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とある車屋の日常。  作者: 和泉野 喜一
24/35

トミ子の野望!

リアルが忙し過ぎて更新遅くなりました!

「西長田ー!最後の1周死ぬ気で踏めー!」

怒声とも取れる程に熱い声援が飛ぶ。


ここはとあるサーキット場。

今日は総出でレースに参加していた。

このレースは懇意にしている車屋主宰の

《車屋対抗軽自動車6時間耐久レース》


遡ること1ヶ月前。

「ちわー!」

「ん?前田社長!これはこれは!どうされた!?」

「実は今度レースイベントするんだけどさ、新堂君のところにも参加して欲しくてね。」

そう言いながらルールが記載された紙を取り出し見せた。


ルールは至って簡単である。

①車両は軽自動車であること。

②サスペンション、ブレーキ、マフラーの交換は可。

③エンジンの改造は禁止。

④ロールバー(自作可)、バケットシート、4点式ベルト装備のこと。


「なるほど。パワーを上げることはできぬのか。」

「今回のレースは勝ち負けだけでなく、パフォーマンス賞やドレスアップ賞なんかも用意するから。車屋魂を出してもらわなくちゃと思ってね!さらに年間7戦やってシリーズチャンピョンも決める!」

「ほう。面白そうだな!是非とも参加させて頂きましょう!」

新之助は快く引き受けた。



「諸君!来月、前田自動車さんの主宰の車屋対抗軽自動車6時間耐久レースに参加する!ドライバーは西長田、雄二、有人、ジェミー!トミちゃんと真雪君はタイム計測等を頼む!俺が監督だ!」

「そりゃ楽しみだな!」

「うおー!燃えるッス!」

「To have one's eyes set on victory!(優勝を目指す!)」

「え?私も走るんですか!?」

やる気を見せる西長田、有人、ジェミーとドライバーに抜擢され驚く雄二。


「皆頑張って下さい!」

「出るからには優勝しかあらへん!」

発破をかけるトミ子と真雪。


「で、車は何使うんだ?」

「今回はマツダAZー1を使う!」

「そういや、最近下取りしたのがあったな。」

「その通り!そして俺の身体では入らんから雄二をドライバーにしたのだ!」

「そういう理由でしたか。精一杯頑張ります!」


こうしてレースへの準備が始まった。

「エンジンはイジれんからな!まずは軽量化だ!いらんもんは全部取っ払うぞ!」

しかし、そもそも軽量のAZー1ではエアコンを取り外すくらいしかできなかった。


「車高調組んだり、ブレーキ変えたりするんスカ?」

「遊びのレースにそんな金は掛けん!がっはっは!」

その会話に、

「何言うとんねん!優勝賞金10万円やで!シリーズ通してチャンピョンになれば20万円の賞金!つまり7戦全勝で70万円+20万円で90万円!こら少しくらい車に金掛けたってええ!」

トミ子は鼻息を荒くしながら詰めよって来た。


「いや、全勝はさすがに・・・」

「何やて!?一端の走り屋気取っとるんやったら余裕で勝たんかい!」

有人の弱気発言に渇を入れるトミ子。

もはや賞金にしか興味はないようだ。


トミ子のお許しも出たことで車高調キットとブレーキパッドの交換が行われた。


「うむ。これで準備は終わりだな!」

「AZー1てガルウィングなんスネ!」

「Miniランボルギーニ!hahaha!」

「しっかし見れば見るほど変な車作ったもんだな。」


[マツダオートザム・AZー1]

全長:3295mm

全幅:1395mm

全高:1150mm

ホイールベース:2235mm

エンジン:直3ターボ

排気量:657cc

最高出力:64ps

最大トルク:8.7kg-m

サスペンション:ストラット

トランスミッション:5速マニュアル

重量:720kg


「うむ。こいつは1989年の東京モーターショーでコンセプトモデルが発表され、1992年に正式発売された。ボディはFRP製で軽量され、スポーツカーらしさを出すためガルウィングドアを採用した!」

「ガルウィングって横転したら出られないんじゃないスカ?」

「うむ。その懸念もあって却下され掛かったが、脱出できることを証明したことで認可された!さらにスズキ・アルトワークスと同じターボエンジンをリアに搭載し、足廻りも同じだ!結果、かなりの走行性能を獲得している!」

「レースに持ってこいな車って訳だな!」

「うむ。コイツなら優勝も夢ではないぞ!」

「速く走りてーッス!」

「カチマス!」


車を眺めながら各々気合いを入れ直していた。


軽耐久面白いですよ♪

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