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さよならの色

作者: 雪月花

それぞれの何かを終えて

透き通った心はひとつ色を見つけた


それはどこか懐かしい日

去年のことだったか

数年前のことだったか

何度か経験したことのある切ない日


他の日と何も変わらない今日が

きっといつもより空色に輝く

私達は期待でいっぱいで

瑞々しい緑色を思い浮かべる


最初の頃のように綺麗に着こなした

制服の胸のあたりで

桃色の花が揺れる




甘酸っぱいその日々は

爽やかな黄色だ

悲しみも笑顔も今思い返せば

全部同じ色をしていた


多すぎるくらいの色に囲まれて

私も自分の色を見つけた

塗ったのは自分か誰かか

いつの間にか私は色になっていた




みんなの色が少し滲んだ

こころが流した涙だった

滲んでも綺麗だったけど

薄くなりすぎて消えてしまわないか

それだけが心配で

今日の色だけは消えてしまわないように

そしてできれば

昨日までの色も消えてしまわないように


全ての色を目に焼き付けて

思いっきり明日を吸い込んで

一気に昨日を吐きだした


さよならの色はどこか、

はじめましての色に似ていた

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