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LUCK and MAGICIAN and KNIGHT the WORLD (運と魔術師と剣士の世界)  作者: 雪氷見♪
ストーリー『6の町への街道攻略編』
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LMKW85

 何と無く3人称で書いてみました。

[9日目]

 バーサーカーオークが持っている棍棒を振り下ろして来る。少年は目前に迫る棍棒をバーサーカーオークの内に潜り込む事で回避する。そしてそのまま体を捻ってバーサーカーオークに沿うように回転斬りを決めた。

 だが、頑丈なバーサーカーオークはそれだけでは倒れない。それは回転切りを決めた本人――ユキもそれを分かっており、そして振り切った後の隙を埋める様にスキルを発動する。


「【ターン・スラッシュ】!」


 振り切った状態からさらにもう一回転し、


「【ターン・スラッシュ】!!」


 そのまた上にまだ回転を重ねる。そして合計で3連の回転斬りを決めて振り切った状態で硬直した。

 普通の敵ならば今の攻撃で倒し切れるだろう。だが、相手は6の町への街道のモンスターで、6人パーティーで狩る事を前提としたかなり強いモンスターだ。普通のプレイヤー1人で倒せるモンスターじゃないだろう。ただ、ユキは普通のプレイヤーではない。


「グモオゥゥ!!」


 一瞬で高ダメージを叩き込まれてバーサーカーオークが激高状態になる。その知力が下がり、攻撃力が上がった状態でバーサーカーオークはユキの頭部目掛けて棍棒を振り落とす。


「..........させない!」


 フェイが声を張りながら100本浮かべているナイフの内30本をユキの援護に回す。


「な!?フェイ!?」


 そして、想定外の事態にユキは焦り出す。元々の想定では、ユキは心内詠唱と同時詠唱で4発連続の爆裂を使いバーサーカーオークに止めを刺す予定・・だった。だが、フェイがユキの方を援護すると言う事はフェイの方が手薄になると言う事だ。


『(【氷槍ひょうそう】)((【爆裂】))』


 フェイが抑えている2体のバーサーカーオークに向かって氷の槍を1本飛ばし、ユキを襲おうとしてフェイのナイフで斬り付けられたバーサーカーオークを爆殺する。


「ぐぅ……フェイ!!」


 ユキが自分で使った爆裂の爆風に吹き飛ばされて2m程、地面を転がる。ただ、戦闘が終わった訳では無いのですぐに起き上りフェイの方を向く。


「きゃぁ!」


 案の定、ユキのサポートに回した事により、火力が足りなくなり2体のバーサーカーオークを抑えていられなくなったらしい。

 一方的に攻め続けられ防御し続ける事しか出来なかったバーサーカーオーク達にとって、多少の火力不足でも好機に変わりなかったらしく、ダメージ覚悟で防御無視の特攻を行って来た。そして片方のバーサーカーオーク(ユキに文字通りの横槍を入れられなかった方)の大剣による一撃を喰らってしまっていた。

 強烈な一撃を受けたフェイは後方に飛ばされ、木に打ちつけられて止まった。HPは目に見えて減っていて既に1割を下回っている。しかも運が悪い事に強烈なノックバックダメージを受けた時に発生する気絶の状態異常が発生していた。


(チッ!気絶か……新しい付属効果を試している余裕はなさそうだな。)


 ユキは内心で愚痴りながらも攻撃がフェイにいかない様に気負付けながら残っている2体のバーサーカーオークを抑えるように動く。上から見ると常にフェイとバーサーカーオークの間にユキが割り込んで守りながら戦っている図だ。


「生成:刀、1リミット【氷生成アイスクリエイト】!!」


 刀1本では手数が足りない為、不足を補うために左手に氷の刀を生成する。あと今ユキが使った氷生成アイスクリエイトだが、如何いった魔法かと言うと無からの生成ワールド・クリエイトで生成される物が全て氷になると言えばイメージしやすいだろう。他にも効果まで模倣できないといった欠点が幾つかあるのだが、無からの生成ワールド・クリエイトが常に1つ以上の物を生成出来ないのと違い、幾つでもMPが有れば量産出来るのを考えると使い勝手は案外好かったりする。

 そしてユキは月鏡刀と氷の刀の2本の武器が揃った事で初めて使用可能になる二刀流スキルを発動した。


「【デュアル・セイブ・カウンター】!!」


 上段から振り下ろされる大剣を交差させた2本の刀で受け止め、力の方向を右に曲げる。流れるような動作でバーサーカーオークの振り下ろした大剣はユキの右地面にいなされた。そしてユキは大剣をいなした時の勢いを利用して回転しながら攻撃して来たバーサーカーオークを袈裟斬りにする。

 振り下ろされた大剣の威力も乗ったカウンターを決めたユキに対して、上から押し潰す様にバーサーカーオークが倒れ込む。そしてユキは自分が押し潰される寸前にスキルを発動させた。


(【瞬閃】!)


 カウンターで倒したバーサーカーオークが完全に地に伏した時、既にユキは残りのバーサーカーオークの眼前まで移動していた。そしてその最後のバーサーカーオークの懐から柄頭で下顎を撃ち抜き突き上げる。


「グモッ!?」

「汚ねぇ!!」


 突然の出来事に困惑し唾を飛ばしながら喚くバーサーカーオークの顎を、さらに遊歩の効果で空を蹴り膝蹴りを決める。そしてユキがしっかり着地を決めた少しあとにバーサーカーオークが降って来た。ドシン!と大きな揺れが起き最後のバーサーカーオークも地面に倒れ込む。


「ってまだ、HP半分近く残ってるし……気絶はしてるけどさ。【閃剣・雷】!!」


 ユキは倒れ伏したままのバーサーカーオークの心臓部を一突きし止めを刺した。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


   戦闘終了


「撃破ボーナス」

・6,600 EXP+1,716 EXP 11/13


「ドロップアイテム」

・魔石×3 ・魔晶石 ・精霊石×2 ・青の欠片 ・黄の欠片×2 ・木材 ・狂乱の欠片


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



「ふぅ、終わった……か。」


 ウィンドウを閉じて木に凭れ掛かる様に気絶しているフェイに近付く。


「おーい、フェイ起きろー………大丈夫か?」


 気絶しているフェイを起こす為に軽く肩を揺する。すると少ししてフェイがゆっくりと目を開けた。


「んん...........んぱぃ……ユキさん。えっと.........」

「夢でも見てたのか?」

「い、いえ.........!!」


 少し頬を紅くしているフェイが何と無く気になってジト目を向けるが、サッと目を逸らされた。そしてユキが地味に傷付いていると、


「あ.........その、オーク.........如何したんですか?」

「――ッ!!そう言えば、フェイ!!何であんな馬鹿な事したんだ!」


 ユキが声を張り上げながら怒ると再びフェイがサッと目を逸らす。何ともばつが悪そうな表情だ。


「心配したからです……」

「……そうか。」


 ハァっと溜め息を一つ吐き、その後、ユキは頭を掻き毟って何も言わずに立ち上がった。


「ん。ほら、先に行くぞ。」

「え?あ、はい。」


 手を伸ばして引き起こした後、MPポーションとハイ・ポーションを取り出してハイ・ポーションを渡す。ユキは残りの手に残っているMPポーションを飲み。先程の戦闘で減ったMPを回復した。



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