピットに入れるぞ!」

新之助の言葉に慌ただしく準備を始める。

最初のピットストップ。


《ここで、どこよりも早くチームSHI・N・NO・SU・KEがピットインです!セカンドドライバーはジェミー選手です!》


ドライバー交代の間に有人はタイヤチェック、雄二はウォータースプレーでラジエターを冷やす。真雪は西長田へタオルと飲み物を渡し、トミ子はマッサージをした。


コースへ復帰した時点で順位は16位まで下がっていた。

「大丈夫なんスカ!?」

「心配ない!他のチームがピットインする間に挽回できる!」

「なるほど!」


[1時間20分経過]

続々と他チームがピットインを始めた。

これにより5位まで浮上した。

「うむ!読み通り!首位から10秒以内なら上等だ!」

「ジェミーがんばるッス!」

「へぇーアイツ上手いな!」

「次、雄二さんですよ!」

「プレッシャー掛けないで下さい!」

「抜かれたらアカンで!」


[2時間経過]

再びドライバーチェンジのためピットインする。

「タイヤOKッス!」

「雄二!気負うなよ!」

「行ってきます!」

勢いよく飛び出して行った。

順位は9位。


「ジェミーよくやった!」

「ツカレマシタ・・・」

「うむ。次の出番までゆっくりしていろ!」

「ナイスだジェミー!」

「ジェミー!はい、飲み物!」

「雄二さんがんばるッス!」

「槇田さんファイトやでー!」


[2時間35分経過]

周回遅れの車両を交わしながらも、雄二はコンスタントに周回を稼いでいた。

「雄二のヤツ、意外と安定して速いじゃねえか。」

「うむ。ちゃんと車と向き合っているな!」


と、その時無線が入った。

「車の動きが変です!ハンドルがブレる!」

「なんだと!?ちょっと待て!外から確認する!」

その無線を聞いて確認のため全員がコース脇に出てきた。

「あ!左前のタイヤが外れかけてるッス!」

「雄二!タイヤトラブルだ!ピットへ入れ!」


《おーと!チームSHI・N・NO・SU・KEに車両トラブルだ!左フロントタイヤが外れかけている!》


緊急ピットイン。

「来たぞ!」

「有人!ジャッキ!ジェミー!タイヤ!西長田!緩めろ!」

新之助の指示を受け急いでフロントタイヤを交換する。

ドライバーは雄二のまま。

「よし!いいぞ!」


緊急ピットインのお陰で順位は13位まで落ちていた。

1位は相変わらずセブン160。


[3時間5分経過]

他のチームにも車両トラブルが続出し、リタイアするチームが現れた。


《3位を走行していた車両が煙を吹いて止まったー!復帰は困難でしょう!》


「やったぞ!これで12位だ!」

「っし!雄二があと1台抜いてくれたら・・・って抜いてんじゃねーか!」

「そろそろ入れるぞ!次!有人!準備しろ!」

「キンチョーしてきたッス!」

「アルト、Relax!」

「さあ来るぞ!」

ドライバーを有人に替え送り出す。

「さぁ!気合い入れるッスヨ!」


[3時間30分経過]

現在11位。


《チームSHI・N・NO・SU・KEのドライバー、有人選手はプロでしょうか?物凄い勢いで次々に前の車を抜いていく!》


復帰時点で15位であったが、なんと走行開始からたった20分で4台も抜いたのだ。

「有人のヤツ、スゲーな!」

「アルト、ハヤイ!」

「有人くん行けー!」

「ぶっこ抜きやでー!」

「僕はヘトヘトです。」

「走り屋の本領発揮だな!」

その後もコーナーを抜けては前の車に急接近し、追い抜く。

なんと最終的に有人は4位まで順位を戻した。

(5位と6位が接触してコースアウト、8位がトラブルでリタイア、9位がピットインするラッキーもあり)

5位の車両との差も十分に開いていた。

「よーし!西長田!再び出番だ!」

「うっし!俺はトップ狙うぞ!」


[4時間40分経過]

ここで2位の車両、3位のセブン160、4位の有人が同時にピットインした。

ドライバーを西長田へ交代する。

「急ぐのだ!」

「後ろのタイヤが摩耗してますよ!」

「大丈夫だ!このまま行く!」

これまでよりも慌ただしく作業をする。

「他より早く出るぞ!急げ!」

「よし!いいぞ!行けっ!」

金治の方はドライバーチェンジに時間を取られていた。

「がっはっは!タイトなコックピットは中年男には辛かろう!」

僅かな差で前へ出ることができた。


《ピット作業でAZー1がセブン160の前に出たー!》


しかし直ぐ後ろにはセブン160。

気は抜けない。

「よーし!作戦通りだ!」

「凄ーい!本当に優勝できるんじゃないですか!?」


巧みに後ろをブロックしながらも攻める西長田。

「西長田さんファイトッス!」

「GO!ニシナガタサン!」

「慎重に!でも攻めて下さい!」

「賞金いただきやでー!」

総出で応援していると、いくつかのピットを挟んで声が聞こえた。


「ビンボーショップには負けられんぞ!行けー!」

「頑張ってー!」

「踏めー!」


コーナーではセブン160がやや速い。

しかしストレートではターボ車のAZー1が優勢であった。

ダンスを踊る様に抜きつ抜かれつのデッドヒートを繰り広げる2台。

いつの間にか1位をパスし首位争いとなっていた。


レースはますます熾烈を極めるのであった。

この回で決着つけるつもりでしたが、上手くまとまりませんでした!

次は決着!

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