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LUCK and MAGICIAN and KNIGHT the WORLD (運と魔術師と剣士の世界)  作者: 雪氷見♪
イベント『夏休みスイカ割り大会編』
64/96

LMKW59

[8日目]


「相変わらず、長いな・・・」


 まだ、時間も有るし副職業と職業、両方取得するか。

 早速、俺は副職業の「無し」を押した。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


  取得可能副職業一覧


・暗殺者

・歌姫

・占い師

・絵描き

・演者

・歌手

・狩人

・鑑定士

・技師

・業務

・経営

・詐欺師

・詩人

・生産師

・探検家

・調合師

・釣り人

・盗賊

・農家

・防具職人

・錬金術師


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 前よりちょっと増えてるな。めぼしい所で言えば暗殺者、鑑定士、防具職人、錬金術師って所か?罠解除や気配察知が出来る盗賊も有りかな?

 うーん。


・・・・・



「よし。コレで行くか。」


 少し悩んで俺は、防具職人を選択した。

 理由は単純で「武器職人とセットで持ってたら何かと便利かなー」等と思ったからだ。

 ついでに本職の方も決めた。

 魔法よりもスキルが欲しいと思ったので、二刀流を取得する事にした。


「ふぅ、そろそろ行くか。」


 程良い時間に成ったので、俺は1の町の鏡の噴水の前に向かう事にした。




 イベント開始10分前に、俺は噴水の前の広場に到着した。人多いな・・・

 広場には大量のプレイヤーがいた。人数は・・・3,000?いや、4,000か?


「おーい、ユキ!」

「この声は、ユウか?」

「こっちだー!」


 左の方から聞こえる声に向かって歩いて行く。

 人混みを掻き分けて進んで行くと予想通りユウが居た。ユウ以外にも、アルファ、摩耶、ミカヅキと勢揃いだった。


「ん?フェイは?」

「フェイちゃんはまだ見て無いぞ。」

「そう、か。」

「さて、どんなイベントなのかな、っと。」

「スイカ割りだろ?」

「それは分かってるだろ。」

「やって見ないとどんな難易度か分からないだろ?」

「そんなの俺が知る訳無いだろ?」


 まあ確かに、何事も見てみないと分からないよな。うん。

 そんな話をしていると後ろから服を引かれた。


「ん?」

「ユキさん.........」

「フェイか。」

「コレ........MPポーションと..........ハイ・MPポーション」

「お、サンキュ。じゃあこっちも、ギルシュヴェルグ7種セットを3つ。」

「ありがと........」


 やっぱりアイテムの消耗激しいな。

 フェイから受け取ったMPポーションとハイ・MPポーションを30個ずつイベントリに仕舞った。


 「転送5分前です。転送5分前です。転送5分前です。転送5分前です。転送5分前です。・・・・・」


 噴水の周りにウィンドウが開いて「転送5分前」の文字がくるくる回っている。


「そう言えばユキ、もう闇の魔法書使ったのか?」

「闇の魔法書・・・ああ、PKからのドロップの奴か。」

「早く使った方が良いぞ。」

「そう、なのか?」

「白君、私も使った方が良いと思うよ。」

「ふーん。分かった。」


 早速、俺はイベントリから闇の魔法書を取り出した。

 技書と同じ要領で闇の魔法書を開いてみる。ただ、魔法書は技書と違って本当に本のような厚さが有った。

 開くと本が光り・・・消えた。


「ん?今回は頭に何も浮かんでこないんだな。」

「へー、そうなのか。」

「ユウ、お前、俺を実験台にしたな。」

「ハハハハ!!」


 かなり「いらっ」としたので鳩尾を本気で殴った。


「「って!?」」


 「ゴンッ」と良い音が響いて俺の拳に激痛が走った。

 まあいい、ユウにもダメージが入ったみたいだしな。


「くっそ!ユキ!てめえ遣りやがったな!」

「はいはい。ユウ君、白君ストップ。」


 こんなノリで拳をさすりながら転送までの時間を潰した。





 「転移まで後、10.......9........8........7.........6.........5.........4.........3........2........1..........0・・・転移を開始します。」


 転移前のカウントが始まり、俺達や周囲のプレイヤーの殆どは会話を中断した。カウントが0に成った瞬間に目の前が白くなり意識が落ちて行った・・・


 立ち眩みの様な感じがした後、足が地に着く感覚と意識が覚醒する感覚が起こった。

 うぅ・・・地味に気持ち悪い。

 酩酊感が消えた後、周りを見回してみる。

 正面には樹海、右には砂漠が在って奥に海が見える、左には大きな城が建っている。後ろは噴水が邪魔で何も見えない。

 周囲がざわめき出したタイミングで大量のウィンドウが開いた。


「ヤッホー!!みんな~!『3588さん・ごー・はち・はち』です!イベント楽しんでるかなー?」

「「「「「「「「うおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおお!!!」」」」」」」」

「な!?うるせー・・・」


 1人のプレイヤーが映し出されて手を振っている。と言うかこの声・・・


「おいユキ、この声は・・・」

「白君・・・この声って・・・」

「お兄ちゃん・・・」

「ああ、多分、母さん・・・だな・・・」

「「「「「はぁ・・・」」」」」


 ん?何でフェイまで溜め息吐いてるんだ?


・・・・・


 ノリかな?


「さて、さて、みんなはメール見てくれたー?」

「「「「「「「「はーーーーーーーーい!!!」」」」」」」」


 え、何!?ハァ!?てか、母さん何やってんの!?


「それじゃあ、細かいルール説明は無しで良いね~?」

「「「「「「「「おおおおおおおおお!!!!!」」」」」」」」

「それじゃあ、早速、第1回夏休みイベント『スイカ割り』大会を始めまーーーす!!!みんな、準備OK~?」

「「「「「「「「オッケーーーーーーーー!!!!」」」」」」」」

「じゃあ、カウント始めるよーーーーー!!みんなも一緒にーーー!!!」

「「「「「「「「「10・・・9・・・8・・・7・・・6・・・5・・・4・・・3・・・2・・・1・・・」」」」」」」」」

「スターーーーート!!!!!」


 全員が各々が目指した方向に走って行った。

 え、もう始まったのか!?

 こんな感じで俺はスタートから出遅れたのだった。

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