LMKW7
1.800PV達成!!
目指せ、1,000,000PV、ブックマーク1,500件、評価点数5,000点!!!
[1日目]
「それで、これからどうする?」
「俺は1の町に戻りたいな。」
「えー何でなの、お兄ちゃん?先に進もうよー!!」
「いや、何でって俺とお前の武器壊れたからだろ?」
「「「あっ」」」
「お前等、気付いてなかったの?」
「私は今、初めて気づいたよ。」
「俺は気付いてたぞ!」
「じゃあ聞くな!!」
痴話喧嘩をしていると大部屋と奥へ進む道の扉が開いた。それと同時に大勢の人達が流れ込んでくる。因みに8割の人は泥塗れだ・・・・・
「「「「おいいいいィィィィ!!!」」」」
「誰だ人の事こんなに泥塗れにした奴は!!」
「そうだそうだ!!」
「ふざけんな!!」
「お前等かぁ!!??」
一斉に怒鳴り込んだ人達がこっちを向いた途端に静かになった。ん?何でだ?
気になって周りをキョロキョロ見回してみる。特に変わった様子は無い。唯一変わったとすれば泥沼が綺麗な水場になったくらいだ。
だがみんな俺達の方を向いている。ダメだ、全く見当もつかん。
「なあ、お前等、俺の顔に何かついてるか?」
「特に何もついてないぞ?」
「そうか。」
・・・・・
「やっぱりあいつら俺達の方を見て固まってないか?」
「え、お前気付いてないの?」
「白君.......」
「お兄ちゃん・・・」
「ん?」
「「「羽だよ!!!」」」
「あ・・・」
どうやら羽を消すのを忘れていたようだ。違和感無かったな・・・
「焔よ戻れ。」
鍵言と共に焔の羽が霧散した。
「よっし、じゃあ1の町に帰るか。」
「おいおい、軽いな。」
「そうか?ユウだって気にして無いだろ。」
「まあ確かにそうだけどさ。」
「私も気にして無いよー」
「そうだよな。じゃあ、行こっか。」
「私も気にして無いんだけど、あの人達は気にしてるみたいよ。」
そういって摩耶がさっきまで怒鳴り散らしていた人たちの方を向いた。その言葉で我に返ったのか、また文句を言ってくる。
だが今度はキレがない。止めとばかりに俺が一睨みして、嘘の情報を流したこと追求するとおとなしく引き下がってくれた。
「んじゃ、今度こそ戻りますか。」
「なんか疲れたな・・・」
「そだねー」
「なら、町に戻ったらログアウトしてお昼ご飯食べましょうか?」
「賛成。」
「俺もそれで良いと思うぞ。」
「私も―」
そう言って1の町に戻る事にした。帰り道何度か戦闘はあったものの全てユウと摩耶の2人で撃退できた。ボス討伐でLVが大幅に上がったらしい。
街道を歩きながら俺は「BOSS初討伐ボーナス」のイヤリングの事を思い出した。戦闘は2人に任せっぱなしなのでその間に確認することにした。
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「アイテム」
『装飾品』
・聖雫のイヤリング……装備中の、全能力値 30 Down、経験値ボーナス+ 20%
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おお!!30 の能力値ダウンはきついけど経験値 20%上昇はかなりおいしいな。取り敢えず余裕があるときは装備しておくか。
そんな事を考えながら歩いていると1の町がすぐそこに見えていた。だが何かがおかしい、逃げていく人そしてそれを人が追いかけていく。
喧嘩でもしたのかな?そんな事を考えているとユウに声をかけられる。
「なあ、あれなんだと思う?」
「喧嘩でもしたんじゃね?」
「いや初めは俺もそう思ったんだけどさ。」
「うん、武器振り回し始めたな。」
「あれ止めた方がいいよな?」
「まあ、そうだろうな。」
「よし、んじゃ行くぞ!!」
「よし、行って来い!!」
「え?」
「え?じゃねぇよ、俺武器もってねぇし。」
「そうだったああぁぁぁ.......」
「てことでお前1人で行って来い。」
「はぁ、しょうがねえか・・・」
ダッシュで走っていくユウ。あ、間に入り込んだ。って、即行斬りかかられてるし。
「ねぇ、あれ何やってるの?」
「喧嘩の仲裁らしい。」
「白君は行かないの?って武器が無いんだったね。」
「ん。」
「あれ?でもユウ君も普通に斬り返してるよ?」
「ああ、そういう事か。」
「どういう事?」
「PKだろ。多分。」
「ああ、なるほど。」
「やっぱ見てくるわ。」
「はーい。ミカちゃんの守護は任せてて。」
「焔よ来い【焔翔】」
焔翔を発動させてユウの所に飛んでいく。
「おい、ユウそいつPKか?」
「ああ、そうらしい。」
「手伝おうか?」
「ああ、頼む」
「くそ!!仲間が居やがったのか!!」
「あ、逃げた。」
「ユキ追ってくれ!!」
「ん。」
今回は言われた通りに追う。ユウが善戦していたようでPKのHPはもう半分を切っていた。
相手のLVは 15 今の俺のLVは 20 なので、十分に魔法で倒せるHPだろう。俺は頭の上に右手を掲げて詠唱する。
「清水、神水、聖水、疎は純なる氷を産み出す素材なり【氷槍】」
手から 1mほど離れた位置に氷の槍が出現する。そして俺が手を振り下ろすと同時に氷の槍がPKの男に向かって飛んで行った。
俺の狙い通りの場所に氷の槍が刺さり相手は動きを止める。俺が狙ったのは右足だった。かなりの痛みだったのだろう、PKの男は低い呻き声をあげて地面に倒れこんだ。
そのまま左足、右手、左手と氷槍で貫いて身動きを取れないようにした。今、男は両手両足を地面に縫うように凍らされ、這い蹲るような体制になっている。
「くそ!!お前等なんなんだよ!!」
「何って、お前こそ何でPKなんかしてんだよ。」
「教えるかよ!馬鹿が!!」
そういって男は無理に体を動かして、自殺した。・・・あ、逃げられた......
「おい、殺したのか?」
「寸止めにしてたんだけど、自殺された。」
「あー、そういう事。」
「取り敢えず2人の所に戻るか?」
「そうだな。」
そして俺達は釈然としない思いを抱えながらも、2人と合流して1の町に戻った。その後1の町でログアウトした。
次回成長した4人のステータス発表です。




