表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
LUCK and MAGICIAN and KNIGHT the WORLD (運と魔術師と剣士の世界)  作者: 雪氷見♪
イベント『夏休みスイカ割り大会編』
66/96

LMKW61

[8日目]

 俺は意識を一点に集中し、ユウに斬りかかる。

 バーンの対処は、バーニングドラゴンと同じで翼を狙う事にした。

 まずは小手調べで、左を抜ける様に流し斬りを行う。

 そして、


「からの、「【ターン・スラッシュ】!!」だろ!!」


 ターン・スラッシュを放つ。

 予想通りだが盾で防がれた。

 俺は続けてスキルを放つ。


「【クロス・セイバー】!!」

「ふん!!」


 何時の間にか、バーンがこちらを向き、ユウが正面を向いていた。

 その所為でユウにまだ見せた事が無かった、スキルのクロス・セイバーを盾で弾かれた。

 クロス・セイバーは、二刀流のスキルで剣筋を交差クロスさせるように相手を斬るスキルだ。


「次はこっちのターンだな。【ラインストライク】!!」


 翼を大きく羽ばたかせて、後方に回避する。

 その後、ユウに背中を見せる様にして逃げるフリをする。


「バーン、追え!」

「ギャウ!」

「【ターン・スラッシュ】!」


 魔法剣1を半回転してユウに打ち込む。

 カウンターの様に使えるのは確認済みである。


「何てな!引っ掛かるかっての!」


 クッ、盾で弾かれたか。


「お返しだ!【ウェーブソード】!」

「うっ・・・」


 異蛇双頭 2式で衝撃波は防いだが、押し込まれて右腕が浅く切れた。


「まだまだ!!【ウェーブソード】!【ウェーブソード】!【ウェーブソード】!・・・・・」


 まずい、完全に避けるか防ぐしか出来なくなってる。

 MP切れを待つのも有りだが、多分無理だ。バーンとユウが交互にMP回復し続ければ良いだけだしな。間違い無く、先にこっちがMP切れになる。

 アレを使うか。


「【ダークビジョン】!」


 狙うのは、ユウでは無くバーンだ。

 よし、掛かった!発生したのは混乱と酩酊か。


「グギャアアアアア!!ガウウウウウウ!!ウグウアアアアアアアア!!!」

「くそ!?バーン!落ち着け!」


 ッツ!マズイ!

 ユウがイベントリから気付け薬を取り出した。

 何で混乱回復アイテム何か持ってんだよ!


「ぐあ!」


 あ、バーンが暴れて頭突きした所為でユウの持ってた気付け薬が落ちた。


「【バジリオンボルト】!【バジリオンボルト】!【バジリオンボルト】!【バジリオンボルト】!【バジリオンボルト】!」


 取り敢えず5発ほど討ち込んでおく。

 爆炎が晴れると同時にユウが落下した。

 バーンは・・・倒したみたいだな。後はユウか・・・しぶといな。

 まだ、HPが半分ほど残っている。因みに俺も半分くらいだ。


「くっそユキ、やりやがったな!」

「知るか!大会のお返しどわぁぁあああ!!」


 落ちた。

 焔翔ひしょうが切れて落ちた。


「いって!」

「クッぷっくふハハハハ!!ざまあねぇなユキ!」

「だー!もう面倒くさい!」


 落下したダメージでHPを3割程削られた。

 そろそろ壊れても良いんじゃないか?

 俺は異蛇双頭 2式をイベントリに仕舞って、魔法剣1を振り回す。

 もちろんユウには当たっていない。10m位あるしな。

 目的は別、俺は最初からずっとユウだけじゃ無く、取り合っているスイカを攻撃し続けていた。

 魔法剣1を振る度に、ウォーターブラストの付加効果の遠距離連動攻撃でスイカにダメージを蓄積させ続けていた。

 そして、ユウがロングブレードを構えて走り込んできた瞬間にスイカが割れた。


ほむらよ来い【焔翔ひしょう】!ほむらよ来い【焔翔ひしょう】!じゃあな、ユウ。」

「ユキ!逃げるな!」

「やだな!もう、目的は達した!」


 俺は迷わずスタート地点に向かって逃亡した。

 HPだけ見ると俺の負けだけど結果は俺の勝ちだ。

 これこそ、試合に負けて勝負に勝つだな。うん。

 背後からユウの叫びが聞こえた気がするが気にしない。バーンが居ない時点で追いつかれる事は無いからな。


 「NO.11のスイカが破壊されました。」


 アナウンスが入った。って事は俺が破壊したスイカはNO.11だったのか。

 その後、俺はゆっくり夏アリジゴクとスイカを倒したり、破壊したりしながら噴水まで戻った。




 噴水に着いた時点で丁度、焔翔ひしょうが切れた。と言う事はもう1時間経ったのか。早いな。

 因みに俺がここまで飛んで来る間にNO.3とNO.5、NO.9、NO.10、NO.13、NO.15が破壊されたとアナウンスが入った。後、NO.0はまだ3分の1もHPが減っていなかった。

 今の内に俺は、ほぼ空に成ったMPを回復する。

 噴水の周りには意外にプレイヤーが居た。露店なども在る。

 300人は居るな。


「さて、次行くか。」

「あ、お兄ちゃ~~~ん!!」

「げ・・・」


 ミカヅキが走って来る。まずい、昨日のLV上げでHPとDEFも多少は上がったけど耐えられる保証が無い!

 考えろユキ!こんな時は如何すれば良い・・・考えろ・・・!!

 俺は咄嗟にベルトからギルシュヴェルグを抜き、屈んで避けながらミカヅキの足を浅く切った。


「はぶっ!ぎゃぁぁぁぁあああああああ!!じびでる・・・(痺れるー)!!」

「おお!!」


 前に見たフェイの動きを見よう見真似で行ったら成功した。

 俺は対ミカヅキ用護身術を手に入れたような気がした。


「さて、逃げるか。

 ほむらよ来い【焔翔ひしょう】!ほむらよ来い【焔翔ひしょう】!!ほむらよ来い【焔翔ひしょう】!!!ほむらよ来い【焔翔ひしょう】!!!!」


 森に向かう前に、俺は再び焔翔ひしょうを4重で発動した。


「じゃあなミカヅキ。」

「まっで(待って)、おじいぢゃん(お兄ちゃん)!!」

「誰がおじいちゃんだ!」


 麻痺で動けないミカヅキを放置して、俺は森に入って向かった。




 森でのスイカ探しは非常に困難だった。

 まず第1にスイカと色合いが似てて見つけ難い。

 第2に木が生い茂り過ぎてて飛び難い。

 第3に気が生い茂り過ぎてて上から見ても全く地面が見えない。

 第4に……(略)


 と言う事で15分探して、まだ1つしか見つけられていない。

 しかも、NO.162と3桁。不幸だ。じゃなくて、探すか。


 「NO.20のスイカが破壊されました。」


 また1つスイカが減ったな。


「こうなったらいっそ、森全体を焼き払うか?・・・無しだな。」


 俺はスイカ探しを続行した。





「うーん。此処、何処だ?」


 迷った。

 あれから5分程、低空飛行で飛び回っていたら、迷った。


「困ったの・・・迷ったの。」


 そして、前から俺以外にも迷子が出現した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ